プライバシーと治安は両立できるか
こんにちは😃
日本リベラルアーツ協会では「続・大人になるためのリベラルアーツ」に準拠した読書会を開催しています。今回は「プライバシーと治安は両立できるか」のテーマについて、本に準拠した3つの問いについて対話しました。話題提供の内容と、当日のダイジェストもご覧ください👀
1 監視する側からすると、監視のメリットはなんですか
◎監視するメリット
・治安(犯罪防止)
→この場合、監視する側に「我々一般人」が入るといえる。
・利便性、時短
→1人で複数箇所の管理が可能。
→最近ではビッグデータ活用など、短い時間と低いコストで宣伝を行うなど。
◎監視されるメリット
・治安
・安心感
・利便性
→「監視するメリット」と「監視されるメリット」が対になる。
・公正
→映像などが正しさの証明になる。
→購入履歴が、不正の被害に遭った場合の証明になる。
2 監視される側からすると、監視されるデメリットはなんですか
◎監視されるデメリット
・知られたくないと思う不快感
→悪いことをしてなくても、見られたくないことはある。
・誰に監視されているのか分からない恐怖感
→ 探偵、興信所などの問題
・仮に正当な監視であっても悪用される危険性
→監視対象が増えれば、普通の人が普通の人を監視することになる。
→近所のアルバイトの警備員が、近所の人が買い物をする店舗の安全を監視する、など。
→ストーカーなど犯罪に繋がらなくとも、知り合いが自分の行動を知っていて、それが何かの不利益に繋がったり、悪気なく流出する恐れも。
→近所の病院への通院歴、いつマンションのエレベーターに乗ったか、など。
◎監視する側にもデメリットはあるか
・目撃してしまったことに対する罪悪感
・コスト、時間が増大することも
→知らなければ、対応しなくても良い。
→知らなければ、生まれない仕事もある。
→仕事が増える???
→社会のスピード感が加速する。
3 監視(カメラの設置)はどのまでは許されて、どこまでは許されないと思いますか。
・自分でコントロールできるかどうかでは。
・透明性、誰に何の目的で監視されるかの問題か。
→探偵、興信所の問題。
→公的な刑事や公安調査庁など、如何に透明性を担保して犯罪捜査を行うか。
→相互の信頼の問題もあるのでは。
・監視する側も、四六時中監視するわけにはいかない。
・真に必要かを考えて、バランス。出来れば、スーパーの買い物もプライバシーなので、監視すべきでない。
・能動的監視の可能性
→知らない人からの機械による監視ではなく、コミュニティレベルでの治安維持
→暴走の可能性が国家より高い。
村社会での生活の不快感→プライバシー空間・時間を監視し合うこと。
能動的監視の意味→強弱でなく相互であることにポイント
感想
〈感想〉
・プライバシーと治安は最初両立しないのではないかと考えていたが、議論を進めるにつれそれぞれの比率をそのコミュニティでコンセンサスを得ながら両立できると考えるようになった。また、初めて参加させてもらったが非常に楽しく参加できました。またよろしくお願い致します。
・1984年、共同体の話、人々が持っている知識や想像力の有無がどう関わるのか、などなどがとても楽しかったです。
〈他者の意見で興味深かった点〉
どこまでが見守りでどこからが監視かなど線引きが非常に難しいが、メリットがあれば監視を受け入れても良いのではという点
村の共同体に嫌だと思ったのは、情報があったからなのでは?という声が面白かった。
〈生まれた疑問、もっと考えたい点〉
田舎生活のムラ社会においてどうすれば変革を起こせるのか?長年かけて築かれてきた生活様式(監視社会)を緩めるためにはどうすればよいか。
リベラルアーツの関連も考えられたのが面白かった。どこまでリベラルアーツというものが力を発揮するのかを少し考えてみたい。
この読書会も、ひと段落しましたが、今後ともより良い形で継続してまいります‼️
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