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方言と言語の境目って?
日本語の東京弁と東北弁は同じ言語だろうか。標準ドイツ語とバイエルン語はどうか。標準イギリス英語と標準アメリカ英語はどうだろう。
方言dialectと言語languageにはっきりとした境界はなくて、人によって言うことは違う。
私個人の感覚として、mutually intelligible(お互いに理解できる)かどうかが1つの基準になると思う。なので、ここでは判断基準としてMutual inte
孤立語・膠着語・屈折語
言語の分類の仕方にこのようなものがある。
孤立語とは、中国語に代表され語形変化がなく語順で意味を表す言語である。
膠着語とは、助詞などにより単語同士を結びつけることで意味を表す言語である。たとえば、日本語がある。
屈折語とは、単語の語形変化によって意味を表す言語でありロマンス語やゲルマン語がその代表例である。
屈折語といってもその度合いは様々である。たとえば、ラテン語では語形変化がすべてで
現代英語に残るガルヴァーニ
さて、前回に引き続き固有名詞が動詞になってしまったシリーズだ。
ガルヴァーニGalvaniという人をご存知だろうか。彼は18世紀のイタリアの医者兼物理学者だ。高校で生物を勉強した人はおそらくこの名前を聞いたことがあると思う。
そう。彼は、二種類の異なる金属をカエルの脚に触れさせると筋肉が収縮することに気付いた人なのだ。ここから、筋肉と電気の関係が明らかになったのである。
本題に入る。英語には
Vandalism??
世界史を学んだことがある人ならば、ヴァンダル人Vandalを聞いたことがあるのではないだろうか。かつて、ローマを略奪して破壊した民族である。
現代では、フランス語や英語にそれぞれvandalismeやvandalismというありがたくない単語が残っている。その意味は「文化や文明の破壊」だ。動詞形はvandalize。残念なことに、よくニュースで聞く単語である。下はその例。
Several te
自分に帰ってくる動詞?
Ich habe mich mit ihm getroffen.
Ils se sont déjà rencontrés.
上の2つの文には再帰動詞という動詞が使われている。それぞれドイツ語のsich treffenと、フランス語のse rencontrerである。
再帰動詞はロマンス語やドイツ語で広く使われている。英語にも再帰動詞は存在するが、その数は圧倒的に少ない。avail onese
Calamus gladio fortior
ペンは剣よりも強し。
ラテン語では上記の3単語で表される。正確にいえば、これにはコピュラのestが欠けているので4単語である。
某KOでよく見かけるこの文の文法的解説をしていこうと思う。
まずは単語について。
calamusは単数主格で、「ペン」を意味する。
gladioは単数奪格でその主格はgladiusである。「剣」を意味する。
fortiorはfortisの比較級であり、「より強い」と