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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』を観たネタバレなしの感想

朗報!『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』公開延長決定!!

9/6より公開し、初週は6位にランクインし、満足度は1位を記録した京都アニメーション制作の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は3週限定公開だったのですが、好評に付き4週目以降も公開延長が決まりましたー!!

京アニ放火テロ事件があって、おそらく、観客動員は増えたとは思いますが、それも、作品の魅力だけでなく、「京都アニメーション」という日本が世界に誇る、感動を生み続ける制作会社への愛も感じました。公開延長したので、ぜひ観に行ってはいかがでしょうか?

ネタバレなしに、映画の魅力を語っていきたいと思います。

やっぱり素晴らしい『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

昨年、テレビアニメシリーズで放送された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』ですが、私が運営しているアニメコラムサイト神アニメランキング!虹見式では、三本に渡って特集し、虹見式アワード2018でも、第1位に選出した名作中の名作です。

映画を観るにあたり、久々にテレビシリーズを見返したのですが、もう最初から泣けてくるんですよ。大抵の物語は、最初の感動が一番大きかったりするのですが、この作品は、見れば見るほど感動が深くなっていくんです。何が起こるかわかるから泣けてしまうんです。

そして、主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンという一人の少女の姿を見て、ヴァイオレットちゃんが見て感じたものを、この作品を通して私たちは観ているのですが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンという人間の美しさや素晴らしさを感じると共に、もうヴァイオレットちゃんを愛してしまっているんです。

痛い発言に聞こえるかもしれませんが(笑)、ヴァイオレットちゃんは、私の中に確実に存在しています。
だから、ヴァイオレットちゃんが感じたことを、同じように私たちも感じられます。

大切な人を守れなかった悔しさ、大切な人を失った苦しみ、大切な人がいる人や「いつかきっと」を沢山奪ってきた過去。それは逃れられない事実であり、自動手記人形になったヴァイオレットが繋いできた「届けたい思い」、「愛してる」を手紙にして伝えてきたのもまた事実です。辛い過去や罪から逃げるのではなく、それを受け止めた上で、「届けたい想い」「愛してる」を届けるために、ヴァイオレットちゃんは自動手記人形を続けます。

外伝 -永遠と自動手記人形-

そんなヴァイオレットの新たな物語が、今回の映画では「外伝」として描かれ、サブタイトルは「-永遠と自動手記人形-」というものでした。
なぜ「外伝」なんだろう?と思っていたんですが、この映画を観てその理由がわかりました。ネタバレはしたくないので、内容には触れませんが、この作品のタイトル『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は主人公の名前です。つまり、彼女を描いた物語なのです。

「外伝」とついているのは、ヴァイオレットを中心に描いていないからだと言えます。それでも、観た感覚では、テレビシリーズは13話で終わりましたが、その続きの13、14、15話という感じですかね。ただ、テレビシリーズを見ていなくても、十分に楽しめる作品だと断言します。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を観ていなくて、観てみたいけどと思っている方でも、全然楽しめる作品だと感じました。もちろん、テレビシリーズを観た方が面白いのは間違い無いですが、忙しいそんなあなたに、ぜひ虹見式で特集したコラムをご覧くださいね!!

この作品に感じた愛

この映画を観て、何箇所か涙するシーンがありました。遠慮しなければ号泣できましたが(笑)、成長したヴァイオレットちゃんの姿も見られるし、今作の中心として描かれる姉妹の関係というものから、大きな感動を味わいました。そして、私が一番涙してしまったのは、エンドロールでした。

特別なエンドロールではありません。エンディングテーマに合わせて、黒い背景に白い文字のエンドロールが流れていくという、シンプルなものです。

この作品を作った方々の名前がそこにはあって、素晴らしい作品を作って頂いたことへの感謝と、生きて公開を迎えることができなかったことへの居た堪れなさがありました。この作品が遺作になってしまったことの無念さや、命を込めて作ったであろう情熱を感じました。

そして、映画を観にいくと、何かと雑音が気になったりします。スマホのバイブ音や、ポップコーンを食べる音。ガサゴソする人などなど、何かしたありますが、今まで観てきた映画の中で、一番静かに観られたんですよ。7割くらい埋まってましたが、観客のマナーもとても良く、観に来た方の、京アニへの愛も感じました。時には、観客に台無しにされることもありますが、観客も含めて、この作品を素晴らしくしているような気もします。ここに、今回の事件に対しての、世間の思いを見たようでした。

永遠に語り継ぎたい作品

来年1月に公開予定だった劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、公開が延期され、「鋭意制作中」という文字が書かれています。ということは、まだ完成していないんだな、ということも、また何とも言えない気持ちになりました。

この作品は犠牲になった方々が生きた証であり、この作品を愛するものとして、新作の劇場版も観ますけど、微力ながら、この作品の魅力を発信して、一人でも多くの方が観るきっかけになればいいなと思うし、私が味わった感動を、同じように、私以上に感じて欲しいなと思います。

この作品を見て私は、自分が知らなかった「愛してる」の一面を知りました。そのことで、私の人生にとっては大きな意味をもたらしました。そんな風に感じて、豊かな人生になるきっかけになって欲しいなと思いを込めて、コラムをお届けしたいなと思います。

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