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【小説】ユーメと命がけの夢想家

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主人公「僕」が、毎週テーマに基づいた小説を1本描き、その内容を、梅茶から姿をあらわした〈ユーメ〉と語らいながら、「書きつづける」ことを日課にしていく物語。
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#ファンタジー

【目次とまえがき】書きつづけるには、書きつづけるしかない【ユーメと命がけの夢想家】

【目次とまえがき】書きつづけるには、書きつづけるしかない【ユーメと命がけの夢想家】

毎週金曜日22時頃更新!

【ユーメと命がけの夢想家】
目次

000:雨の日の朝食
001:黄昏時
幕間001:加虐と被虐
002:秘密の恋
幕間002:適切な努め
003:トキメキ二重奏
幕間003:焦燥と設計
004:きらめく星空
幕間004:三幕構成と本を読むということ
005:帰宅したら、何だかものすごいことになっているのですが
幕間005:構造と理屈なき展開

↓2月4日(金)22時

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003:トキメキ二重奏【ユーメと命がけの夢想家】

003:トキメキ二重奏【ユーメと命がけの夢想家】

前回目次◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「二人組、できたかなー?」
 教官の一言が、死刑執行の合図のように聞こえてしまって、マルサイは情けなさと屈辱でいっぱいになった。
「きょーかぁん、ここらへんにまだの人がいます」
 すかさず、ひょうきん者のレイトロが手をあげる。そして、おどけた調子でマルサイの付近を見渡すのだ。

「あれえ、どっこだあ、見えないなあ」
 教室はくすくすと笑い声がにじむ

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