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第5回全国リビングラボネットワーク会議に向けて@「明日をひらくYOKOHAMAセンター」キックオフイベント

地域創生Coデザイン研究所木村篤信です。

前回記事では、日本リビングラボネットワークの活動趣旨を中心に紹介しましたが、今回はそこでご紹介した「全国リビングラボネットワーク会議」について書きたいと思います。


全国リビングラボネットワーク会議

日本の中でリビングラボが社会課題解決の実践として使われ始めた2018年に、高齢社会の研究プロジェクトにおいて産官学民協働の実践としてリビングラボが活用され、その研究活動の一環として、第一回リビングラボネットワーク会議が企画・開催されました。

その時の狙いは、「高齢社会課題解決に向けた共創拠点の構築」実装活動終了報告書に以下のように書かれています。

日本のリビングラボは萌芽期の段階であり、リビングラボの持つ価値やそのあり方、活用できるツール等について議論し、発信していく機会が重要であるものと考えた。そこで、各地で立ち上がっているリビングラボをゆるやかにつなぎ、ノウハウ・経験を共有すべく、2018年4月6日にネットワーク会議を開催した。ここでは把握している日本のリビングラボに声掛けをするとともに、JST-SICORP のプロジェクトで連携しているスウェーデンのリビングラボ関係者を招き、日本のリビングラボが今後発展していく上で必要なことは何か、議論した。

「高齢社会課題解決に向けた共創拠点の構築」実装活動終了報告書

第4回のテーマは「社会変革を実現する」リビングラボ

その第1回が東京で開催された後は、第2回が鎌倉で、第3回・第4回はCOVID-19の影響を受けてオンラインで行われました。
直近の第4回は「社会変革を実現する」リビングラボというテーマで開催され、市民団体、行政、企業などの組織から約300人の参加者が参加しました。

第4回の開催趣旨は、コロナ禍をきっかけとした”変化”の機運とリビングラボの実践との重なりを踏まえ、以下のように書かれています。

社会の動向に目を移すと、SDGsの提唱やウェルビーイング概念の普及、気候変動やCOVID-19の影響などにより、人々の価値観や協働・共創の目的は大きく移り変わりつつあります。この変化に伴い、これまで蓄積されてきたリビングラボの知見も、社会変革を実現する知見として捉えなおす時期にきているといえるのではないでしょうか。

 そこで、今回は「社会変革を実現するリビングラボ」をテーマとし、リビングラボにおいて転換された価値観を体現するための新しい社会やサービス、テクノロジーのあり方をどのように見出していけるのかについて、国内外の事例や対話セッションをつうじて、皆さんと深める機会とします。

 基調講演として、People’s Living Labをコンセプトに掲げる大阪・関西万博に関わる羽端大氏(公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会、一般社団法人 Studio Policy Design)による講演や、国内外のリビングラボ実践者の事例紹介、対話セッションを予定しています。

「第4回全国リビングラボネットワーク会議:社会変革を実現するリビングラボ」開催のご案内

また、第3回までは高齢社会の研究プロジェクトを牽引していた東京大学(未来社会共創センター)が主催で行ってきましたが、リビングラボの広がりともに、実践者による主体的な運営にシフトすることが志向されはじめます。
そして、第4回は、福岡県大牟田市で2018年より大牟田リビングラボに取り組んできた大牟田未来共創センター地域創生Coデザイン研究所が主催となり、開催されました。

第5回 横浜開催に向けて

そして、今年の第5回は横浜での開催となります。日本の中でも市民協働をリードしてきた横浜では、2016年より横浜版リビングラボの議論が始まり、市民だけでなく地域の事業者や行政、議員を巻き込んだ形での多数の実践が生まれてきました。

前回紹介した、6/4(日)開催のセッション「持続可能なリビングラボの展開を目指して」では、

1部:「第8次産業を目指して農・福・商・教・スポーツ連携を考える」と題して、横浜のリビングラボ実践者10人が登壇します。

また、2部:「PPP/オープンイノベーションによる都市創造のための外部経営資源の調達について」では、リビングラボの重要な課題である資金面での持続可能性についての議論が交わされます。

そして最後に、3部:「第5回全国リビングラボネットワーク会議に向けて」では、これまでの日本のリビングラボや、横浜での実践を振り返りながら、第5回の企画やテーマ、さらには、これからの社会において求められる”共創”のあり方について対話が行われます。(こちらに日本リビングラボネットワークのメンバーが登壇します)

横浜でのリビングラボ実践を軸に深められる共創のあり方についてご興味のある方はぜひご参加ください。

また、6/3(土)にもリビングラボイベント「国内外のリビングラボ動向とこれからの”共創”の可能性」が開催されますので、海外動向やリビングラボとウェルビーイング指標の関係に興味のある方は、こちらもどうぞ。


次回は、今回のイベントに参加される方々に向けて、これまでの日本リビングラボネットワーク(Japanese Network of Living Labs:JNoLL)の活動内容をお伝えする記事にしようと思います。

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