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『レンタルなんもしない人』第2話「会社員の苦しみ」

今夜は、『レンタルなんもしない人』第3話が放送されます。第3話を前に、第2話の見どころを振り返りたいと思います。


第2話 あらすじ

依頼「会社に出社するのが怖いから付いてきてほしい」

冒頭は、「焼肉を思いっきり食べたい」という女性の依頼で、焼肉を食べるなんもしない人。ゲストは、顔だけカトパン似の餅田コシヒカリさん。

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満腹の向こう側にたどり着いたお腹は、立派なものでした(笑)

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一人で来ても友達と来ても、人目が気になったり集中して思いっきり食べられないとのことですが、なんもしない人だから成り立つっていうのは、ニーズに応えているんだなと感じます。

そして、今回のメインゲストは、岡山天音さん。仕事でトラブってしまったので、出社するのが怖いからと、出社に付いてきてほしいという依頼でした。

早起きはギリ大丈夫ということで、合流すると、足取り重く会社に向かう。
道中、なんもしない人に質問をする。

「以前何をされていたんですか?」
 「会社員でした」
「大変でした?」
 「はい」
「何が大変でした?」
 「色々ですね」
「わかります。何か一つじゃなくて、色々大変なんですよね・・・」

何気なくも、会社員の苦労を感じます。

「なんで会社辞めたんですか?」と聞くが、「それは簡単な受け答えではなくなるので」と断られる。
通りかかった公園で、トイレに寄りたいと言う依頼者。ドアの前で、並んでいてもらうようにお願いする。「誰かにノックされる」と思うと集中できないからだ。用を済ませると今度はなんもしない人が・・・。今度は依頼者に並んでいてもらう。

果たして、ノックされる恐怖と、用を足す音を聞かれる羞恥、どちらが上でしょうか?(笑)

気を新たに会社に向かうと、依頼者はここ毎日、出社時にお腹が痛くなるという。期待に応えなきゃというプレッシャーがあったから。
というのも、今のプロジェクトを任された時、無理を言う先方に、先輩が「厳しいかもしんないっすねぇ〜」と断ろうとした時、「ダメ元で当たってみてもいいですか?最初から諦めるのって、なんか違うと思うんで」とCMかのようにドヤ顔で答え、見事に成功したからだった。
しかし、納期を早めてほしいという要望に、デザイナーが降りてしまい、掛けられていた期待を裏切る事になってしまった。そしてこの日、先方に納期が間に合わないと返答をする事になっていた。

話しながら歩くものの、公園を一周しただけ。公園で話す二人。

依頼者が小学生の時、不登校だった友達が、校門の前で「学校が怖い」と言っていたことを思い出す。今の自分もその意味がわかるようになっていた。
「自分は大人だから、行かないと」という言葉に、なんもしない人は自分の過去を思い出す。

サラリーマンとして、上司に忖度し、飲みの場では気を遣わなければならず、「給料分は働こうな」と言われたり、「生きてるか死んでるかわからない奴だな」とまで言われてしまう。

踏み切れない依頼者に、なんもしない人は自分が仕事を辞めた理由を話す。

「会社なんて、無理に行かなくていい」

そう言ってくれた人がいたこと。それが会社を辞めた理由だと。
依頼者は再び質問する。

「レンタルさんが、今の僕だったらどうしますか?」
 「多分、行かないです。
  本当に大事な会議なら、他の人が頑張ってくれるだろうし」

依頼者は、少し考えた後「行きます」と言う。行かないことを想像したら、そっちの方が勇気がいると。
逆に、会社に行かない決断をしたレンタルさんこそ、勇者だと。
「僕は、そうはなれないので」と、肚を決めて出社する。先方に平謝りするしかなかったが、内容を変更して、プロジェクトは無事続行することとなった。

自分の境遇に似ていたから、早起きもして、なんかしてしまったレンタルさん。過去の自分を思い出し、「そんな場所、出社するだけで120点」という言葉を思い出し、報告ツイートをする。

自宅で、奥さんと今日あったことを話す。「会社なんか無理に行かなくていい」と言ったのは、他ならぬ奥さんだった。仕事を辞めるのは不安だったけど、笑わなくなって、このまま仕事を続ける方が不安だったと。

「朝が来ないといい」

その言葉が、このままでは壊れちゃうと思ったんだと。

「今の、仕事を辞めてなんもしない感じ、すごくいいと思う」

新たな救いとなるような言葉をかける奥さん。この奥さんだから、レンタルさんは、今も元気に、なんもしない人で居られるんですね。


会社員の苦しみ

第2話は、サラリーマンの方にとっては、胸が痛くなるような回ではなかったでしょうか?私も、少なからず会社勤めをしていましたが、やはり会社に行きたくないと思ったことは何度もあるし、最終的には行けなくなった過去もありました。そこで無理して出社していったら、壊れていたのかもしれません。

例えば私は通勤電車が苦痛で(得意な人もいないでしょうけど)、車で出社したりもしていました。月に4回駐禁を切られてレッカーされたこともありましたが、それでも、電車通勤よりはマシなほどです。
私の話は別の機会にしようと思いますが、元々、社会不適合者の素質があったからこそ、道楽家になれたのでしょう(笑)

人は働かなければならず、稼がなければ生きてはいけません。でも、会社勤めだけが生き方ではありません。特に今の時代、稼ぎ方は幾らでもあります。盟友・喜多ばぐじさんは、会社勤めをしながら、無料オンラインセミナーを受講し、SNSについても学び、「カイタク騎士団」というSNSチームも作ったりしています。


働き方や稼ぎ方は色んな方法があると思いますが、自分に合ったものを探すことが大事なんだと思います。
レンタルさんも依頼者も、似たような状態になりましたが、別の判断をしました。「僕にはできない。レンタルさんは勇者だ」という見え方もあるし、「僕には無理。行かなくてもいいなじゃない?」という見え方もあります。


自分の居場所を会社だけにしてはいけない

間違えていけないのは、会社に行かなくていいのでも、行かなければならないでもないということではないでしょうか。

自分を殺してまで行く必要はないし、そうなってもいけない

学校のいじめなどで自殺をしてしまったり、先日も、内定先からパワハラを受けて自殺した若者がいましたが、死ぬ必要なんて全くないんです。狭い限られた関係性しか持っていないから、そこが全てになってしまい、逃げ道がなくなってしまうんだと思います。

でも、全然そんなことはありません。特に学生の場合は社会が狭いから、逃げ道が少ないのかもしれませんが、例えばnoteでも、暖かく優しい方が多く、実際noteで出会った喜多ばぐじさんとは、一度しか会っていないのにも関わらず、道楽舎を結成し、毎日連絡を取り合っていたりするのです。


「逃げるは恥だが役に立つ」

そう。逃げることで恥をかくことがあるかもしれないけど、逃げずに苦しんで死んでしまうより、生き抜くことの方がよっぽど大切なのです。

私は、「せいをおかげに」と発信し続けていますが、自分自身、逃げた過去があります。でも、その"おかげ"で今があるし、当時の自分に「ナイス逃げ恥!」と称賛してやりたいくらいです。

今の状況で、これからオンライン化がどんどん進んでいくと思いますが、現実に居場所がないのなら、オンラインに居場所を作ることだってできます。だから引きこもりが増えているのかもしれませんが、オンラインで居場所ができれば、現実にだって繋がれるはずです。

生きていく中で、苦しむことも必要だと思いますが、苦しいままで生きていくのは違います。

今は緊急事態宣言で、むしろ会社に行きたくても行けないような状況です。自分はどう生きたいのか。できることはなんなのか。考える時間もあります。
今の状況を"おかげ"にできる一つは、新たな道を切り拓くことなのかもしれません。


今回はもっと取り上げたいテーマがありますが、長くなってしまったので、別のコラムにしたいと思います。


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