親友

 親友という言葉は、あまり好きじゃない。

 ずっと前、たぶん小学四年生のとき。
 お互いに親友だって言ってた奴に、親友なのか疑うようなことをされたことを覚えてる。具体的に何をされたのかは覚えていない。ただ、「親友って言ってたのは嘘だったんだな。」「親友ってなんだ?」と考えたことだけ覚えている。
 たぶんそれから、親友というカテゴリーを作らなくなった。できなかったと言うべきかもしれないけど。とにかく、仲良くなっても、全員友達。わざわざカテゴリー分けするものでもないし、居ないと困るものでもない。もう少し踏み込んだ関係の友達が欲しいと思うことはあるけど、その人を親友と呼ぶことは無いと思う。絶対ではなくて、そう思えるようになったら呼べば良い。

 親友と思ってもらえたり、呼んでもらえたりすることは嬉しい。そう呼ばれたら、一緒になって「そうだね〜☺️」ってニコニコするけど。自分の口からその二文字を出すことはしない。


 簡単に使うのがおかしい言葉だと言いたいわけじゃない。人によって感覚は違うから、そう思ったのなら正直に伝えて良い。ただ、私にとっては軽々しく使っていい言葉では無く、大切にしたい言葉であり、存在だという、それだけの話。

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