朝5時に起きてまで混雑電車を避けて守られるもの
正直「朝活」という言葉は好きじゃない。
とりあえず語尾に「活」をつければ造語ができる今の時代、
なんて便利なんだと思う。
「朝活」はブームと共に言葉だけが
ここ10年一人歩きしている気がする。
スターバックスの社長が4:30に起きることをマイブームにしているか?
Tim Cookが3:45に起きていることを
いちいち「朝活しよう!」と意識しているのだろうか。
CEOで早起きの人々は何かメリットがあってそうしているだろうし、
遅く起きる人はそれが自分に合っていると思っただけだと思う。
ライフスタイルはそれぞれでありブームに乗ったところで、
自分に合う時間が設立できなければそれは一時的に翻弄されただけで終わってしまう。
オリンピックに向け最近「時差Biz」が流行っているが、
私の会社も早朝にオフィスに朝ごはんを用意し、
8時に出社することを推奨する期間があった。
正直あれは失敗なのではと思う。
電車に乗っても、オフィスに行っても何も変化はなかった。
人がメリットを感じてアクションを取るまで、
その程度の餌では自分の習慣を変えることができない、そう思う。
残念ながら早く起きるTipsを私はお伝えできない、
なぜなら私は昔から早起きだからだ。
平日の基本は夜中までバイトをしようと6時起きだった。
大学生が1限に間に合わないというのが理解できなかった類だ。
ただ、それをもう1時間早めて見るともう少し違う景色が見えてきた。
勤務先は東京都内。
自宅も都内から20分程度と、8時台に乗れば地獄のラッシュアワー。
ここでは自分のペースを見つけた私の朝を紹介したい。
① 早い時間に出社する人は人種が違った
前職はできる限り寝てたかったので、
7時まで寝て、猛スピードでメイクをし、
嵐のように家を飛び出し、7時半の電車に乗っていた。
今と住んでいたところも違ったが、本当にラッシュアワーは最悪だった。
肋骨が折れても驚きはしない。
親切で降りる人のために一度降りると、今度は乗れなくなる。
その生活から今は出社する日(在宅勤務が可能なため、オフィスに行くのは週に数回)は
5時台に起き、朝ごはんを食べ、身支度をし、
7時手前の電車に乗り、座って出社をする。
清々しい気持ちで出社している中で気づいたことは、
7時前に電車に乗っている人たちはラッシュアワーに電車に乗る人と違い圧倒的に余裕があること。
誰にも舌打ちをされない、
ドアが開いた瞬間まるで他の人が透明人間かのようにぶっ飛ばしながら空席を確保する人はいない、
少し当たったくらいで睨んでくる人がいない。
車内で化粧をしている人がいない。
つり革に持たれて寝ている人がいない。
ここに加えて、意外と爆睡している人がいない。
ラッシュアワーで着席している人はやたらと爆睡している。
寝ている振りなのかわからないが、目を閉じている。
当たり前だが痴漢もいない。
そして携帯をいじっている人もいるが、
本や新聞を読んでいる人が多いと言うこと。
② イライラとストレスがなくなった
電車に乗っている人たちに圧倒的な余裕と
疲れ切っている人を見る必要がないため、
私としても爽快な朝と確保されたパーソナルスペースで
通勤ストレスが激減した。
多少眠いと感じる日もあるが、
結局は早く起きて良かったと思う。
ちなみに公衆の場でのパーソナルスペースは3.5mらしい。
それを恋人と同じくらいの距離で触り合う、
不快に思うのは当たり前だ。
肩を叩くだけでもセクハラだと不快に思う人がいる中、
電車の中のおじさんは一体どれだけ近いのか。
その状態を缶詰に、しかも20−30分、
人によってはそれ以上、
頭がおかしくなるわけだ。
イライラするわけだ。
このイライラストレスを回避した上でオフィスに入る時、
気分が全然違う。
私は7時半には到着するが、
外資なので他の人の出勤は基本遅め。
ちなみにフレックス扱いとなるので、
9時までの1時間半は勤務として認められ、
16時半に仕事が終わっていれば8時間勤務完了で帰ることができる。
オフィスにはまだ清掃員の人たちが
私たちが綺麗な環境で働けるよう掃除をしている。
最近は外国籍の若い人も多く、偉いなと思う。
「おはようございます!」と明るく挨拶をしてくれる、
もう顔見知りだ。
コーヒーを淹れるのも並ばなくていい。
周りには誰もいない。
9時までには溜まっているメールをさばき、
その日のスケジュールを確認、
9時にミーティングがある日などは
資料の最終チェックまで確実にできるし、
最新情報のアップデートをした状態で臨める。
途中で誰かに声をかけられることもなく、
9時過ぎにくるメールラッシュも朝から埋もれる感覚はない。
私があくまでコントロールしている側、
という気持ちで9時の始業時間を迎えられる。
③ 出勤中に仕事のことを考えなくなった
今から仕事に行くという時にも関わらず、
今日はあれしなきゃとか、
あのメール返ってきているかなと
携帯で会社のメールを見ることがなくなった。
オフィスにつけば1時間半もあるのだから、
そんなことをする必要がない。
逆に何を考えるかというと、
自分が興味のあること、記事を読むこともあれば、
Pinterestをスクロールすることもある。
ランチ何食べようかな、
今度の飲み会の場所どうしようかな、
夏服何買おうかな、
休日どこに行こうかな、
とどうでもいいことかもしれないが
いわゆる「自分タイム」が取れるわけだ。
私はその他愛のない自分の好きなことだったり、
新しい情報だったり、
それがひらめきに繋がり、
人と話す時の会話のネタになる。
Youtubeの面白動画を見て何度笑いを堪えただろうか。
Newspicksやその日の記事はランチタイムでもいいし、
家に帰ってからでも良い。
朝新聞を読みなさい、経済の動きをみなさい、
そんな業界の人はオフィスに早く行ってからでも良いんじゃないか。
少なくとも業務を考えながら出社し、
朝からオペレーション脳をパンクさせるよりも、
自分にイキイキすることを考えながらその30分を過ごすことは
決して無駄ではない。
ーーー
バタバタして出社をすると自分自身に余裕がない上、
電車の中で起こりうる小さなイライラで人のことばかりに目がいく。
ぶつからないようにしよう、
今睨まれた、次の駅は一回降りなきゃ…
都会特有の悩みでもあるが、
朝から忙しい忙しいという空気に飲み込まれ、
自分の時間が取れない。
ぜひ1日でもいいから、いつもとは違う景色を見ていただきたい。
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