BADモードを聴きながら
BADモード耳に春の街歩き、
思考回路はショート寸前の紫。
それらを俳句にまとめおる4月1日。
桜と四十、「さあ、君はどうする?」
(池田晶子へのなけなしのアンサー)
さつぱりとわからぬものをしに生きる
幻から匂宮へとわたる風
伝説を紐解て桜の流しかな
ヒマの過ごし方、遅すぎた
WILD FANCY ALLIANCE入会希望者
いつも春、いっつも春の間にて
黄色の実線に思うこと
春やこの乳首は焦がれ右車線
いちめんのいちめんの諂国模様/R.mutt 1919
モナリザの口辺や嫉む春と修羅
応募要綱「ほんと(font)は自由」
春醒めて体はもとのかたはにて
just want BODY
言葉より今夜のことは春の夢
real lattice,realize,ひとつ,ひとつ
花や入るひとつと云へる実格子
青鬼の褌を洗う女へ
春嵐花酔い鬼の影を踏み
汚れたドレスに裸足の私、手に桜餅
桜餅手に持つ袋この重み
同じようにクリアファイルを抱えゆくすべての人に
移りせぬロエベの色香古切符
まだ春が始まっていないようなもどかしさと、もう春が終わってしまったような切なさと、そんな思いを部屋着のままに歌にする宇多田ヒカルとこの街のいつもどおりの春と、この偶然の取り合わせがひとつになっていく感じ。
覚えたてのメロディがそのいとおしさの背を押してハミングを誘い、あの時代、あの物語、errrday、あの詩あの絵あの歌に重なり。
わからないことは多い、黙らない人が恐い、されど追越し車線は道路交通法上の縛り、それでも誰に構わずどこへでもどこまでもさっぱりと歩いていけそうなこの感じ、fontは仮初めのBODY。
誰かに買って帰る桜餅の重みが我がBADモードへのカタストロフィ。
すべて心良いフールなエイプリルの始まりが終わらぬうち。
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