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もしも夫が妊娠したら

こんにちは、しえるです。
相も変わらずNetflixから抜け出せない日々を過ごしています。

感想を書きたい作品が列をなしてますが、本日はこちら「ヒヤマケンタロウの妊娠」。(※ネタバレを含みます)

<あらすじ>
舞台は、男性が妊娠・出産するようになった世界。広告代理店の第一線で仕事をバリバリこなす桧山健太郎(斎藤工)は、ある日突然、自分が妊娠していることを知る。パートナーの瀬戸亜季(上野樹里)も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に最初は戸惑う二人。妊娠したことを告げた日から、社内や社会から向けられるまなざし、「妊婦」が体験する苦労に「妊夫」として向き合う桧山と寄り添い、共に迷う亜季。現代の妊娠・出産にまつわる多くの問題に直面しながらも、ついに二人は「産むか、産まないか」の決断を迫られる。

https://www.cinematoday.jp/page/A0008357

私は、夫が産んでくれるならあと何人だって育てたいのに!と、最近まさに思っていた。

「もう一人」って思えない自分

働きながら、二人の娘を妊娠・出産した私。
もう一人子どもがいたら楽しいだろうな、小さい子は本当に可愛くて面白いし、成長する姿はいつかの自分を追体験しているような気にもなる。子どもたちと過ごす日々は、嘘偽りなく、幸せである。そして二人の娘たちは、いつかまた赤ちゃんがやってくると信じて疑わず、日々願ってやまない。大汗

でも、だからといって「ではもう一人、考えてみようか」とはいかない。

妊娠と出産と授乳、あの2年間が再びやってくるのかと思うと、どうも現実味が湧かないのだ。

そしてやっと下の子が2歳児クラスになって、保育料無償対象になったのに、またあの重くのしかかる保育料を払うことも、なかなか難しい…。(年の差兄弟だとなおさら負担が大きい。いきなり具体論w)

仕事は好きだから辞める選択肢は現状なくて、でもなんとなく申し訳なくて後ろめたい気持ちで過ごす、産休前と復職後。

自分の思うように働けていたのにそれができなくなり、自然と後方支援に回されがちで、それが嫌でがむしゃらに頑張ってやっとここまで戻ってきた(と思っている)のに、また振り出しに戻るのかと思うと、そうではなくて人生を先に進めたいと思ってしまったり。いや、振り出しではなくて、確実に進んでいるのだけれど、そういう気持ちになってしまうのよ。
(あー、なんてわがままで自己中心的で、幸せに気づけていないのかと思うけれど、今日はそれは一旦置いておかせてください。)

ヒヤマケンタロウも働き盛り。
広告代理店でイケイケドンドン自分の才能を発揮していたのに、妊娠したら突然思うようにいかなくなっていた。

ドラマを見ながら、もちろん共感することばかり。

お酒飲めないの、つまらないよねー。
生ハム、食べれないよねー。
サイトメガロウイルス、上の子いると心配だよねー。
産むのは私なんだから!って、思うよねー。
ピンク多すぎ、デザイン甘すぎ、あるよねー。
乳首の色、濃くなるよねー。
気づいたら乳から母乳、出てるよねー。

子どもを授かることも、お腹で育つことも、産むことも、共に生きることも、言わずもがなHAPPYなんだけど、
想像を超える心身の変化、周囲との関係性、経済的な負担、時間も体力も削ぎ取られていく感じ、なぜか同じ場所で足踏みしている感覚、
などなどぶつかる問題は多い。

イーロン・マスクが「日本はいずれ消滅する」って言っていたけれど、これは根深い問題だと改めて思う。

そんなこんなで、ヒヤマケンタロウに共感したり、思わず「ふっ」と笑ったり、社会とか子育ての環境とかについて改めて考えたりしたわけだけれど、それ以上に感じたことがありました。

妊娠していない方の気持ち

意外にも、妊娠していない方のパートナーの気持ちがリアルに想像できた自分がいた。

「妊娠していない方」が自分と同じ女性だったからだろうか、なぜか重ねながら見てしまった。本当ならヒヤマケンタロウと自分を重ね、「ヒヤマと一杯やりたい!」と思ったりするのかと思っていたが、実際は逆であった。

私は「女」だから、自分の子どもたちはいつも私が妊娠していた。
夫に対して、内心いつも
「あなたはいいよね!何の変化もないんだから。」
「あなたにはどうせわからないよね!辛いのは私だけ。」
って思っていたけど、それは少し違ったのかもしれない。

自分の子が、別の人のお腹にいる感覚って・・・?
考えたこともなかったけれど、亜季を見ながら考えてしまった。

よく巷で聞く「それってホントに俺の子?」というセリフ。
なんてひどい言葉だと思うけれど、自分に置き換えてみると
「それって本当に私の子?」って言いたくなる気持ち、わかるかもしれない…。

自分の子が無事に育ってほしいけれど、直接為すすべはなく、身体にも変化はなく、パートナーだけがどんどん先に親になっていくような感覚。相手を信じるしかない状況。

自分がその立場だったら、
カップラーメン食べないでね、体に気を付けてね、仕事は無理しちゃだめだよ。身体は冷やさない方が良いよ、なるべく家にいたら?とかめちゃくちゃ口うるさく言いそう。

私はそういうことを一切言われたくなくて、
言われたら「うるせー!」と思っていて、
自分の身体のことくらい自分で決めるし!って思っていて、
何もわからないくせに、何も制限されていないくせに、余計な心配とおせっかいと指図しないでよ!って心底思っていて、

カップラーメンも食べたし、仕事もバキバキしたし、たくさんおでかけもした。

でも、もしも夫が妊娠したら。

私、言っちゃうかもな。

自分の子が自分の大切な人の身体の中で育っていて、その無事を願うしかないのだとしたら、せめて心配とかおせっかいとかしてしまうのかもしれない。

作品の意図とはおそらく違うけど、そんな気づきがあった。
男性は男性で悩みや葛藤があるのかも。

だからって、よーし3人目頑張るぞ!とは思えないし、
自分の身体のことは自分で決めるから干渉しないで!と変わらず思うと思うけど、

貴方が妊娠してくれたらいいのに!みたいな軽はずみな発言はよそうと思ったのでした。笑

今週のPodcast

さて水曜日。今週もPodcastを公開しました!こちらもぜひ聞いてください♪今週は、人それぞれな性感帯について!

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ではまた来週~🤗


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