ルフィ名言特別編(Vol.82)「それが一国の王のやることなの!!?(ビビ)」
物語と名言
病気のナミを背負い、自力で雪山を登るルフィとサンジ。凶暴なうさぎ”ラバーン”に気をつけろと言われるが、サンジが”蹴る”と、二人は意にも介さない。
ドルトンは、二人を見送るウソップとビビを室内に案内しようとすると、
「いいです・・・私は・・・外にいたいから・・・!!」
「おれも」
と、寒さに堪えて言うと、ドルトンも二人に付き合い外に残る。そこで、この国の過去が語られる。この国にも医者はいたこと。そして、数ヶ月前に、海賊の手によって滅んだということ。
たった5人の”黒ひげ海賊団”が現れたことで、瞬く間に滅ぼされてしまった。しかし、それを良しとする者もいた。元の国名は『ドラム王国』と言い、それまでの王政は悲惨な者で、王のワポルは”最低の国王”と言われていた。
ドラム王国に入島する前に、麦わらの一味を襲ったブリキング海賊団の船長が、ワポルだった。その正体は、ドラム王国の元国王で、黒ひげ海賊団から誰よりも早く逃げて、国を捨てた一国の主人だった。
その言葉を聞いで激怒したビビの今回の名セリフ。
「それが一国の王のやることなの!!?」
出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
新しく平和な国にする為に、ドルトンを中心に団結している。そこで一番恐れているのは、ワポルが帰還し王政復古をすることだった。
名言の意味
国の危機に瀕しているアラバスタの王女であるビビにとって、一国の王が我が身大事に国を見捨てることは、ありえないことで許せないことでした。チョッパー編とアラバスタ編は、海賊の介入によって国が危機になるという、同じようなテーマを対照的に描いている面もあります。
国として考えるとスケールが大きいですが、国を会社や組織として置き換えて考えてみると、もっと身近に考えられるように思います。
誰も、会社や何らかの組織やコミュニティに所属していると思いますが、その組織を誰が運営しているかということが、とても重要になります。ドラム王国の場合、黒ひげ海賊団がやってきたことで、トップが逃げ出したわけですが、そういう組織だったと言えます。逆に、アラバスタの場合は、七武海のクロコダイルという海賊の巧妙な侵略によって、危機になりました。そこで、王女のビビは、正体を突き止める為、自らの危険を顧みず、"バロックワークス"に潜入しました。
一方は保身のために逃げ、一方は危険を顧みず立ち向かった。その姿勢が、後々自らに跳ね返ってきます。
世の「リーダー」と呼ばれる存在は、どのような姿勢であるかによって、それが自分に跳ね返ってきます。ドラム王国をの国王であったワポルが、国を捨てて逃げたことで、国民から反感を買い、自らを滅ぼすことにもなります。誰かについて行くだけなら会わなければ弾かれて終わりですが、人の上に立つ以上、それだけではなく、良くも悪くも、何倍にもなって自分に返ってくるでしょう。
ワポルの姿やビビの姿から、リーダーとしてであったり、自分が所属している組織のリーダーの姿はどのようなものなのかということを見てみるといいかもしれませんね。
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