蒼秤

長い独り言。

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変化

実体が無いようでちゃんと在る 毒を以て身を守る ぷかぷか浮いて流されて 漂流先は侵されない場所 ※以下引用 「私の居場所は作るものだった」 「生きてただ生きていて踏まれ潰れた花のように にこやかに中指を」 「運命の河流れ いま抗え 気付かず生き惚けた 過去をみな紡ぎ縄に変えて 出口に繋ぐまで」 「誰もいない場所から直接に独を創り出そうぜ」 「ただ地獄を進む者が悲しい記憶に勝つ」 「一度きりを泳いだ 航路 裏切れ評価 化けるように」 「誰にも咎められないの そう

    •  社会で生き残る為に必要なこと、それは誰かの需要を満たすこと。  落ち込んでいる人がいるとき、「あなたはここがいいところだよ」「あなたの魅力はここだよ」と言うことがある。もちろん、そんな声掛けも大事で、励みになる。  でも、私にとっては、それでは不十分なことがある。「そこが魅力なら、なぜ今この状況なの?」「それは多くの人に当てはまって、私の強みじゃないよ」「良いところがあっても、必要とされなければ意味がない」と思うことがある。  ただ魅力を教えても、それを本人が自覚できなけ

      • 海が攫う

        ※没作品をそのまま消すのはもったいないと思ったのでここに残します。 ーーーーーーーーー 砂浜を駆け上る波 波音は対岸の挨拶 明るい声で繰り返す 出会いを誘う 青に溶ける幸福 岩に打ち付ける波 飛沫は威力の証 低い声で脅す 捕えようと迫る 闇に溶ける恐怖 眼下の波 救済の音と絶望の音 二つを孕んだ色は赤 覚悟を亡くした者を知り 覚悟が無い者を知る 意思が並ぶ南の海 攫われたら何処へ行く 如何か極楽で或って欲しいと願う

        • 絵本

           正直、絵本を舐めていた。所詮、小さい子が読むものだと思っていた。  昼間はカフェ、平日の夜はバーとなる「ブックハウスカフェ」に行ってきた。二週間程前に、同じビルの二階にある「北沢書店」さんに行って、その時にカフェを利用させてもらって、今回はバーでお酒をいただいた。  そもそも何故、北沢書店さんに行ったかというと、大好きな音楽家、北澤ゆうほさんのご家族が営んでらっしゃって、一度行ってみたいと思っていたから。恥ずかしいことに、ただただ「古書」のお店だとしか思ってなかったから

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        記事

          親友

           親友という言葉は、あまり好きじゃない。  ずっと前、たぶん小学四年生のとき。  お互いに親友だって言ってた奴に、親友なのか疑うようなことをされたことを覚えてる。具体的に何をされたのかは覚えていない。ただ、「親友って言ってたのは嘘だったんだな。」「親友ってなんだ?」と考えたことだけ覚えている。  たぶんそれから、親友というカテゴリーを作らなくなった。できなかったと言うべきかもしれないけど。とにかく、仲良くなっても、全員友達。わざわざカテゴリー分けするものでもないし、居ないと

          Hell March

           死にたいと思っている人に対して、「そのまま死んでいいよ」なんて言う音楽は、存在しない。「意味なんてない、苦しみながら生きていこう」と言ったり、「明るい未来がある」と言ったりして絶対に死なせようとしない。  一緒に絶望してくれる、奈落に落ちてくれる曲は、ちゃんと存在する。でもそんな曲でさえ、最後は生きさせようとすることに成功する。  何故なのか考えたけど、順風満帆な人生も、奈落に落ちた先も、どちらもこの世にあるからではないか。「絶望=死」じゃない。都合が悪いことが起こっても、

          Hell March

          好み至上主義(音楽編)

          椎名林檎  1番最初に聞いた曲は何だっただろうか。ちゃんと「椎名林檎」と認識して聞いたのは「カーネーション」。それまでも何かしら聞いていたと思うけど、覚えていない。  歌唱力もメロディもハーモニーも言葉も、どれも素晴らしいという言葉で片付けてはいけないくらい最高のものばかりで、ずっと大好きな音楽家の1人。かっこよさ、色気、可愛さ、儚さ、いろいろ詰め合わせたすごい人。  いろいろな音楽を聴いてきた人らしい。幅広いジャンルでも、好きなものは好きだと言って、聴き込んだ人。林檎さんは

          好み至上主義(音楽編)

          宇宙旅行の詩

          泡構造のひとつに成って 上も下もなく漂う 方向は死んだ 恐怖を感じながら まだ生き先があると 虚空を掻いた 目的地は見当たらない ふと目についた瞬きが 僕を呼んだ気がした 希望は此処だ 此処だって光ってる ただ光ってるだけの星 それが灯台に成って 方向を生んだ 何時終わるかわからない旅 地獄のような時間を孕んだその旅は 希望でできている

          宇宙旅行の詩

          ぷかぷか 宇宙を漂って  遠く カオスを眺めていたら  ひとつ 星が瞬いて  僕を呼んだ

          ぷかぷか 宇宙を漂って  遠く カオスを眺めていたら  ひとつ 星が瞬いて  僕を呼んだ

          💧💧

          別だったから、嬉しかった みんな同じようなものを挙げて、それはそれで興味深くて、面白かった。それだけでも、自分自身の理解が深まった気がした ただ、もしも全員が同じだったら、それに縛られていたかなとか、「私はそうなんだ」と思い込んだのだと思う 別を見たあなたは、すごい 好きなものが増えた 深く考えたわけじゃないのはよくわかる 私も他の人も、なんとなくだったはずだから 全く重大な話ではなかったけど、別の視点を与えられるって、他人にとってはすごくありがたくて、大切にすべ

          「夜空はいつでも最高密度の青色だ」

           書店である詩人を探していたら、その方のお目当ての作品は見つからなかった。ただ、最果タヒさんの作品がいくつも並んでいた。最果さんの作品にも事前に目をつけていたものがあって、それは並んでいた。ただ、別の作品を購入した。  詩集「夜空はいつでも最高密度の青色だ」  夜空も青も大好きだからというシンプルな理由だったが、即決した。タイトルは最初の詩「青色の詩」の中の一説。  思ったより難解で、全部はわからなかった。文法もただの文と違う。ただ、そこに何かが込められてる気がして、そ

          「夜空はいつでも最高密度の青色だ」

          ホタル

           私が取った栄光のほとんどは、小中学生時代のものだ。田舎で全校生徒が少ないから、多少秀でていれば高く評価された。「田舎だったから」と言っても、狙ってなくても取れたのだから、それなりにできた子だったのだろう。過去の栄光に縋りつきたくなるが、今では、その優秀さは消えてなくなり、縋りつく力など残っていない。  高く評価された過去の作品を見返したら、二つの作品のテーマが「ホタル」だった。しかも同じ年の作品。その年の夏は覚醒していたのかな。  絵はどこが評価されたのかさっぱりわから

          ホタル

          呪術

          呪術とは、神や精霊などの超自然的力や神秘的な力に働きかけ、種々の願望をかなえようとする行為、および信念のこと(大辞泉より)。 表現は呪術である。 表現とは、内から溢れ出るものを形にすること。それは、何かしらの信念に基づいている。 表現する際は、何かに取り憑かれたかのように一つの信念しか見えなくなる。自分の中で思い込んだものは、一種の呪いとなって当人を拘束し、盲目にする。 その結果、勢いで完成することもあれば、足枷から解放できなくなって暗闇に飲まれていくこともある。 表現さ

          序章

          狂愛(仮) レモネードの入ったグラスが、落ちて割れた。できた池に崩れ落ちた。  一瞬で思考を巡らせた。僕は、上手く隠し切れただろうか、優しい顔に成れていただろうか、彼女の救済を望むような瞳を安心させられただろうか。  そんな心配は要らないか、と冷静になる。彼女の思うようになったのだから、きっと大丈夫。遠のく意識の中に残った強く抱かれる感覚に、愛される幸せを憶えた。  彼女の香りを感じながら最後に浮かんだ五文字は、ずっと素直に言えなかった言葉だった。 ーーーーーーー 純愛(

          中途半端

           高校時代。  部活動(陸上)の顧問に「今みたいに、全部中途半端だと、何も成せないよ。信頼されなくなるよ。」と注意されたことがある。当時からだけど、今振り返ってもすごく恥ずかしい。  今もそうだけど、好きなものとやるべき事があると、好きなものを優先してしまう悪い癖がある(直せ)。端的に言うと恋愛とその他の大切なことのメリハリをつけなさいということだった。部活でのパフォーマンスを上げたいなら別れろ、とは言われなかった。  中途半端。ただこなしてるだけで、何も好転しない。現状

          中途半端

          信疑

          本心で言ったことも、適当にあしらわれたり疑われたりすると気分が悪い(謙虚さは別)。きっと誰もがそう。 でも、自分がされたら嫌なのに僕は簡単に疑う。この人とは仲良いと思っていいのかとか、友達だと言ってくれたけど信じて良いのかとか。 こうさせたのが、小学生の頃の出来事。たぶん。子どもの安直さって怖いね。 ふと降ってきた「もう少し信じたいと思う人を信じて大丈夫」って言葉にとっても救われた。まだ、信じることへの怖さはあるけど、やってみようかなって思えた。