見出し画像

私の躁うつ回復策30選⑤ - 思想変革編・その2

こんにちは、Joaoです。今月で双極性障害(躁うつ)と診断されてから、およそ半年が経ちました。今では、転職活動や単発のお仕事も楽しくできるようになってきたな、と感じています。

ということで、今回は私が躁うつ回復策として実践してきたことを振り返り、まとめてみることにしました。少しでも皆さまの参考になれば幸いです。

今回は「思想変革編」の第2弾をお届けします!

今回お伝えするのは、私たちの大敵である恐怖感や焦燥感を取り除くために、自分がダメ人間でないことを認識すること、罪悪感を取り除くことを目的として、私が日常的に実践しているものです。

※本編は、私の主治医の話・脳科学の書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』に基づいてお伝えします。

▼これまでの記事はこちら
①私の躁うつ回復策30選 - はじめに②私の躁うつ回復策30選 - 生活編・その1③私の躁うつ回復策30選 - 生活編・その2④私の躁うつ回復策30選 - 思想変革編・その1

14. 脳科学を学ぶ

前回前々回でも、脳科学を学んだことはお伝えしました。私は一番簡単なこの本を読みました。茂木健一郎さんの著書です。

何がよかったのかと言えば、「躁うつになったのは自分のせいではなかった!」とわかったことです。躁うつは脳内の神経伝達物質のアンバランスによって起こっていると理解することができました。自分が不安だ...と苦しんでいるのは、実は精神的な要因ではなく、物質的な要因だったのです。

これで罪悪感が軽減しました!この物質的アンバランスによって、自分の考え方や気分が振り回されていたのか!ならば、人よりも脳内をよく知って、バランスを整えればいいだけだと思うことができました。

15. その不安は病気によるものだ!

画像1

前章を読んでもうお分かりだと思いますが、上記のように脳科学を学んでよくわかりました。躁うつは「私たちの気力や気分や考え方」が悪いのではありません。神経伝達物質のせいです!

不安になってパニックになった時には、「自分がいけないんだ」と自動的に思ってしまいがちですが、そんな時には「その不安は病気のせいだ!」と言いましょう!私はこの標語を紙に書いたものを壁に貼って、必要な時に見るようにしています。

基本的に「長期間投薬をすればある程度安定してくる」と言われるのは、躁うつが神経伝達物質のせいである、ということの裏付けだと思います。

ちなみに、園子温監督の『夢の中へ』という映画を観たことがありますでしょうか笑?ある場面で田中哲司が「金星人のせいだー!!」と叫ぶシーンがありますが、私たち躁うつ人は「神経伝達物質のせいだー!!」と叫べばいいのです笑。もはや躁うつは金星人のせいかもしれません。(彼はめちゃくちゃ素晴らしい俳優ですよね、話が逸れましたが笑。)

16. ポジティブコンテンツを観る

画像2

皆さんにも観て頂きたい、超・ポジティブ・コンテンツがございます。Netflixのオリジナルシリーズ『QueerEye』です。

私が日本に住んでいて忘れていた「プライド」が、そこにはありました。少しアツく語らせてください。

私たちは自分という人間の中に、「思想」「アイデンティティ」「容姿」「人種」「家筋」など多様な要素を内包しています。このあらゆる全ての要素を、誇りに思い、肯定して、認め愛せる人はどれだけいるでしょうか?そのような「日本人」はどれだけいるでしょうか?その数は、外国と比較するとかなり少ないだろうと思います。なぜなら、単一民族国家である日本には多様性がなく、敷かれたレールや「普通」という枠から外れると「ダメだ」とされるからです。

一方で、このQueerEyeでは、この多様な全ての要素は、大切なもの、愛すべきものとして扱われます。その一人一人の違いこそが個性として扱われ、それを生かして、ゲストである一般人は人として「変身」を遂げるのです。

これこそが「プライド」だ!と思いました。日本で使われる「プライドが高い」の「プライド」とは意味が違う。「プライド」とは本来、「無条件に自分の存在自体、そしてその存在が内包する全ての要素を祝福し、愛すること」であると気づくことができました。

この超・ポジティブ・コンテンツを、私は観続けようと思います。日本に住むのであれば、このコンテンツは定期的に観ていたほうが良さそうです。

17. 人生を10年単位で考える

画像3

遠くの高いところを見る。これが大切だと、この半年で学びました。

つまり、自分の目標や夢を「今急いで達成しようとする」のではなく、「10年単位で考えて、工程を踏みながら一歩一歩達成していく」イメージに切り替えるということです。今達成しようとすれば「真上」を見上げることになり、「自分はまだそれを達成するに値しない人間だ」と焦ってしまい、逆効果になります。

...当たり前すぎて、笑われるかもしれません笑。でもそれすら自分は理解していなかったのです。高い目標を前に、「時間がない」と焦ったり、イライラしてしまいました。

ちなみに、私は幼少期から、性別に違和感があるために、自己肯定感を持ちづらく、生きづらさを感じてきました。そして、「多様でない日本」に違和感を持ってきました。だから、日本人の思想に多様性をもたらしたい。海外メディアの記者になって、日本のジャーナリズムを変えたい。そう思っています。

ですが、この目標はそう簡単に達成されません笑。日本には、世界で唯一の超・保守的システム「記者クラブ」があります。そして「電通」があります。メディアの構造が変わらなければ、私の目標は達成されません。

もうお分かりの通りですが、この目標を達成するには時間がかかることは、疑う余地がありません。(※私がこの構造を変えるよりは、時間が経って必然的に変わっていくのだろうと思いますが)

ですので、私は遠くの高いところを見ています。朝の運動になわとびをする時には、遠くの空の高いところを見ています。こういうことを日々積み重ね、常に冷静さを保てるような人間になりたいと思います。

18. そういう時もあるよね、7割でOK

画像4

私たち躁うつ人は、考え方にグレーゾーンがなくなりがちです。例えば私であれば、何か問題が起きた時に「自分が全ていけなかった」と思ってしまう、などです。自分の悪かった点だけに目が行ってしまい、他の要因が考えられなくなってしまいます。

当然これは間違いなので、この思考法を変える努力をしています。失敗した時には、「そういう時もあるよね!」と自分に言ってあげる。原因は複合的だということを思い出すようにする。そして常に頑張りすぎないようにする。

私の上司は「120%の力を短期的に出すよりも、継続的に7割出す方がベター」と言いました。...なるほど、納得感しかありませんよね。この「安定性」「継続性」が私たちには一番難しいので、そんな簡単に言うなよ!と思われるかもしれませんが笑、別に完璧である必要はないということです。つまり、ミスってもいいということです。

最後に。私たちは日々本当によく頑張っています!拍手!

▼次回もお楽しみに!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?