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宗教と神話 哲学

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#古事記

古事記を読んだ人へ

古事記を読んだ人へ

今回は番外編として古事記が作られた歴史や
古事記に残された謎を詳しく紹介します。

まずは古事記の歴史について。
古事記は天武天皇の頃、稗田阿礼によってまとめられました。
これに関してはきちんと理由があり、645年の大化の改新以降は天皇中心の政治となりました。つまり天皇という権力者が強く正しいと証明するために物語が最も庶民の心に届くと考えられたのです。
ちなみにこれを建国神話といい、日本だけでなく

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古事記を読んでみよう 5

古事記を読んでみよう 5

今回で古事記本編は最後になります!

17代目 履中天皇は酒に弱く、疑り深い天皇でした。酒に酔ったところを天皇の弟に暗殺未遂されてしまいます。そんな弟を別の弟に討伐させます。

弟同士の争いは最初に暗殺未遂を行った弟が勝利し、次の天皇の座を得ました。

19代目 允恭天皇(いんぎょうてんのう)は先程の弟のさらに弟です。ややこしいです。

もとより彼は体が弱く、国中の部族を整理したり目立ったことはし

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古事記を読んでみよう 4

古事記を読んでみよう 4

今回も引き続き古事記 天皇の物語編を紹介します。

9代目までの天皇には記載がなく、10代目 崇神天皇から記載が再開します。

天皇は山神による疫病を食い止めるために各地に神社を建設することで神様を祀り始めました。さらに彼は身内を各地へ派遣し支配させました。しかし遠征中に聞いた少女の歌声から身内の謀反に勘づき、異母兄を殺しました。

11代目 垂仁天皇は皇后とその兄に暗殺されそうになりますが、逆に

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古事記を読んでみよう 3

古事記を読んでみよう 3

今回から天皇の話に入っていきます。

ニニギノミコトは3人の子供を産みました。
ウミサチとヤマサチはそのうちの2人です。山の専門家 ヤマサチと海の専門家 ウミサチはある日、両者の専門分野を交換します。つまりウミサチが山へ、ヤマサチが海へ行きました。

しかしヤマサチは海にてウミサチの道具 釣り針をなくしてしまいました。彼は潮の神 シオツチという亀に乗り、ワタツミの国へ尋ねに行きました。ここから彼は

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古事記を読んでみよう 2

古事記を読んでみよう 2

今回は「スサノオの冒険」と「オオクニヌシの統治」を中心に解説します。

高天原から追い出されたスサノオは地上へと降り立ち、地上の神様となりました。

出雲で出会った村の親子に遭遇し、ヤマタノオロチというヘビが村の少女を順番に食べることに困っていることを知ります。そして出会った親子のうち娘 クシナダヒメが最後の少女ということでした。スサノオはクシナダヒメとの結婚を約束に日本酒(やしおりの酒)を使って

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古事記を読んでみよう 1

古事記を読んでみよう 1

今回は「古事記」です。古事記は長いですが大きく分けて1章 神様のお話 2章 神様と天皇
3章 天皇のお話に分かれます。

今回は1章 神様のお話から解説していきます。

まず「古事記」とは何かを解説します。
古事記とは日本の神話であり、物語調の大作となっています。712年に天武天皇によって製作を命じられました。この時の製作は大変粗く、稗田阿礼が喋る内容を太安麻呂がメモするという斬新な形でした。

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