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取扱説明書制作の職能を図解する

この記事は 図解アドベントカレンダー 7日目の記事です。

こんにちは。情報親方と申します。

1998年から取扱説明書制作に携わり、業界特化せず多種多様な製品やサービスのテクニカルドキュメント・・・これまで200冊以上の取扱説明書(取説、トリセツ)を制作してきました。

家電などを買って箱を開けると入ってたり、ウェブにアップロードされていたり、製品に組み込まれたりする取扱説明書を作っています。

最近では、マツコの知らない世界(TBS)でも「取り扱い説明書の世界」として取り上げられていた分野で、番組でも話題になっていました、ほとんど知られていない仕事。
そして許可なしで何を作ったか具体的に言ってはいけない案件が多く、どうやって作られているかは謎のベールに包まれています。

今日はそんな取扱説明書をどんな人が作っているのか、どんな風に、どんなスケジュールで作っているのかをざっと図などで示してみたいと思います。




取扱説明書制作のバリエーション

弊社(Polaris Infotech株式会社)で取り扱っている標準的な制作バリエーションです。これ以外にも、前例のない、得体のしれないものも数多くやっています(むしろ型にはまらないもののほうが多いです)。

エンドユーザーにより安全かつ楽しく製品やサービスを使っていただくために、心地よい取扱説明書を制作しています。
紙媒体も制作しますが、ウェブ、PDF、組み込み、教育コンテンツ的な何かも制作します。製品やサービスのUX/UIとうまく溶け合うように取扱説明書を設計、制作するので、紙媒体に限定しない制作スタンスをとっています。


取扱説明書制作の工程

案件として受注して以降、設計、制作、納品して運用の工程が存在します。
ベースとなる前モデルや類似モデルをもとに「リノベーション」のように制作することもあれば、クライアントさんの妄想から構成やビジュアルを具現化して取扱説明書を制作することもあります。

取扱説明書を制作するのは、作るとなったらいきなり使い方を書き始めるのではなく、だれのための、なんのための、どのような、おいくらで・・・という条件を整理しつつ、取扱説明書を「設計」することが完成品の品質を左右することになります。

取扱説明書を見ても何がどこにあるかわからないコンテンツがあれば、設計がうまくされていない状態です。
(既存トリセツの改善や、どこが悪いのかの査読も弊社で承ります お困りの際はお声がけを(^^♪)



取扱説明書制作のチーム/職能マップ

取扱説明書の制作にかかわる人/職能は、多いです。
しかし、実際にはひとりまたは2、3人で制作していたり、例えば設計担当の方が取扱説明書を制作するという兼務で制作していることが最も多いのです。

取扱説明書の職能は、専門の制作会社で3年から5年修行すると「ひととおりのこと」はできるようになります。
案件ごとにチームを組んで制作したり、ひとりでまとめて制作したりしながら、複数案件を同時に制作していきます。


取扱説明書制作のスケジュール

関連した複数コンテンツをすべて同時に制作していくことは、多くの場合効率が悪く、精度も落ちてきがちです。
母国語や、製品のコアとなる上位モデルをまず制作し、ある程度制作したら別のコンテンツも制作していく、という作り方をします。

上の画像では「着手から2.5か月で制作する例」としていますが・・・そんなに余裕のある制作状況は、なかなかありません。2週間でものすごい量のコンテンツを作ってほしい、という依頼も日常的にあります。

余裕のある制作環境をなかなか保ちづらい現場ですが、常に探求心を持って工程もコンテンツもよいものを作り続けることで、エンドユーザーのためになれば苦労も報われていきます。


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