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ピコーン、ピコーン、はゲームの音なのか?

2023 5/6(土)

電車などに乗ると、みな、スマホの画面に目をやっている。
一体その中に、どんな面白いことがあるのだろうかと、そっと、後ろから覗き見ると、ピコーン、ピコーン、とゲームをしている人が多い。
電車内である為、音は消しており、ピコーン、ピコーン、は聞こえないから気にはならないのだが、ゲームというものは、音がないと盛り上がりにかけるのではないか?
俺は普段、ゲームをやらないから、その辺がよく分からないが、消音だと存分に楽しめないのではないのか。
などと勝手に心配しているが、当人には、何か無線的なイヤホンで聞こえているのかもしれない。
そんな要らぬ心配よりも、そもそも、ゲームの擬音の表現として、ピコーン、ピコーン、は合っているのだろうか?
俺は、書きながら、そっちが気になり始めて来ている。
2023年、令和5年の今、ピコーン、ピコーン、という音がしているゲームは存在しているのだろうか?
いや、そもそも、平成、昭和、と遡って行って、本当に一度でも、ピコーン、ピコーン、だった時はあったのだろうか?
ピコーン、ピコーン、とは一体なんなのであろうか?
音が、記憶を蘇らせることは、ままある。
懐かしい音楽を耳にすると、一気に、当時の自分の年齢へタイムスリップしたりする。
だが、ピコーン、ピコーン、はどうだろうか?
俺が初めてやったゲームは、ゲームウォッチだったが、そんな音はしていなかった。
そのあと、ファミコンをやったが、そこでもしていなかった。
その次からは、ツインファミコン、PCエンジン、メガドライブ、ゲームボーイ、ゲームギア、スーパーファミコン、セガサターン、プレイステーション、64、プレイステーション2など、一通りプレイしたことはあるが、すべて同様だ。
ピコーン、ピコーン、なる音は一度も聞いていない。
それなのに、何故なんだろう。
あの音は一体、どこで聞いたのだろう。
何か重大なことを俺は忘れているのではないだろうか?
「俺の、ルパンできるねん、ルパンはファミコンのカセットにはないねん」
あれっ、そう言えば、ファミコン全盛期の時に、近所の石谷君が自慢していたぞ。
「ルパンができるのは、スーパーカセットビジョンだけや!」
なんなんだそれは!
聞いたことがないゲーム機だった。
「ほら見てみぃ、ルパンがジャンプしとる!ピコーン、ピコーン」
えっ、石谷君、今、何て言った?
「銭形警部もジャンプしとる、ピコーン、ピコーン」
今、また、言ったね、その音。
もしや、俺の記憶は、あの石谷君の家でしかプレイしなかった、スーパーカセットビジョンの音なのだろうか?
振り返るゲーム機の思い出の中、そこの記憶だけが、すっぽりと抜け落ちていた。
ピコーン、ピコーン、の正体が、スーパーカセットビジョンだったとしたら、ファミコンよりも普及していたはずだ。
そんな訳はない。ああ、ピコーン、ピコーン。
未だ、解明出来ない、ゲームの擬音。
俺は、長らくゲームをしていなかったので、この機会にプレイしてみたくなって来た。
でも、電車の中ではやらない。
なぜなら、ピコーン、ピコーン、が聞こえないからだ。
 
 
 
 

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