見出し画像

【不倫コラム】愛した人は既婚者でした。~小説風~

ご覧いただきありがとうございます。
夜の恋愛相談所の千秋と申します。

今回は筆者が昔、不倫をしたお話をしようと思います。
私の場合、望んで不倫をしたというよりも、結果的にしてしまったと言ったほうが正しいかもしれません。
相手が既婚者であることを知った時には、既に関係をもってしまっていたのだから。。。

相手の女性と出会ったのは、遡って私が大学生の時です。
アルバイト先の店員(私)とお客さん(彼女)の関係でした。
当時私はほとんど恋愛経験がなく、友達とする恋愛話にはさっぱりという状態でした。今までほとんど経験がなかったことから、自分には関係ない話だと聞き流していたのです。

しかし、そんな自分がまさか不倫をするなんて思ってもみませんでした。。。

アルバイト先についての詳細は書けないのですが、どこにでもあるお店の冴えない店員をしていました。大学生ということもあり、遊ぶお金が欲しいということしか考えておらず、恋愛をしている時間は全くない状態でした。大学、バイト先、家の往復を繰り返す毎日で、貯めたお金は男友達と遊ぶことに全て使い果たしており、恋愛にかける時間もお金も興味もなかったのです。
大学の学部は男ばかりに加え、バイト先は年齢の離れた人達しかいなかったため、自然と恋人ができることもなかった私ですが、そんな日常に転機が訪れます。

ある日、いつも通り店員をしていると、20代後半ぐらいの女性が一人店に入ってきました。

髪は黒髪ロングで、背丈は小柄、控えめな化粧や服装をしており、言葉で表現するのであれば、「おしとやかな感じ」が適切なのかもしれません。
実際に注文する際に聞いた声も、まさに控えめな感じがして、多くの人が見ても不倫をするような人には見えないでしょう。

ファーストコンタクトでは、当たり障りのない業務を行い、私がその女性に惹かれることもなく(早く帰りたいなぁ)としか考えていなかったと思います。
女性側も最初からアプローチをしてきたり、意識しているような様子は特段感じられなかったです。
女性が来店した初日は、本当に何も起こらず普通に1日が終わりました。

2日目
いつも通りバイト先で働いていると、昨日来た女性がまた来店されました。
バイト先は都市部から結構離れており、繁盛もしていなかったため、毎日同じようなお客さんしか来ないようなお店でした。
そのため、昨日来たお客さんまた来たんだぁと自然と覚えていました。
2日目もいつも通り、当たり障りのない業務を行い、何事もなく終わりました。

3日目
その日もまた、女性が来店されました。
3日続けて来るなんて、物好きだなぁとでも思っていたかもしれないです。特にまだ惹かれることもなく、1,2日目同様の注文を普通に捌くだけでした。

その女性は、4日目以降もほとんど毎日来ており、立派な常連さんとなっていました。しかし、当時私はあまり人と友好的に関わるようなタイプではなかったため、自分から話し掛けることなどなく挨拶程度の関係でした。
向こうから話しかけられることも特段なかったので、名前すら知らない関係の、ただの常連さんという認識でした。

女性がお店に通うようになってから何日経った頃、異様に視線を感じるようになりました。
接客中に常連になった女性とやけに目が合うなと感じつつ、接客が終わってからもなぜかこちらを見ているような雰囲気があり、すごく違和感を感じたのです。
私は恋愛経験がなかったため、自分がモテているなんて発想が生まれるはずもなく、なんか顔についてたかなぁとか、寝ぐせでもあったかなぁなど的外れなことしか考え付きませんでした。
初めて感じた違和感だったので、店長になにか顔についてます?なんて聞く始末です。当時の私は本当に鈍感だったと思います。
(もう少し敏感であれば、不倫をせずにちゃんとお断りできたのに。。。)
その日から、バイト中はずっと違和感を感じており、なんでこんなに見られているんだろうといった不安しかなかったです。

状況が進展したのは、違和感を感じてから1週間後くらいの事です。
女性の近くで業務を行っていると、不意にその人から話しかけられたのです。
記憶が曖昧のため、何を話したのかあまり覚えていないのですが、確かお店の商品の感想なんかを話していたと思います。
自分はあまり社交的に話すタイプではないため、話し掛けられたことにテンパって、当たり障りのない返事しかしてなかったと思います。
名前は後で知ったのですが、その女性のお名前はりなさん(仮名)という方でした。
りなさんは、いつも注文するドリンクの感想を言った後、「学生さん?」といった感じで会話を続けてきたので、「そうですー、近くの大学生ですー」的な感じで聞かれたことを返していた会話だった気がします。

最初はそんな当たり障りのない会話を少しするぐらいでしたが、段々と日が経つにつれて、どこの学校?とか近隣のお店のお話とかちょっと長めの会話なんかも増えていきました。
私は最初緊張していたのですが、毎日来るお客さんということもあり、会話を重ねる内に緊張は解け次第にフランクに接するようになりました。

今思い返せば、りなさんは見た目に反してなかなか策士な方だったのかもしれません。
りなさんは話すようになってから、言葉で直接的にアプローチをかけて来るのではなく、言語ではうまく表せない「異性を引き寄せる雰囲気」を醸し出していました。
付き合う前の異性に対して、この人絶対自分に気があるだろうと感じる人間の第六感のようなレーダーがバリバリに反応していて、初めての経験に心臓がばくつきが止まらなかったことを覚えています。

最初はおしとやかな女性だなとしか思っていなかった私ですが、段々とりなさんに惹かれていたのかもしれません。あまり女性と話した経験がなかったことが災いし、一瞬で落ちてしまった当時の私はチョロすぎました。。。

そんなこんなでりなさんに夢中になってしまった私がバイトを退勤する際に、たまたまりなさんも退店するタイミングが重なりました。

もしかしたら、ここが引き返す最後のチャンスだったのかもしれません。

ここから先は

4,196字

¥ 498

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,285件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?