ルフィ名言シリーズVol.101「仲間ならいるさ!!!」
物語と名言
自らの意思でワポルに殴りかかったチョッパー。立ちはだかるチェスマーリモ。
「そ〜〜〜〜〜さっ!!!
やっちまえトナカイ!!!」
とルフィは声をかけ、旗を突き刺す。
チェスマーリモは、チョッパーが雪男だと国民に恐れられ、誰からも好かれない哀れな化物だと馬鹿にする。
「ひとりぼっちのお前が何のためにこの国を救おうってんだ!!!」
「うるせェ!!仲間なんていなくたって俺は戦えるんだ!!!
ドクターの旗がある限り!!」
怯まずに言い返したチョッパーに向けて言った、今回のルフィの名セリフ。
「仲間ならいるさ!!!
おれが仲間だ!!!」
城の天辺から、ゴムゴムのロケットで地上に飛び降りる。ルフィを心配するチョッパーに「ゴムだから」大丈夫と伝えると、チェスマーリモをチョッパーに任せ、ルフィはワポルと、それぞれの戦いが始まる。
チェスマーリモに立ち向かうチョッパーは名乗りをあげる。
「俺の名前は『ドニー・トニー・チョッパー』!!!
世界で一番偉大な医者がくれた名前だ!!!!
いくらドクターがお前らを許しても!!!
毒他の行き方を笑ったお前らを、おれが許さない!!!!」
そう言って、"ランブルボール"を取り出した。
名言の意味
今回は、『ONE PIECE』に置いて重要な要素である「仲間」ということについての名言です。
チョッパーには戦う理由があり、ルフィはワポルが気に入らない。最初はただ、お互いにとって共通の敵であり、共闘するくらいの関係でした。しかし、トナカイなのに喋る変なバケモノで、自らの「誇り」の為に戦う姿に、ルフィも「信念の象徴」であるドクロに桜の海賊旗を、体を張って守るほど気に入りました。
そんなチョッパーが、誇りを穢され、馬鹿にされても、怯むことなく一人で向かっていこうとする姿に、ルフィは、「おれが仲間だ」と言い放ちました。
ナミへの仲間意識
チョッパーは、一言もルフィに助けを求めていないし、ましてや弱音も吐いていません。そういう意味では、「アーロン編」でナミを助けるために戦った時とは少し違います。
ナミの時は、ルフィにとってナミは、既に仲間だと思っていました。しかし、自分の力だけで解決させようとしていて、苦しんできてまた裏切られて、自分のせいで村の人たちが殺されてしまう、という時に、ナミは「助けて・・・」と涙を流してルフィに言いました。
ルフィはただ一言、
「当たり前だ!!!!!」
と言い、命よりも大事な麦わら帽子をナミに被せ、戦いに行きました。
もちろん、ナミは女だから、という理由もあるかもしれません。しかし、ルフィは助けを求められたから動いたのではありません。ナミが、本音を出したから動いたのです。それまでナミは、事あるごとにルフィに「邪魔!」「島から出てって!!」と言い続けていました。それでもルフィはナミの言うことを聞かず、道端で寝てしまう程。それは、ナミの言葉は本音ではないことを見抜いていたからです。だから、何を言われても動かなかった。そして、自分の腕のタトゥーをナイフで刺し、血と涙を流して本音の言葉を言ったからこそ、ルフィは動きました。
つまり、本物の仲間とは、仲間を求めてできるものではなく、本音をぶつけられることと、本気で受け止めることができる相手のことを言うのだと思います。少なくとも、『ONE PIECE』において、そしてルフィにとっては、そうなのでしょう。
チョッパーへの仲間意識
それでは、ルフィがチョッパーに対して「仲間ならいるさ!!」と言った真意は何でしょうか。まず、チョッパーを気に入った、ということがありますが、おそらく、チョッパーに同じ匂いを感じたのでしょう。獣臭ではなく(笑)、誇りの為に戦う姿や、Dr.ヒルルクへの思いが、ルフィにとってのシャンクスと重なったのではないでしょうか。
そして何より、誰に言われてではなく、独りになろうが自分の意思で戦うと決意したことに、リスペクトし、仲間として戦おうと思ったのでしょう。
助けるだけが仲間ではないし、守るだけが仲間でもありません。ましてや、「仲間だ」と押し売りするのも違います。自分が大事にしている価値観が共通し、本音を言えて、本気で受け止めることができる相手こそ、「仲間」と呼べるのでしょうね。
そこまでいかずとも、利害が一致するくらいの相手だったら、「同盟」という程度でいいのでしょう。『ONE PIECE』でもいずれ「同盟」が出てくるので、同盟についてはその時に触れたいと思います。いつになるかわかりませんが(笑)
画像出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
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