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一杯450円のコーヒーは、幸せの化身だった

こんにちは、ぺいかつです。

タイトルの通り
一杯450円のコーヒーは、しあわせの化身だった。

今日はそんなお話。
日々の小さな幸せをつなぐバトンに目を向けて今後も生活をしていきたい。


突然ですが、SNSの普及によりどのお店にいくにも「口コミ」を調べてから行きませんか?
そりゃ、せっかくお金を払っていく店だから、失敗したくないですよね。
でもこれって、自分の直感が鈍っちゃうのでは?となぜか焦燥感に駆られ、カフェなら値段もたかが知れているし歩いて気になる店に入ってみようと試みることに。

幸い、徒歩20分圏内にいくつかカフェがありました。
土地がらか、今どきのお店というよりも街に根付いた喫茶店が何軒か。
ただ残念なことに、気になる看板を見つけてもシャッターが閉まっており、2件空振りに、、、

そして3件目。目に入った喫茶店が営業していたので入ってみることに。
お客さんはみんなご老人の方々。
私は完全に浮いていました。

それでも気にせず、コーヒーを注文。
店内は昔の漫画があったり、タバコで黄ばんだ壁面だったり。
町に根付いた喫茶店に朝一コーヒーを飲みに来る謎のアラサーと化しました。


素敵な出来事はここから。

近所の他の喫茶店がお休みなのは他のお客さんも同じで、今日はずいぶん繁盛していたそう。(お客さんの会話を盗み聴き)
確かに席は満席。
それでもお客さんは来店される。
幸い私は4人席だったので、相席でもよければと言う意味を込めて
「どうぞっ」
来店されたお婆さんに勧めました。
店員さんもお婆さんも「悪いねえ」と言って、相席することに。

とわいえ、相席したからといって特に会話はしませんでした。
もしかしたら向こうは気を使っていたのかも知れません。
でもお互い気まずそうな空気だったわけではなく、ただ和やかに、でもヘタにお互い干渉しない距離感で時間を過ごしました。

幾分か時間が経過したころ
お婆さんはコーヒーを飲み終え、会計を済ませて帰られました。
最後に「どうも」と軽く会釈だけ済ませて。

すると店員さんが、「あのお客さん、お客さん(私)の分も会計済ませてくれたよ。良かったね〜」と。

!?
まともに会話もしていないのに。
気を使わせてお金を払わせてしまったのかもしれない。
そんなつもりじゃなかったのに、申し訳ない、、、
と思っていたら、店員さんが
「お客さん(私)が愛想良くしてくれて嬉しかったみたいね〜」と。

交わした会話は「どうぞっ」「どうも」だけである。

コーヒー1杯450円。
値段以上に価値のある、稀にない体験をした。

お婆さんに奢ってもらったコーヒー


と同時に、本来払うはずだったお金をどこかに還元しなければと思った。
無論、またお店で例のお婆さんと出会ったら次奢るのはもちろんだが、今日どこかにお金を使いたい。
そこで私はふと、”お花”が思いついた。

元々花は好きで定期的に生花を買っているのだが、
このコーヒーがお花に化けたら、あのお婆さんもきっと喜んでくれるのでは?と思い、お花屋さんに向かった。

いくつかお花があったが、今日仕入れたというダリアが目に留まった。
赤と白が入り混じった、なんともおめでたい花柄である。
しかも店員さん曰く、このダリアは「祝盃」というらしい。
今日の私にぴったりではないか。
こいつに決めた!

すると店員さんが「残り2輪だから1輪はサービスするね!
この子達も2人でいるほうが嬉しそう」と。

何度かこのお花屋さんには足を運ぶが、毎回店員さんの感性には感動する。
そして、例のコーヒーお婆さんに伝えたい。
「あのコーヒーは素敵な2輪のダリアになりました。このご縁の祝盃をいつかあげさせてください」と。

ダリア"祝盃"

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