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美術展入選と自分に火を灯すこと 『心の絵 by Tathina 』

かわさき市美術展に入選しました!!
応募して作品納品に行った時の様子note はこちらです。​

ありがとうございます!!
褒められて伸びるタイプの私への更なる成長への激励と受け取っています。

この入選にまつわるストーリーは何か象徴的な気がするので、この機に今回の作品創作の裏話(私に起こっていたこと)を語ろうと思います。
本来、私は自分の辛い想いを公の場で記述はしないのですが、もしも今、何かで苦しんでいる人がいたら、ここにもこんな人がいるよ。と、少しでも気持ちがやわらぐnoteになることもあるかな。と思いました。

私は2つの作品をこの美術展に応募しました。
入選したのは自分にとって意外な方だったのです。

応募作品1151『Mutation』
2020秋の2ヶ月間、人生で初めて怒りが止まらない日々がありました。
知人と一緒にあるプロジェクトを始めました。
内容は大切にしていた長年の私の夢でもありました。
友達・愛などの言葉のもと、お金の話も含み毎回後味が悪い正論風な話しが続き、私は意見を言いつつ無理を感じながらもその夢の為に相手側に協力や近寄る事を試みたけれど、状況は私にとって益々窮屈になっていき、息も出来ない気分になりました。そして喘息が発症しました。

最終的に、相手から "自分に、パワーがある!!! あなたじゃない。でも、あなたには可能性があるから待ってあげる。" と、3回繰り返して言われた時、これは永遠に終わらない権力争いなのだ、そしてわたしは相手とこの状況に自分のパワーをあげていたのだと気づき、
”こんな繋がりいらない。”と、はっきりと思いました。

そこに居続けた場合の1週間後、1ヶ月後の自分を何回か想像してみました。
何回想像してみても、窮屈で苦しそうな自分の姿しか浮かびませんでした。
全然魅力的じゃないじゃん、その自分の姿!! 
長年の夢に直接関わる機会を手放すというものすごい悔しさとともに、そのプロジェクトから去りました。

念の為のPCR検査の結果は陰性、長引く喘息にお手上げになってきた医者、薬で消耗する身体、癌で入院以来久しぶりにただひたすらベッドの中で横になって過ごした12月の2週間。
そんな私の状況を察してか知らずか、地方や海外の友達がメッセージ、手作りカレー、ギフト、インドの神秘家の言葉、呼吸法、わたしの絵に対する感想を届けてくれました。
今思い出しても各地から届く不思議な滋養の2週間。

何より自分の激しい怒りを感じ続けられた事は大きな体験となりました。
その怒りのエネルギーが、3ヶ月近く絵を全く描けなくなっていた私に再び火を灯したのです。
毎日変容する絵に何かがまだ足りないと観ていたある日、
"私は愛する人や素敵だなと感じる人達の横に立ちたいの。
少し離れたとしても私も自分の創造性を育てて花を咲かせたい。
その自分で、愛する人、素敵だなと感じる人達と繋がりたい。" 
この想いが現れた時に突然変異した絵が『Mutation』
それは奥行きがありながらも明るい光に満ちた絵になりました。
完成日:2020 冬至

美術展の応募〆切まで2週間。
せっかくの初応募だし美術展に向けて新しく描きたいと、新しい紙を用意したけれど、日にちもないので『Mutation』を応募作にしようと決めました。

クリスマスの日に行った「がいこく絵本展」に触発されて新しい紙に絵を描き始めました。
何か全く今までと違う風に始めてみよう。遊んでしまおう。

いつもは、たくさんたくさん色を重ねるけれど、今回は地の白色を生かしてみたり、ナちゃんのセッションで ”鳥の目の感覚を持つ人・人間の目には見えない色が視える" と毎回言われてたのを思い出し、"もしそうならば、私は私の視える色や風景を表現していこう! "と、初めて鳥を書いてみたり、
絵本ってストーリーと絵が合わさって立体感が出るなと思い、この絵にストーリーがあるならば、、なんて思いながら、ただただ白い紙の上で実験していきました。

『Mutation』に比べたらまだまだ荒削り感も未熟感もみえるし、何より自分にとっては慣れない作風で少し照れ臭い。でも新鮮でおもしろいな。
これも一緒に応募してみよう。1点運ぶのも2点運ぶのもそんなに変わらない。もしも入選する可能性があるならば、もしもどちらかが選ばれるとしたら、自分の中で安定した成熟度を感じていた『Mutation』だろうな。と思っていました。

入選結果発表の日
すっかり忘れていた私はTwitterで偶然その日だと知り、そのページを開きました。
入賞作品の番号が『Mutation』の一つ隣の番号であるのを見て、
”あぁ!一数字違い!! いや、これは宝くじではないんだった。前後賞とかないんだった。” なんて、自分で自分につっこみを入れた時に、見つけた番号。
何十年ぶりかに、受験生のように何回も何回もその番号と手元を見比べました。

”安定した成熟度”ではなく、”荒削り感と未熟感もみえるし、自分にとっては慣れない作風で少し照れ臭いけれどそれが新鮮でおもしろい。”
応募作品1152『わたしの絵本 』が入選していました。

期待していなかった入選の驚きと、意外な方が選ばれた驚きによって、しばらくの間ぽか〜んとしました。

応募・搬入の日に ”面白い素敵な人達の横に私の作品も並びたい" と決意したことが叶うんだ!

人生は自分で選んで決めていいんだ。そこでやってくるものを受容れる。
自分の意思と選択と決断がなければ、来るもの拒まず状態・流れに身を任せるどころではなく流されるだけなのだ。
何かコツが少しみえた感じがするけれど、それは平面方式ではなくいろいろなことが関わり合って成り立つ方式なのでもっと自分で実験していきます。

その方式に必要なアイテムの一部は。。
自分の真実の声に応答すること。
真実の声というと大げさで急に遠いもののように思えてしまうかもしれないけれど、早く寝たい。あれ食べたい。というような声も含めます。
自分の望みを投影する誰かや何かのような、代役を使っての設定ではなく、自分がそれを行うこと。
過大評価や卑下することなく今の等身大の自分と特技を把握すること。
勇気。

ここで自分の設定に追記しておこうと思います。

何が出来るかお任せしていただけたオーダーアート制作、『花』をテーマにしたグループ展の作品制作、イベントのFBページのカバーイメージの提供、コロナの状況と環境問題をテーマにしたマスクアート展の参加など、一人で自由気ままに絵を描くのも好きだけど、誰かの想いと私の想いが手を結んで新しいものを生み出す感はとても楽しかったし好きです。
わたしの大切な存在とのコラボは人生のいつかに設定済だし、そのほかにも音楽、映像、物販、場、いろいろなコラボをしてみたい。
愛する人、素敵だなと感じる人達と一緒に何かを創りたい。
その人たちと一緒にできる、横に立てる自分で在りたい。

あの怒りはまだあり、油断するとバランスを崩し窮屈な思いをしている自分に戻る時もあります。
でも、どんな私になりたいか、どんな人達とつながりたいか、何をやっていきたいか、と毎日自分自身に地道に伝えていく事で、怒りのエネルギーは創造のエネルギーに変わっていく事の方が多くなってきました。

自分の解像度、ヒトのクオリティをもっとあげていこう!

かわさき市美術展   第54回
入選作品展 2021. 2. 26(金)〜3. 4(木)
入賞作品展 3. 6(土) 〜 13(土) 
9:30〜17:00
最終日3. 13(土) 12時迄   入場無料




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