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経済に関するメモ(1) 【経済】

本メモは経済の基礎的な内容に関するメモです。


1. 取引 9項目

1-1. 経済
…ネズミ講のようなもの

→上からカネを落とす、上のカネに近い人間ほどカネをつかめる、収入を決めるのは社会のポジション
→次に参入した人のカネが回ってくるためカネが増える、売上・純利益、
安く買って高い価格で売る、高く買った人はそれより高い価格で売る
→新規参入者が必要、人口が増加、労働が増加、消費が増加、経済は膨らむ
→それだけでは経済成長しない、生活水準は変わらない、新しく富を生み出すプロセスは農業だけ


1-2. 取引
…契約・合意をもとに行われる交換

→経済を動かすもの、経済は何億回も繰り返される単純な取引で作られている
→貨幣・信用とモノ・サービス・金融資産を交換すること


1-3. 価値
…どれくらい大切か・役に立つか
→取引を動かすもの、人間の性
→価値の源泉は差異


1-4. 歴史を動かしているのは経済
…経済を動かしているのは取引・カネ
→取引・カネを動かしているのは価値
→価値の源泉は差異、ユダヤ教・キリスト教の価値観
→仏教・神道の価値観では触れていない
→おそらく社会主義国や日本の人間は文化レベルで経済・カネ・投資について理解できない
→死ぬ気で勉強して行動しなければ一生経済・カネ・資本とは無縁の生活をするのでは?


1-5. 取引によって経済を動かす力が生まれる
❶生産性の成長、傾き
❷短期の信用サイクル、小さな波
❸長期の信用サイクル、大きな波
→経済成長とは、人々がより多くのカネを使ってより多くの取引をできるようになるということ


1-6. 生産
…原料を元に人工的に作ること


1-7. 産出
…原料になるものなどが自然の中から出る・取り出すこと


1-8. GDP、総生産量 y
…ある国の国内で生産されたモノ・サービスの付加価値の合計
→実質GDP、物価変動の影響を取り除いたGDP


1-9. GNP
…ある国の国民によって生産されたモノ・サービスの付加価値の合計、産出量
→海外にいる日本企業の人間、GDPに含まれない、GNPに含まれる


2. カネ 26項目

2-1. 貨幣
…カネ、取引を成立させるもの、通貨・紙幣
→貨幣かどうかの判断基準は貨幣の機能を持つかどうか


2-2. 貨幣の機能
❶交換機能、取引の支払いに使える
❷価値尺度機能、取引するモノ・サービスの価値がどれくらいか測れる
❸価値保存機能、現在の価値をとっておいて将来の取引の支払いに使える


2-3. 貨幣の価値とは?
…アリストテレス、ニコマコス倫理学、貨幣法定説、貨幣の価値は国家が強制的に設定して決まる
→ソ連の捕虜収容所ではタバコが貨幣化、ハイパーインフレが起こると自然とドルが流通
→マルクス、資本論、貨幣商品説、貨幣の価値は金を生産するのに必要となった労働分で決まる
→現代の通貨と金は関係を持たない
→岩井、貨幣論、靴ひも理論、貨幣の価値は受け取ってくれる人がいるという期待で決まる
→貨幣の価値は本質的にはバブルである


2-4. 貨幣の主な形態
❶現金通貨、日本銀行券・補助硬貨
❷預金通貨、普通預金・当座預金、いつでも引き出せる
❸準通貨…定期預金・外貨預金、いつでも引き出せるわけではない
❹その他、MRF を利用した証券総合口座用の預金


2-5. 信用
…貸し借りされたカネ、取引を成立させるもの
→カネと呼ばれるもののほとんどが貨幣ではなく信用、経済を短期的に見る上で最も重要な部分
→短期の信用サイクルが生まれる、手に入れた時は支払いを生産性より大きくできる、返済する時は支払いを生産性より小さくしなければならない
→サイクルは中央銀行がコントロールしている
→2人の人間が合意すれば信用を発生させることができる


2-6. 信用がなければ生産性を高めるしかない
→自分の支払いは他の誰かの収入
→自分や他の誰かが生産性を高めれば経済は成長する
→カネの貸し借りによってサイクルが生まれる
→経済は生産性の直線の上に信用のサイクルが重なったもの
→信用を使うのが簡単だと景気拡大、難しいと景気後退


2-7. 金利
…借り手のカネを自由に使えたことに対する対価として、貸し手が受け取るカネ
→カネを回してもらって自由に使わせてもらったのでその分支払います
→流動性の価格、カネを自由に使う権利の価格
→支払うカネは利息・受け取るカネは利子と表現することもある
→信用創造、信用で支払うたびに経済全体の支払いが増えて経済成長する


2-8. 金融取引
…現在のカネと将来のカネとの交換
→貨幣だけでなく債券・株式・デリバティブも対象
→あくまでカネを払うという約束であり実体はない

→金融取引の意義とは?
❶資金移転
…カネが余っている人からカネが足りない人へカネを移す
→個人の一時的なカネの過不足の問題を個人で解決する限界、
たくさんのカネを持っておくことができない・大きな不足に対応できない
→多数の人が関わることで解決できる

❷リスク移転
…リスクを負担できる人にカネを払ってリスクを担当してもらう
→大きなリスクの問題を個人で解決する限界、たくさんのカネを持っておくことができない・そもそもリスクを負いたくない
→多数の人が関わることで解決できる


2-9. 金融取引の特殊性
…あくまでカネを払うという約束であり実体はない
→モノ・サービスに比べて詐欺的な行動をとる可能性が格段に大きい
→法制度を用いた取引確保の仕組みが不可欠、情報開示・流通段階での取引の公正性


2-10. 投資
…価値にカネを出す金融取引


2-11. 投機
…確率・タイミングにカネを出す金融取引


2-12. 約定
…取引が成立すること
→ポジションを新規で持つ・ポジションを決済する
→流動性、約定のしやすさ


2-13. ポジション
…売る・買うことで持っている未決済の取引


2-14. ショート S
…売り
→最大の売り手は中央政府・中央銀行


2-15. ロング L
…買い
→最大の買い手は中央政府・中央銀行


2-16. ロスカット、損切り LC
…決済して損失を確定させる


2-17. テイクプロフィット、利食い TP
…決済して利益を確定させる


2-18. ストップロスオーダー
…ロスカットのための指値取引

・ストップロスオーダー条件
❶ワンタッチ
…指値取引が少しでも約定されればロスカット
→ロスカットタイミングが早いため好条件が多い

❷オールテイクン、オールギブン
…指値取引が全て叩かれたらロスカット
→指値水準でマーケット反転すれば行わない


2-19. リターン、利回り、収益率 r
…投資に対して利益がどれくらいの割合であるかを表す数値
→回したカネがどれくらい増えたか
→インカムゲインとキャピタルゲイン

・インカムゲイン
…配当・金利・家賃などで得られる利益

・キャピタルゲイン
…取引で得られる利益、価格が変動して生まれる利益


2-20. 期待リターン、期待収益率 E[r]
…リターンの期待値
→回したカネがどれくらい増えると考えるのが妥当か


2-21. リスク σ[r]
…リターンの標準偏差
→回したカネがどれくらいのレンジで増減すると考えるのが妥当か
→これが重要、一般におけるリスクと定義が違う


2-22. T倍ルール
…T期間の期待リターンは、1期間の期待リターンのT倍となる
→10日間の期待リターンは、1 日の期待リターンの10倍


2-24. $${\sqrt{T}}$$倍ルール
…T期間のリスク(リターンの標準偏差)は、1 期間のリスク(リターンの標準偏差)の$${\sqrt{T}}$$倍となる
→正規分布のようなパラメトリックな分布を仮定しなくても成立する
→10日間のリスク(リターンの標準偏差)は、1 日のリスク(リターンの標準偏差)の$${\sqrt{10}}$$倍
→VaR99%、10日間:2.33$${\sqrt{10}}$$σ、1日:2.33σ


2-25. 株式X、年率リターン7%、年率リスク13%とは?
株式Xに投資してから1年後のリターンが、
−6%〜20%となる確率は68.27%
−19%〜33%となる確率は95.45%
−32%〜46%となる確率は99.73%


2-26. センチメント
❶ブル(上がる)・ブリッシュ(上がると思う)
…ちょっとした好材料に反応して異常な買い、悪材料に反応して売られない

❷ベア(下がる)・べアリッシュ(下がると思う)
…ちょっとした悪材料に反応して異常な売り、好材料に反応して買われない

❸トピッシュ(高値圏)
…下落方向に動きたがっている、いくら時間を費やしても上値が取れない

❹ボトミッシュ(安値圏)
…上昇方向に動きたがっている、いくら時間を費やしても下値が取れない
→若干であってもどちらかに傾いている
→今すぐ入るべきか、様子を見るべきか、方向性はあっていても入るタイミングと水準が悪くて損失で終わることが多い


3. 現在価値 8項目

3-1. 現在価値
…将来の価値から割り引いて現在の価値を導くという考え方
→カネは時間によって増えるという考えが前提
→債券・株式・企業価値を考える基礎となる


3-2. キャッシュフロー、CF
…カネの流れ
→回すカネ、回ってくるカネ


3-3. 単利
…利益を再投資せず、元本のみに利益がつくタイプのリターン


3-4. 複利
…利益を再投資して、元本と再投資された利益に利益がつくタイプのリターン
→複利は人類による最大の発明だ、知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う

・資産が毎日0.1%成長すると仮定すると、ざっくり考える
…1日、0.1%増
→1ヶ月、3%増
→3ヶ月、10%増
→6ヶ月、20%増
→1年、50%増、1.5倍
→3年、100%増、2倍
→5年、200%増、3倍
→10年、900%増、10倍
→20年、10,000%増、100倍
→30年、110,000%増、1,100倍
→40年、1,190,000%増、11,900倍
→金融資産も人間の知的資産も同じでは?


3-5. 算術平均
$${\overline{x_A}=\frac{x_1+x_2+x_3}{T}}$$


3-6. 幾何平均
→時間の概念が必要な場合は幾何平均を用いる
$${\overline{x_G}=\{(1+x_1)+(1+x_2)+…+(1+x_n)\}^{\frac{1}{T}}-1}$$
$${=(\frac{x_1}{x_0}・\frac{x_2}{x_1}…\frac{x_T}{x_{T-1}})^{\frac{1}{T}}-1}$$
$${=(\frac{x_T}{x_0})^{\frac{1}{T}}-1}$$


3-7. 時刻t=0から時刻t=Tまで資産xのリターンを考える
割引率r、$${x_T}$$のt=0における現在価値を表すと$${x_0=\frac{1}{(1+r)^T}x_T}$$

→キャッシュフローCをT年間に渡って受け取る、金利r、t=0における現在価値の総和を表すと
$${x_0=\frac{(1+r)^T-1}{r(1+r)^T}C}$$

→年金現価係数の応用、C万円をt=31~40まで受け取り、金利 2%、t=0 における現在価値を表すと
$${x_0=\frac{8.9826}{(1+0.02)^{20}}C}$$


3-8. 内部収益率、IRR r
…投資額を将来得られるキャッシュフローで回収したときのリターン
→現在価値の応用、割引率

$$
Cost_0=\sum_{t=1}^{T}\frac{C_t}{(1+r)^t}
$$

$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|} \hline
t & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 \\ \hline
CF & -1200 & 250 & 500 & 250 & 300 \\ \hline
\end{array}
$$

$${1200=\frac{250}{(1+r)}+\frac{500}{(1+r)^2}+\frac{200}{(1+r)^3}+\frac{250}{(1+r)^4}+\frac{300}{(1+r)^5}}$$
r=0.082


4. 物価 5項目

4-1. 物価 P
…モノ・サービスを買うために貨幣がどれくらいの量必要かを表す

→貨幣価値、$${1/P}$$、貨幣でモノ・サービスをどれくらいの量買えるかを表す
→CPI、平均的な家計が消費するモノの価格の平均値、
毎月政府が調査対象600品目の価格を調べて平均値を出して公表している


4-2. インフレーション
…カネの支払い・収入がモノの生産より速く成長している経済状態
→モノが少ない・カネが多い
→物価が上がる、カネの価値が下がる

→緊縮財政、金融引締、高金利、カネが借りにくい、カネを少なくする、物価が下がる
→モノのインフレ・資産のインフレ・労働のインフレ、前年比・前前年比・10年前比とかが大事
良いインフレ、景気が良く需要が多すぎて値上がり、給与も上がりやすい
悪いインフレ、原材料の値上がり、給与は上がりにくい
→短期的に借金で買って売って利益を出してマーケットから退出する投機家にとっては収益チャンス
長期的に保有する投資家には収益チャンスとはならない


4-3. デフレーション
…モノの生産がカネの支払い・収入より速く成長している経済状態
→モノが多い・カネが少ない
→カネの価値が上がる、物価が下がる

→積極財政、金融緩和、低金利、カネが借りやすい、カネを多くする、物価が上がる


4-4. インフレ要因
❶慣性の法則
…インフレが続けばインフレになる、適応的期待

❷完全雇用
…人手不足がなくなればインフレになる、フィリップス曲線

❸外生的要因
…需要・供給ショック、非合理的


4-5. インフレの弊害
❶価格シグナルの低下
…価格シグナルが正常に機能しなくなり需要に対応した生産が行われず非効率となる、モノによってモノの価格の上昇率が大きく異なるため
→価格は消費者や生産者にとって活動の意思決定に対するシグナル、
正常に機能することで人々が求めるモノの供給が増加し、
人々が求めていないモノの供給は減少するため経済全体の生産活動は効率的となる

❷人々の生活水準の低下
…貨幣価値の減少が著しく貨幣を持つと損をするためモノに交換しようとする
→交換頻度が高まることで無駄な労力と時間が費やされることになる
→ハイパーインフレという極端なインフレのもとで特に顕著となる

❸インフレ課税
…政府は貨幣を持つ人々の購買力を奪って借金を返済している
貨幣を発行し世の中に出回る貨幣が増加すると人々はモノを買い求め、
インフレが起きて貨幣価値が減少し購買力が減少する


5. デレバレッジ 5項目

5-1. 経済では信用サイクルは前の信用サイクルよりも成長する、借りたカネも多くなる
…人間にはもっともっとというように借りたカネを返済する代わりにもっと借りて使おうとする傾向があるから、人間の性
→長期の信用サイクルが生まれる


5-2. 人間は借りたカネが多くなったにもかかわらず信用を拡大し続ける
…みんな物事がうまくいくと思っているから、人間の性
→バブルが生まれる、借りたカネが増えても収入が同じ速さで増えてそれを相殺する
→ある時点を超えると返済するカネが収入より増える
→支払いが減る
→支払いは他の誰かの収入であるため、他の誰かも支払いが減る
→…
→サイクルが逆回転する


5-3. デレバレッジ
…過剰な信用が削減されていくこと
→景気後退と違って金利を下げても解決しない、借り手の返済負担が大きくなり過ぎている

・人々は支払いを削減する
→収入がなくなる
→信用がなくなる
→資産価格が下落する
→銀行が圧迫される
→株式市場が暴落する
→社会的緊張が高まる、最悪戦争になる


5-4. デレバレッジへの対応
❶国民・企業・政府が支払いを削減する
❷デフォルト(債務不履行)やリストラで債務を減らす
❸富が「持つ者」から「持たざる者」に再分配される
❹中央銀行が新しいお金を印刷する
→ハイパーインフレを起こさないようにバランスを考える必要


5-5. 経済の3原則
❶信用が収入より速く増えてはいけない
…返済に押しつぶされるため

❷収入が生産性より速く増えてはいけない
…競争力を失うため

❸とにかく生産性を増やそうとしろ
…長い目で見るとこれが最も重要

→3アウトになる前に逃げて、3アウトになってみんなが苦しんでいる間に次の経済成長に向けてカネを仕込む


5-6. 経済の見方
・為替を見る
→債券・金利を見る
→株式を見る
→コモディティを見る
→デリバティブを見る
→通貨や債券・金利などボラティリティの発生場所を見る、資産のつながりをざっくり把握する、どこでリスクテイクがされているか考える

・為替を見る
→確認ポイント
❶主要通貨ペア、バスケットでも見る
❷各主要通貨ペアのボラティリティ、ざっくりでも、各通貨・金利動向・その背景にある統計的な情報が織り込まれている

→為替は通貨間での資産移動を察知するためのツール、常に動いている、市場参加者の厚みがある
→バリア情報も追うと損切り・利食いに活用できる、よく動いている為替ペア、動いていないにも関わらずバスケットで見た時にズレているペア

→債券・金利を見る
→確認ポイント
❶主要年限の絶対水準、1y、2y、5y、10y、30y
❷主要年限間金利差2y10y、5y30yなど

→金利は関係のない資産同士を繋げていく役割、デリバティブのポジションが金利を通じて原資産の価格を動かす
→その金利の出発点である政策金利を考えるためにこれらを見る

→余裕があれば
❸通貨ベーシス
❹金利Volサーフェス
❺先物、マネーマーケット
→通貨ベーシスは金融危機などを察知するためのツール
→カネの偏り・違和感があれば通貨ベーシスを見る
→株式が1日に10%下落しても通貨ベーシスが通常通りであれば気にせず押し目だと思う

→株式を見る
→確認ポイント
❶主要国の株価指数
❷気になる国のセクター、それを構成する個別
→通貨・主要セクターを合わせて見ることが多い

→コモディティを見る
→確認ポイント
❶コモディティの現物

→デリバティブを見る
→デリバティブを考える機会が多いので見るだけ


5-7. 海鮮居酒屋とポートフォリオ
・為替
…お酒
→他のメニューと一緒に動く
→短期で飲み食いを繰り返すと酔って潰れて他の食べ物も吐く、基本強くないから大きいものを潰れないくらい長期で飲むのがいいのではないか

・債券・金利
…刺身の盛り合わせ
→めちゃめちゃ大きいものを頼んでずっとテーブルに残り続ける、これがあるから他のメニューを頼んでも海鮮居酒屋にいると感じるのではないか

・株式・コモディティ
…他のメニュー
→枝豆、チャンジャ、卵焼き、焼き魚、えいひれ、かにみそ、チャーハン、ラーメン、他のお店で食べるものもある
→食べ過ぎ注意

・デリバティブ
…海鮮風〜
→海鮮丼(刺身をご飯に乗っけたもの)、寿司(刺身を小さいご飯に乗っけたもの)、海鮮風卵焼き、海鮮風チャーハン、海鮮風ラーメン、刺身のしゃぶしゃぶ
→余裕があれば食べたい、うまいから、刺身がまずいと全てまずい


5-8. 我々にとって一番必要な金融リテラシー
…何も知識がないまま楽して稼げるものなんてこの世界にねェぞバーカ


6. 経済指標 11項目

…事前予想とどれだけ乖離していたのかが重要
→その時の通貨の動きを実線で単回帰線を点線で示す、 異常値を見つけて認識することに価値がある

インフレ関連指標

6-1. Current Employment Statistics(CES、雇用統計)
…雇用状況を示す、景気後退を見る、アメリカ経済はCESに始まってPCEに終わる

❶Unemployment rate (失業率)
…景気循環を見る
→最低水準から大きく上昇すれば景気後退の可能性、最低でも 2.2%上がるのが景気後退ケース

❷Nonfarm payroll(非農業部門雇用者数)
…景気後退に入るタイミングを見る
→前月比マイナス・前年比マイナスで景気後退の可能性
→実質 GDP と連動、すぐクビ切れるから、93000 人の減少でもダマシだった時もある

❸Average hourly earnings(平均時給)
…インフレ率を見る、基本は賃金≧物価、PCE コアデフレーター
→コロナの後から物価よりも賃金の方が遥かに強い、無駄な空間・無駄な時間が減った、供給は確実に減った


6-2. Consumer Price Index (CPI、消費者物価指数)
…消費するモノ・サービスの価格変動を示す、インフレかどうかを見る、雇用コスト指数・平均賃金から予測

→CPI とコモディティの相関は無くなってきている、原油とモノが中心ではなくサービスが中心になってきた


6-3. Personal Consumption Expenditures Index(PCE、個人消費支出価格指数)
…食品とエネルギーを除いて消費するモノ・サービスの価格変動を示す、インフレかどうかを見る


消費関連指標

6-4. Consumer Confidence Index (CCI、消費者信頼感指数)
…消費者のマインドを示す


6-5. Retail Sales (小売売上高)
…個人消費の動向を見る
→インフレがずっと続いて数値が変わらなそうならこちらを見る


6-6. Building Permits (住宅建設許可件数)
…住宅着工件数の予測


生産関連指標

6-7. ISM manufacturing PMI(ISM 製造業景況指数)
…製造業の景気観を示す、経済サイクルを見る、50より上だと景気が良い・50より下だと景気が悪いと感じている
→最近は製造とサービスなどの構造が変わったと感じるがヒントになる


6-8. Purchasing manager Index(PMI、購買担当者指数)
…生産・売上・受注・雇用・在庫などから出す企業の景況感


6-9. Gross Domestic Product (GDP、国内総生産)
…国の経済活動を示す、経済全般の動きを見る、国内での生産・需要に対して


財政関連指標

…双子の赤字が為替マーケットのテーマとなる、対内収支

6-10. Budget Balance (財政収支)
…国内予算の歳入と歳出を示す、景気の下支えはどうかを見る


貿易関連指標

…双子の赤字が為替マーケットのテーマとなる、対外収支

6-11. Balance of payments (国際収支統計)
…一定期間内の対外経済取引を示す、フロー、為替分析で最も基本となる

→国際収支統計と貿易統計との違いは計上時点、国際収支統計は所有権移転時、貿易統計は通関時
→輸入額・輸出額は貿易統計の方がやや多くなる傾向にある

❶Current Account (経常収支)
…モノ・サービスの対外取引を示す
→貿易収支、サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支

・Trade Balance(貿易収支)
…モノの輸出・輸入、所得弾力性、関税収入と WTI(原油)から

・Services(サービス収支)
…サービスの収支、貿易を伴わない

・Primary income(第一次所得収支)
…海外の利子・配当


❷Capital account (資本移転収支)
…その他資本の対外取引を示す

・International Investment Position (対外資産負債残高表)
…対外経済取引の結果、ストック、為替需給の根幹の動きを示す


❸Financial account (金融収支)
…金融資産負債の対外取引を示す
→直接投資、証券投資(間接投資)、金融派生商品、その他投資、外貨準備

・Direct investment (直接投資)
…企業が外国で事業を行うための設備整備、M&A、永続的権益を取得するための長期投資

・Portfolio investment assets (対外証券投資)
…日本の資本がどのくらい流れていくか

・Portfolio investment liabilities (対内証券投資)
…海外の資本がどのくらい流れてくるか、日本がどう映るか、混乱要因

・Foreign exchange reserve (外貨準備)
…為替介入したかどうかを確認する


7. インフレ・雇用を考えるメモ

…普遍のものではない、その時その時のメモ、思考プロセスが大事

7-1. アメリカ雇用統計の読み方
…経済は雇用統計に始まってPCEに終わる
→雇用統計は景気後退を予測する指標

❶失業率
…景気循環を見る指標
→ボトムをつけてから大きく上昇すれば景気後退の可能性
→ボトムが切り上がる時代、しつこいインフレーションとスタグフレーション、最低でも失業率が2.2%上がるのが景気後退ケース

❷雇用者数
…景気後退に入るタイミングを見る指標
→前月比マイナス・前年比マイナスで景気後退の可能性
→実質GDPと連動、すぐクビ切れるから
→93000人の減少でもダマシだった時もある

❸賃金上昇率
…インフレ率を見る指標
→基本は賃金≧物価、PCEコアデフレーター
→コロナの後から物価よりも賃金の方が遥かに強い、無駄な空間・無駄な時間が減った、供給は確実に減った、IT革命の時と同じように賃金がずっと強い?


7-2. 経済政策は対内直接投資増加が最も効果的
…海外生産比率を減らす
→人材争奪・賃上げ・リスキリング、熊本はできている、地域活性と雇用増加
→効果が出るまで1-2年


7-3. 日本にもインフレが起きている
→大企業から一瞬の損失をとってお客を集めるために値下げ、値上げしない
→追随企業も値下げ、値上げしない
→値上げしなきゃいけない状況で値下げ、値上げしない
→人件費削る、企業がコントロールできるのは人件費
→賃金が上がらない、インフレのスパイラル
→デフレスパイラル、財政政策と金融政策
→アベノミクスは効果があったが出口に向かうための批判

・アメリカで金利利下げはあるのか?
…住宅着工件数の底うち、ローン金利が下がるかもという期待
→本当に金利は下がりそうか?
→サービス価格・賃金が頭うち、失業者数も減ってきた、雇用も堅調
→利上げ幅を狭める、利上げを止める可能性は高い、3月
→利下げはするの?
→個人消費が減っている、ISMが指標、貯蓄が尽きてきた
→利下げ可能性が高い
→日本の金利とアメリカの金利のスプレッドが縮まる、円高、110円台でも戻っただけ
→経済とは別の国民生・文化を含めて考えると日本と世界では明らかなギャップがある
→ギャップを見ずに同列でリアルタイムで反映されていくと思って比較するのは短絡的


7-4. 利上げしたのに雇用強い、コアCPI加速してない?
→サービス価格と賃金が強い、ここまで見ると利上げすべき
→家計収入の伸び率予想、落ち込み
→その割に小売売上高は強い?
→統計マジックでは?季節調整、早く織り込んだ、12月下げて1月上げる、
12月が普段より弱いのがより弱く見えた、1月はより強く見えた
→物価と雇用だけを見て利上げの判断はできないのでは?


7-5. SVC銀行破綻
…破綻までの期間の短さ、取り付け騒ぎ・株価下落の動きが速かった、情報が伝わるのが速い
→FRBの動きも速かった

・10〜30年持ち続ければ損にはならない、利回り急騰で債権価格が下がっても通常なら損が出た状態でも持ち続ければいい
→取り付け騒ぎが起こったため損切りしなきゃいけない
→時価評価のリスク、仕組債、発行時に100だったものが翌年には50ぐらいまで下がることもある、いろんな個別株に連動してて危険なものだと20ぐらいの個別株の中で一番パフォーマンスの悪いものに連動した価格になる
→この1年の間に4.5%も政策金利が上がった、地銀などの外債運用は含み損を抱えたままなのでは?

・日銀新総裁、金融緩和継続か?出口戦略は?
…物価について、インフレはピークなのか?他の国は4.0%超えたあたりで急に進んだ
→もしこれからインフレが進むなら緩和継続は悪手
→イールドカーブコントロールについて、撤廃していけば日本とアメリカの金利差が縮小、円高へ


7-6. インフレ対策、瞬間的な評価はいらない持続的な評価が必要
…コアCPIの伸びが大きく鈍化
→利上げで抑えれる余地があるのか?
→余地がない場合は利上げするとインフレを抑えられないのに景気には打撃を与える可能性

・オーバーキル懸念
…一過性と言ってて違った、対策が遅れて異例のペースで利上げ、徹底的にやらなければやめられないのでは?オーバーキル上等
→SVC銀行破綻関連、モニタリング問題、銀行が下から自分で引締め、上から引締めすぎる可能性

・ペイできてない値段設定、材料と光熱費
…安いというイメージを植え付けた結果
→企業が被る、デフレではないがデフレマインドが残っている


7-7. 日本のインフレ率
…3月は強かった、4月も季節調整で実体より強く出る可能性
→来年以降も続くためには賃上げが必要、今月だけでは判断できない
→4/28には金融政策のサプライズはなさそう

・SVB破綻と利上げがアメリカ経済に影を落としているのか?
…インフレ率だけをみて利上げをしてしまうとオーバーキルになりかねない、賃金上昇トラッカーは頭うち、サービス価格も少しその傾向が出てきた?
→物価だけでなく雇用も見よう、貸出態度は厳しくなっている、失業者増えそう、バッファーがあるからゆっくり追いかけていく
→折衷案、5月であと1回上げてそのあとは据え置き
→為替を考える際に見なきゃいけないファクターが増える、アメリカだけではなく日本も


7-8. イギリスのインフレ率
…高い、景気後退を引き起こしてでもインフレ率を下げなければならない、イギリス・アメリカ・カナダは追加利上げあり?ニュージーランドとオーストラリアは打ち止め示唆?
→イギリスは5.0%を超えるとかなり厳しくなる可能性、エネルギーインフレから食料品インフレへと移行、中東・アフリカの天候不順
→解決しなければスタグフレーションリスクを背負う
→イギリス金利が上がるもののポンドが売られる逆相関、イレギュラー
→イギリスの長期金利にいまだにリスクプレミアムが乗っているのでは?


7-9.
・日本の金融政策
…2013年、量的・質的緩和の導入、マネタリーベースコントロール、長期国債買い入れ拡大・年限長期化
→2016年、マイナス金利の導入
→2021-2022年、YCCの導入、金利水準ゼロ、金利誘導0.25→0.50
・ETFの売却はあるのか?
…日銀が最も手をつけやすく国家財政への負担がない、押し目になる
→YCC修正は財政負担が大きい、微修正はあり得る
→短期政策金利の変更・マネタリーベースの正常化、為替・株式市場への影響が大きくなる
・キャリートレードと円買いが拮抗、日本株買い
…上値が重い、調整が入る
→円高も限定的、そこまで下がらない


7-10. 日本の金融政策
…2013年、量的・質的緩和の導入、マネタリーベースコントロール、長期国債買い入れ拡大・年限長期化
→2016年、マイナス金利の導入
→2021-2022年、YCCの導入、金利水準ゼロ、金利誘導0.25→0.50

・ETFの売却はあるのか?
…日銀が最も手をつけやすく国家財政への負担がない、押し目になる
→YCC修正は財政負担が大きい、微修正はあり得る
→短期政策金利の変更・マネタリーベースの正常化、為替・株式市場への影響が大きくなる

・キャリートレードと円買いが拮抗、日本株買い
…上値が重い、調整が入る
→円高も限定的、そこまで下がらない


7-11. アメリカ経済
…依然として高いが鈍化するインフレ率
→PPIはすでに鈍化、粘着CPIも鈍化
→1回利上げは正当化されるけど、2回はやりすぎになるのでは?2回って言わないと織り込まれるから
→金利上昇はすでに住宅市場へ悪影響が出ている、日本では住むために買うがアメリカでは資産担保で借りる人が多い
→融資態度の厳格化、失業者が増えてくる、強制貯蓄もつき始めている、小売売上高の減速
→脳死で物価安定だけを見て金融政策を考えて大丈夫なフェーズではなくなった


おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
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修正の際は、番号を指定して、フォーマットをなんとなく合わせていただけると助かります。


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