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スーツ着てないの俺だけ?

7月5日 水 

6日になってるのに、昨日(5日)のことを書こうと思うヨハネである。

今日は、とにかく、面接のためだけに生きる1日だった。
ほど良い時間に起きて、二度寝して、起きて、朝の支度をした。

髪は、最近ちょっと抜けてるのが気になってるから、頭皮に傷を与えやすいワックスは使わずに、艶を与えてくれるスタイリングミルクだけを使った。
顔は、しっかりとメイクをして、柑橘系の香水もつけて気分を涼しく、服も、ファッション誌志望だったごろ買ったとっておきの1セットで、決まってるじゃないか、と嬉々として出かけた。

軽い気分で受けようと思っても、見栄えだけは用心する男、駅から降りた途端異変に気づき、狼狽えた。風が轟々と耳元で騒いでるし、顔にも何粒かの雨が舐めてくる。雲行きが怪しくなっているのを目の当たりにして、傘を忘れたのに後悔するしかなかった。念の為わざと遅い時間帯をとったヨハネは、面接が始まる5時間前、暴風で髪型をぐちゃぐちゃにされて人混みの中で泣きそうな顔をしていたに違いない。

幸運にもでかいカフェを見つけてそこで時間を潰すことにした。どこにもあるチェーン店の割に、随分と大きいスペースで、よく通ってたコンパクトな店舗とは違いすぎて、み○と区のスペックの高さに感心したけど、今日の俺にはその大きすぎる内装を覗く余裕がないのだ。いくら期待しないだの、ノリで行こうぜだの、と武装しても、結局いざチャンスがあると少しでも思っていれば、俺は背筋を伸ばそうとする。

カフェで用意した問答集にあれこれ補足して、刊行物も読んで、企画を考えてたら、時間になった。風が相変わらず無情にも我が髪の生え際を哀れに暴露するくらいの勢いで襲ってきた。これはきつい…と足早で会場に入った。トイレだ!速攻でトイレに潜り、鏡に向かって最後の足掻きを…
うん、様になった。よし、笑顔で、トイレを出て、エレベーターに入った。
受付のお姉さんたちは、流石の最終日の午後の時間枠になったら頗るスムーズで失礼のない対応をしてくれた。入室前の説明も手慣れで、受付ロボットによく見られるような無感情ささえ感じた。説明をしている彼女に微笑みながら、前後の受験者を観察した。
スーツ。
スーツ。
そして、自分が入室する前に来場した次の方も。
スーツ。

はあ…
浮いてるなあ。
ま、浮くのはそんなに嫌じゃないし。
と改めて満面の笑みを浮かべてドアを開いた。

五人、現場で実際に仕事されている方々かな?
質問の内容は大して予想を超えたものではなかった。面接官たちも、皆微笑みながら聞いてくださったので、大変助かったのが覚えている。
ある方から母国のある本が日本でヒットして、それの販売に対する感想が聞かれた時以外は、大体理由もつけて答えたのではないか。落ちるとしたらそこだ。
そして、昨日のゼミでのプレゼンのおかげか、今日はやけに日本語を喋る調子がよく、少し外国人の癖のある語彙が使われたけど、会話はかなり成り立ってる感じがした。もしくは、このノートを二日間書いたおかげでもあるのかもしれない笑

ただ、一次面接にしてもかなり短い時間枠なので、あっという間に時間がすぎてしまった。最も言いたかった、会社とのつながりやとっておきの企画は、また今度(?)のために預かっておくことにするか。
明日(今日か)生死がわかるので、まあ、期待しすぎずに、安らかに寝たいと思う。バイトもあるし。

では、今日は、とある出版社の一次面接を受けた。
質問内容や、具体的な社名は、いつか公開するけど、それも来年以降の面接者のためだから、まだ時間がある。

ちなみに、帰りは家の近くのスタバで、またあの店員さんと目があった。
タイプなんだけどな…
いつか話せるかな…
おやすみな…


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