LinkedIn(リンクトイン)などで、「発信しないと、存在しないのも同じ」 を実感したこと
SNSを続けるのは、めんどくさい。なんせ時間を食う。もしSNSをやってなければ、他に多くのことができると思う。そして、最近はさらにLinkedIn(リンクトイン)に力を入れるようになった。
では、それを後悔しているか? ぜんぜん。それよりむしろ、もっと早くツイッターやリンクトインをやってたら良かったと思ってる。
ツイッターやリンクトインを始めてから(正確にいうと、ある程度フォロワーさんが増えてから)、身のまわりの世界は変わった。それまではFacebookだけを使っていて、それは「リアルでの知り合いの関係維持」が主な目的だった。
Facebookだけだと、付き合いはだんだん固定していく。タイムラインを見ても、いつも同じ人が、いつも同じような投稿をしている。誤解のないように補足すると、これはこれで、過去からの関係の維持という意味でとても大切だと思ってる。しかし、それ以上の広がりは、ほぼないのだ。
Facebook、ツイッター、そしてリンクトインでは、おなじSNSとはいっても、その性格はかなり異なる。Facebookはリアル知り合いが前提の付き合い、一方、ツイッターやリンクトインの世界では、知らない人でもまったく構わずにいきなり絡み合う。それも、本当にいきなりだ。
ツイッターやリンクトインが苦手という人は、この「オープンな世界」に抵抗を感じるのだと思う。ツイッターで発信するということは、Facebookのように「身内向けの日記」ではなく、「社会に向かってなにか言う」という感覚になるのだ。
そして、この、「社会に向かって」という観点が、とても重要なのだ。
ツイッターやリンクトインを始めてから自分の世界が変わったというのは、まさにこの、「社会に向かって」ものを言い始めたというパラダイムの転換が鍵だと思ってる。知り合い向けメインに、Facebookに軽い近況を上げるのとはまったく緊張感が違う。
そしてそのおかげで、Facebookの「知り合いオンリー」の世界から、これまで縁もゆかりもなかった、より広い世界の人々と出会うことができた。もしツイッターやリンクトインで不特定多数に向けて発信しなければ、こんなに多様で、多くの人に声が届くこともなかったはずだ。文字通り、これらの皆さんにとって、1年半前までの自分は「いないも同然」だったのである。
Facebookでの知り合いは、学生時代の友人、あとは仕事での関係がほとんどだ。とても貴重なつながりで、これからも大切にしたい。しかし、ツイッターやリンクトインで新たにご縁ができた人々は、自分がまったく知らなかった世界の人々が数多く含まれる。
エンジニア、お医者さん、データサイエンティスト、不動産業界の人、宇宙産業、スタイリスト、心理カウンセラー、金融アナリスト、ダンサー、書道家、大学教授、消防士さん... などなど、ここに上げたらまさにキリがないのだけど、ありとあらゆる職業の人々に、自分の書く文章を読んでもらっていると実感している。
そしてこれは、あらためて驚くべきことだと思ってる。自分はこれまで、主に人材事業やメディア事業などをやってきたので、それらについての専門性はある程度は持ち合わせているはずだ。だから近い業界の人々には、なにかを伝えることはできるだろうと考えていた。
しかしツイッターやリンクトインをやってると、上記に挙げたような、自分にはかなり遠いと思える職業の人々からも、「読んで気づきがありました」など、とてもとてもありがたい感想をいただけることが増えてきたのだ。
よく覚えているのは、ツイッターのフォロワーさんが1000人を超えたくらいのときの話。自分のとあるツイートに対して、フォロワーの消防士さんから、とてもご丁寧なお礼のDMをいだいた。「仕事について悩んでましたが、あのツイートを見て、また明日からがんばれる気がしました。ありがとうございます。」と。
なんと。日々、人命を預かるという尊い仕事をされている、消防士さんからである。自分もすでにいい年ではあるが、消防士さんというのは、いまだに、小学生が考えるような「大人の仕事」というイメージが抜けない。件の消防士さんは自分よりもかなり若いはずだが、それでもどうしても「消防士さんは大人」だという感覚を持ってしまう。
そういう人が、自分の(単なる)ひとつのツイートなんかに影響を受けてしまうとは... これは、いろんな意味で斬新な体験だった。衝撃ともいる。このときはじめて、自分のことばが、「外の世界」に届き始めているという実感を持った。
かつて人材業界で、上場を目指す会社を経営していたことがある。結果としてリクルートに事業売却したが、新しいテクノロジーをひっさげ、当時は業界内で一定の注目を集めたという自負もある。しかし。それは、あくまで、「業界内」での話だ。
言えるのは、今のほうがはるかに、「個人としての自分の存在」を、より広い社会に認知されているということ。自分が何を考えているかを、昔より多くの人に知ってもらえている。
そして、ときにはそういう人々に、何かしらの気付きを共有し、行動変容を促すことだってある。責任重大だ。発信を続けることによって、自分という存在が、社会の中で少しづつではあるけど意味を持ってきてるのでは、とかすかに感じることができる(気がする)。まあ、客観的にみて、まだまだではあるが。
今日は2021年の元日だけど、新たに決意を表明する意味も含め、以下のツイートをした。引き続き、気を引き締めて発信を続けていきたいと思う。そして、少しでも多くの発信者が、「自分の存在を認知され、自分の考えを世に知ってもらう」機会が増えればいいなと思ってる。
リンクトインでのつながり申請、大歓迎です!https://www.linkedin.com/in/jnmatsumoto/
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