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コードギアス名言Vol.38「くだらん美学にこだわったことを悔いるがいい」

物語と名言

陣を立て直すコーネリア軍。長期戦になるよう仕向けながら、兄のシュナイゼルが来ることを黒の騎士団にリークして撹乱させる。

アッシュフォード学園に司令部を置いた黒の騎士団。扇の前に、千草が現れる。カレンが黒の騎士団であることも合わせて戸惑う生徒会メンバーに対し、シャーリーだけは、「私たちには危害を加えないから大丈夫」と意味深な発言をすると、

「卑怯者!」

というスザクの声が外から響く。生徒会を背後にして人質に取り、「何が一騎打ちだ!?」とスザクを激情させるゼロ。そのゼロの、今回の名セリフ。

「くだらん美学にこだわったことを悔いるがいい」

生徒会の存在を気にしながらゼロに向かっていくが、ゲフィオンディスターバーの罠にハマり、期待は動かなくなってしまう。

「ゼロ!お前は最後まで人を騙して!裏切って!!」
「ふん。偽善なる遊びに付き合う暇はない」

そう言い残し、ゼロは飛び去ってしまう。


名言の意味

古来より、戦において「一騎打ち」というのは、将同士の正々堂々とした戦いです。ユフィを殺され、恨みがあるはずなのに、ゼロの「一騎打ち」という言葉に、素直に従ってしまいます。しかし、その結果またゼロに騙され、罠にかけられてしまったわけです。激情に任せてあの場でゼロに向かっていれば、「Game is over」だったんでしょうが、ゼロからしたら、スザクの「美学」は目的を果たす為にはくだらないもので、格好の的だったとも言えます。

目的を知られることの危険性

又してもスザクは騙されて裏切られたわけですが、ゼロにとっては、あの状況で自分を信じさせることが策であり、スザクの目的はゼロであっても、ゼロの目的はもう別の所にあるので、簡単にあしらわれてしまいました。

相手の目的を知ることは、戦いにおいて相手の目的を知ることはとても重要なことです。それがわかれば、目的を隠せばいいし、相手がどこを攻めてくるかわかるわけですから。そういう意味では、目的を知られる地王ことは致命的であり、自分に向けさせたゼロは、チェスの名手ということもあり、一枚も二枚も上だったのは間違いありません。

相手の目的を見抜くということは、人生においてもとても重要なことだと言えます。私は、ウラヨミというコラムも出していますが、目的や本音は「裏」に潜んでいることが多いので、表面的な言葉や行動ではなく、裏を読まなければ、スザクのように、騙されて裏切られてしまうかもしれません。「仲間」と呼べる存在は、その目的を共有できる存在のことを言うのだと思います。

美学とは、自分が納得する生き方

また、スザクをよく知るゼロにとっては、スザクの美学は、弱点になりました。美学とは、得てして「制限」になります。ズルをしない、反則をしないということがわかっていれば、相応の対応が取れます。目的や結果を重視するゼロにとっては、手段には拘らないので、規定外の力さえ封じてしまえば、相手にはなりません。

では、スザクが美学を捨てて、なりふり構わずゼロに立ち向かったらどうなるか。負けるのは仕方ないとして、仮にそれで勝った場合、果たして変わらずにいられるでしょうか?『るろうに剣心』の不殺ではないですが、ある意味「美学」とは「アイデンティティ」と言えるかもしれません。「アイデンティティ」と言っているのに、野沢雅子さんに全振りしているアイデンティティ田島さんを、私は好きですが(笑)

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ちなみに、ご結婚おめでとうございます!!

美学とは、人から見ても特に意味はないかもしれませんが、自分が自分らしく、納得できる生き方をするためには、必要なものなんだと思います。ただ、「美学」に振り回されるのは本末転倒ではあるので、どこかで「美学」を捨てる時が必要になるかもしれません。もし捨てるにしても、自分が納得して捨てるなり、新たな美学を持つなりしていきたいですね。美学を持つことが目的ではないので、人生の目的を、自分が納得する形で果たすような「美学」を見出していきたいですね。

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