ぴかぴかの夏、永遠の青
それは まるで まほうのように
ひとばんで そらは 夏色に ころもがえ
草木たちは一気に 萌え立ち
地上は はなやかな緑に 染まる
梅雨空は たっぷりと 大地をうるおし
ほんの少しの未練もなく さわやかに去っていった
颯爽(さっそう)と そらにかがやく 夏の青
つやつやと いのちみなぎる 緑の海原
夏がきた! 夏がきた! 夏がきた!
この青に向かって 小躍りしたくなる このきもちは なんだろう
この緑をふみしめて 駆け出したくなる このエネルギーは なんだろう
さら さら 力強く 竹はそよぎ
ひゅう ひゅう とんびは まっさらな 青を祝う
熱気を帯びた緑の海原に ふわりとかおる くちなしの花
大の字に ねっころがって
草たちと見上げる ぴかぴかの 夏空は
一点の くもりもない 永遠(とわ)の青
その青のなかに とけこんでいる
たくさんのうたを わたしは今年も きくだろう
わたしも ともに うたうだろう
暑さにうなだれる そんな日もあるだろう
それでも今日、草たちと見上げる
このぴかぴかの 夏のはじまりの そらだけは
だきしめたいくらい すてきなもの。