【アジャイル・マネジメント】ふりかえりが改善の起点になっていた話
自主的に提案して進めていたふりかえり活動がチームを良くしていた。
4月から続けているチームのふりかえり
私のいるチームでは月次でふりかえりをしています。
その辺の話は以前書きました。アジャイルなチーム運営を提案したらスクラムや見える化はできなかったけどふりかえりは月一回やれるようになり、かつ暫く続けていたら変化の兆しが見えたという話を以前書きました。
最近、会社全体で従業員エンゲージメント調査が行われ、様々な観点で各組織がそのスコアと社内の順位が可視化されました。その中で改善が必要なものに関して組織やチームでディスカッションをしてマネジャーは改善アクションを出していくということがなされました。
私のいるチームについては他のメンバーもそうだったのですが、正直今のチームがとても良いチームですし、色々紆余曲折はありつつもマネジャーとも関係性は作れ、価値観も近いことが分かったのでスコアで社内的に何位だから…という流れで改善点を出すにも、不満がなさ過ぎて誰も改善アイディアがでない状況でした。
やってよかったことや変化について語る
不満がなく、エンゲージメントが高いチームなので特に改善点は出さなくても良い気がしますが、マネジャー的には何も無しとも上位マネジャーに言い辛く、不満がないなら4月から見て約9ヶ月間の中でやってきてよかったこと、変化したことについて挙げて、それを他のチームや部署へインプットするリファレンスにしようという話にしました。
他の私のnoteでも書いているのですが、私のいるチームは少人数で、各人が個人商店的に動いています。毎週の週次の報告定例はありますが、接点はそこしかありませんし、1時間の中で状況報告のみなので各人の業務を細かく知ることができません。
また、現在のパンデミックの状況で新しくできた部署のため、全員がフルリモート、顔を合わせることはごく稀です。以前に書いたように、生身のマネジャーには12月にはじめて会ったくらい、リモートで仕事ができるチームです。
その中でいくつか接点を持つ施策をチームの中でやってきました。
業務テーマの情報共有フィードバック会
隔週で各人の自分の持っている業務テーマやプロジェクトを紹介し、他の人からコメントやフィードバックをもらう会を実施しています。これにより個人商店化していてお互いに何をやっているかが分からない中、週次の報告会以外で話を聞く機会ができ、フィードバックをすることでアドバイスしたり、相手に新たな気づきを与えたりと良い影響を与えることができています。
チャットツールに雑談チャンネルを用意
全員フルリモートだと雑談をする余地があまりありません。
なのであえてチャットツールのチャンネルに雑談チャンネルを用意して業務に関係することしないこと関係なく投げ込みできるようにしています。
誰がどんなことに興味持っているのか?庶務的な話で分からないことを気軽に聞くなど、リアルに出社しているときには何気なくやっていたことができるようにしました。(ただ、忙しくなるとあまり投げ込みやリアクションが少なくなってくるのですけどね…)
リモートでゲーム大会
これは業務時間外なのですが、チームのメンバーでSwitchで夜な夜なゲーム大会をすることで仕事以外でコミュニケーションしてお互いの心の距離を縮めるようなこともしました。マネジャー含め世代が近く、同じソフトも持っていたりしてかなり楽しくやっています。僕自身はただダベってPCに向かって一人飲むだけのリモート飲み会はあまり好きではないのですが(やはりいつもと違う環境でみんなでお酒を飲みたい)、ゲームという共通の趣味や話題で盛り上がるのは大歓迎です。
改善アクションの起点は全て「ふりかえり」
色々チームのエンゲージメントに良い影響を与えてきたと思うアクションを挙げたのですが、マネジャーが気づいたのですがそれらアクションをやってみようとなったきっかけが私が提案して毎月続けている「ふりかえり」の場から生まれているということでした。
フィードバック会にしても雑談チャンネルにしてもゲーム大会にしても、それぞれ良いアクションではありつつもそれらを生み出した起点となるチームの大きな変化とは「ふりかえりをチームで行うこと」だったのです。
これぞまさにアジャイルのプラクティスが利いて、チームそのものが継続的に改善されチーム自体が洗練されていく変化をリアルに認識した瞬間でした。
これは本当に嬉しかったです。自分はふりかえりに価値を感じていたが、それが他の人にも本当に価値かどうかわからない状況から絶えず続けてきた甲斐がありました。
アジャイルな価値観と原則、プラクティスをうまく活用できれば、おのずと自律性も生まれ、改善されてチームも成長する…組織のエンゲージメント向上の一つの手段としてふりかえり、そしてアジャイルが貢献できるのだと確信しました。
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