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ルフィ名言特別編(Vol.99)「お前は何もかも背負い過ぎだ!!!(ウソップ)」


物語と名言

憎たらしい元国王のワポルを殴り飛ばしたルフィ。吹き飛ばされたワポルの体を幹部のチェスとマーリモがギリギリ掴んで、エントツ山から落ちずに住む。

無事、医者の元にナミを届け、守るものがなくなったルフィは、

「も〜〜〜我慢しなくていいんだっ!!!」

と解放されて満面の笑みを見せる。
幹部の2人が「国王様になんたる狼藉を!」とルフィに言うと、「王?知るか お前らムカツクんだ!!」と喧嘩を売る。そして、いつもと同じ格好をしているルフィは寒い事に気付き、急いで上着を取りに行く。

ルフィの体を見たチョッパーは、サンジに「あいつ伸びたぞ?」と聞くと、サンジは「ああ、伸びるな。バケモノさ」と笑って答える。バケモノと呼ばれる事に傷ついていたチョッパーは驚きの表情を浮かべる。

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起き上がったワポルと幹部の2人が向かってくると、城に立てたドクロに桜の旗を守るために、チョッパーは人型に変形する。

「あのドクターの信念の象徴は降ろさせないぞ!」

と、立ち向かい、戦いが始まる。

静電気を帯びたアフロをDr.くれはに向けて飛ばすと、サンジは「レディーにアフロを飛ばすとはどんなブラザー魂だよ」と脚を出して紳士的に守る。しかし、静電気で引っ付いて取れず、さらにアフロを飛ばされてバタバタする2人。

上着を取りに行ったルフィにナミは「どうしたの?外・・・」と聞くと、

「ああ、ケンカだよ」
「平気なんでしょ」
「ああ寝てろよ」
「なんだ 何事かと思っちゃった」

と安心して眠りにつく。ナミの信頼が伺える。

幹部2人に苦戦するサンジとチョッパー。ワポルの大きな口でチョッパーが食べられそうになると、ちょうど戻ってきたルフィとサンジの合わせ技、「空軍(アルメドレール)ゴムシュート」をでルフィーを飛ばし、再びワポルを吹き飛ばす。その表紙にチョッパーは離され、可哀想にカバのロブソンにワポルがぶつかり、ロブソンが吹き飛ばされてしまう。

怒ったワポルは、ついに"バクバクの実"の能力を発揮する。「ワポルハウス」という家のような形になり、幹部の2人を「バクバク工場」と言い、食べてしまう。体の扉から現れたのは、肩車しているようにしか見えない、合体した「チェスマーリモ」。Dr.くれはだけは、「油断しないこったね・・・」と釘を刺す。

舞台は麓に移り、仲間を心配するビビ。雪崩が起きて、ワポルも戻ってきて、ナミは大丈夫なのか。そう心配していると、ウソップは

「その上、ドルトンも心配でアラバスタも心配か・・・?」

続けて言った、今回の名セリフ。

「ビビ落ち着けよ。お前は何もかも背負い過ぎだ!!!」

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ルフィとサンジがいるから大丈夫。おれはあいつらを信じてる。そう伝えると、信じることも大切だと、自分を落ち着かせるビビだったが、本当は、ただビビっていただけのウソップだった。


名言の意味

あらすじが長くなりましたが、ついに戦いが始まりました。久しぶりに麓のシーンになりましたが、ちょっと本筋とは違う意味合いの名言として取り上げました。

仲間や国の心配をするビビですが、ウソップにしてみたら、「背負い過ぎだ」と見えたわけです。心配するということは、信じていないんだと。ビビにとっては、ルフィとサンジの強さをまだ理解していないということもあるのでしょうけど。まぁ、ウソップは自分が弱いから、信じて託すしかないのかもしれませんが(笑)

そういう意味では、ルフィが上着を取りに来た時の、ナミとのやりとりで、ナミのリフィに対する信頼しきっているシーンが、対比して描かれていますね。

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個人的に好きなシーン

サンジがチョパーに、ルフィのことを「バケモノさ」笑顔で言うシーンがあるのですが、個人的にとても好きなシーンなんですよ。

チョッパーにとって、「バケモノ」と呼ばれることは、トラウマであり苦痛でもあります。しかし、サンジはルフィのことを笑ってそう言うのです。

これは、Vol.88で取り上げた名言に繋がります。

ルフィがチョッパーに、「バケモノ!」と呼んで仲間にしようとしますが、チョッパーはそれがショックでした。しかし、そのルフィ自身がバケモノであって、チョッパーは、むしろ褒め言葉なんだと感じたんだと思います。

「バケモノであってもいい」

ルフィにとっては、「バケモノの方がいい」ということだと思います。

誰でもコンプレックスがあると思いますが、自分のコンプレックスを認めてくれたり、本当に必要としてくれる人が現れたら、心を許してしまいますよね。チョッパーにとっては、それがDr.ヒルルクであり、ルフィもそうなるんですね。


背負い過ぎて判断を誤ることがある

ウソップが言ったことは、的を射ていて、必要以上に心配したり、背負いきれないものまで背負ってしまうと、正常な判断はできないものです。責任感が強い方がいいに越したことはありませんが、場合によってはそれを利用されて、必要以上に背負わされることもあります。この世界には、優しい人ばかりではなくて、楽をしたいずる賢い人がいるのも事実です。多くの人が困っている時に、必要な物資を高額転売する悪質転売ヤーも後を絶ちません。

馬鹿正直に、必要以上に責任を背負っても、自分を苦しめる事になります。ウソップが言ったように、背負えない分は仲間を信頼して、預ける事も大事なんだと思います。ただ、その仲間というのも、本当に信頼できる相手でないと、いいように利用されてしまうかもしれません。

社会的な在り方が変わっていく中で、今まで以上に人との繋がり方は重要になってくると思います。だからこそ、安易に人を信頼したり、表面的な関係にも関わらず仲間だと言われたり、上っ面の関係性には気をつけたいものです。正義感や責任感を利用されて都合の「いい人」にされるのがオチです。

麦わらの一味のような、強い信頼関係で結ばれてこそ仲間です。名言シリーズを通じて、仲間について述べてきてはいますが、いずれ、別の形で「仲間」について言及していきたいと思います。


さて、いよいよこの名言シリーズも、次回はVol.100となります!果たして、選ばれる名言は何になるでしょうか!?ぜひ予想してみてくださいね(^^)


画像出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社


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