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人生に関するメモ(3) 【エラーマネジメント】

本メモは人生の基礎的な内容に関するメモです。
自戒として自分が見直すために残しております。


1. エラーマネジメント 27項目

1-1. エラーマネジメント
…エラーが蓄積して失敗しないようにエラーを取り除く
→エラーが起きる前提でシステムを作る、エラーの 80%はヒューマンエラー


1-2. 成功と失敗の分岐点
…エラーの数
→失敗はエラーが蓄積した結果


1-3. リスクは人間にあり
…エラーの80%はヒューマンエラー
→そのうち75%は知識型エラー
→知識がないのはただの損失
→人間はシステム1で判断しているため認知バイアス・認知の歪みによってエラーが起きやすい

1-4. 歴史は繰り返されないかもしれないがエラーは繰り返される
…世界の偉大な文明の寿命は200年で同じ変遷を辿る、同じタイプ・要因・結果のエラー
→企業が創業してから決定的なエラーを起こして消滅するまでの時間は平均 30年
→失敗してもなお自分のどこが悪かったかを理解できない人間が多い

・抑圧されている人が目覚める
→目覚めた人が勇気を持つ
→勇気を持った人が権力者を倒す
→権力者を倒した人が新しく権力者になる
→新しい権力者が裕福になる
→裕福になった人が現状維持を望む
→現状維持を望む人が弱い人を抑圧する
→抑圧されている人が目覚める


1-5. シックスシグママネジメント
…アウトプット100万個あたりのエラーを3個以下にするマネジメント、0.0003%
❶エラーの定義
❷エラーの計測
❸エラーの分析
❹エラーの改善
❺エラーの制御
→ヒューマンエラーによる限界、ここを越えれば達成できる


1-6. スーパーシックスシグママネジメント
…ヒューマンエラーによる限界を超えるマネジメント
❶ヒューマンエラーを防ぐポイントを理解
❷ヒューマンエラーの定義・発見
❸AIを使った根本原因分析
❹単一脆弱点の特定
❺単一脆弱点の改善


1-7. 単一脆弱点
…計画・組織を崩壊させる決定的なヒューマンエラー

→発見するために
❶過去の事故から見つける
❷不具合モードと影響分析、確率論的リスク分析
❸仮説分析
→❸が重要
→事故の発生率が上がっている、単一脆弱点の排除速度より増加速度のほうが速い


1-8. 仮説の分類
❶テクニカル分析・予測に関する仮説
❷環境に関する仮説
❸人間の行動に関する仮説
❹反応・対応に関する仮説
❺サプライチェーンに関する仮説
→個人の間違いが多いのは❶❸
→企業の間違いが多いのは❹


ヒューマンエラー

1-9. ヒューマンエラーの要素
❶先天的要素、性格・性別・脳
❷後天的要素、マインドセット・態度
❸外部要素、時間・環境
→人間は必ず失敗する、慣れと焦りから起こる


1-10. ヒューマンエラーの分類

・ミステイクエラー
…知識型・誤処理
→全体の16%、ヒューマンエラーの20%
→意図・行動選択を思いついたけど間違っている、確認していない、思い込み

・不作為エラー
…知識型・省略
→全体の44%、ヒューマンエラーの55%
→意図がわからない・行動を思いつけないから行動してない
→企業の創業期・転換期には時間・空間的条件が大きく変化してこのエラーの確率が高まる
→創業期企業の75%と転換期企業の60%が倒産の危機に直面するのは不作為エラーによるもの

・遂行エラー
…規則型・誤処理
→全体の6.4%、ヒューマンエラーの8%

・怠慢エラー
…規則型・省略
→全体の10.4%、ヒューマンエラーの13%

・スリップエラー
…スキル型・誤処理
→全体の0.8%、ヒューマンエラーの1%
→意図・行動選択は間違ってないが行動を間違って完了できない、し忘れ、うまくできない

・ラプスエラー
…スキル型・省略、全体の2.4%、ヒューマンエラーの3%
→意図を忘れる・思い出せない、次に何を行動したらいいかわからない


1-11. 知識型エラー
…意思決定・計画・分析・交渉で発生するエラー
→誰もが毎日犯す可能性があり最も深刻な結果を引き起こす
→反復作業によって養われない・従う規則はないためエラー率は高い


1-12. 知識型エラーが起こす人生の失敗
❶結婚相手の選択を間違う
❷家族・友人と良好な人間関係を築けない
❸職業の選択を間違う
❹人生の目標の選択を間違う
❺必要な知識を得れない
❻誘惑に負ける
❼大きなチャンスを掴めない
→家庭環境に左右される、父親の養育が欠けると誘惑に負けやすい、
母親の養育が欠けると良好な人間関係を築きにくい、甘やかされるとチャンスを掴めない、知識に無頓着だと職業選択を間違いやすい
→不幸とは自分のエラーのせい、自分が受けた影響・起きやすいエラーを理解し対処するしかない


1-13. 知識型エラーを起こす原因

・盲信
…権威者の発言・考えを疑いもせず反論しない
→若い頃から親・指導者に従順な人間に起こりやすい

・自信過剰
…進歩の追求をやめて放置する、誰かに教えを乞うことができない、
自分たちの長所・短所を再度分析する必要性を感じることができない
→狭い世界で賞賛されてきた人間に起こりやすい、小さな成功・過去の成功を語る

・自分の無知を自覚していない
…新たな知識が必要になっても視野を広げて知識を得ようとしない、
意思決定が間違っていると考えることすらできない
→人生で問われるのは自分の知っていることではなく自分の知らないこと、
学歴・経歴が立派でも知識は限定的、無知な人間は知識がどれだけ広いのかを知ることはない
→本に書かれていることだけが問題になってそれを解いてきた人間に起こりやすい

・過去への執着
…これまでの労力が無駄になるとやめられない、
過去と未来は全く違う環境なのに過去をそのまま未来に当てはめて考えてしまう
→運の要素が強いことを認知できない人間に起こりやすい、頑張ればなんとかなる

・2択の意思決定
…好き嫌いという意思決定にすぎない
→5択以上にひろげて選択できて初めて好き嫌いという意思決定ではなくなる
→過保護に育てられた人間に起きやすい、2択で好きか嫌いかを表明することを求められてきた、意思決定権を与えられなかった


1-14. 無知な人間の世代間ループ
…若い頃に親・指導者に従うよう求められ、思考が型にはめられる
→現実に直面、失敗・挫折により親・指導者を盲信してはならないと理解
→自分が親・指導者になると過去へ執着し始める
→思考力がなく知識を簡単に伝えたいために親・指導者に従うよう次世代に求める


1-15. クリフジャンパー
…出世が早いせいで自分のエラーを検証する機会がなく、自信過剰になることで単一脆弱点を犯して追い詰められて転落する


1-16. 規則型エラー
…規則に従う作業で発生するエラー
→マニュアルによるルール・フローがあるためエラー率はさらに低い


1-17. 企業の業績は標準作業フローに対する違反率と関わりがある
…違反による企業は純利益を10〜15%失う
→違反するのは規則を守ることが負担になっているため、人間の性質に合ってない
→人間の性質に合った標準作業フローを定める、多くなるほど合っているかを検証する必要
→NCI、誘惑/誘惑への抵抗、変数は誘惑のみ
→定めた正しい標準作業フローをすべての従業員で実行する

・意図的でない規則違反
…規則に不備があるために違反が誘発される、遂行エラー
→システムを改善

・意図的な規則違反
…損得を計算した上で違反する、怠慢エラー
→デメリットがメリットを上回るようにする、負担を減らす、
1 つ1 つの注意は簡単でもやることが増えれば脳に負担がかかる
→衝動的規則違反、計画性はない、なぜルールを破ったか考えさせる、
褒める方が効果が上がることがある
→計画的規則違反、人目を避けてこっそり行われる、権利を取り上げる
→悪意ある違反、集団が共謀して制度の抜け穴を突き不正を隠す、
内部告発制度を確立する必要がある、危害・損失が深刻


1-18. スキル型エラー
…ルーティンワークの作業で発生するエラー
→反復作業によって養われるためエラー率はさらに低い


1-19. 脳の注意力モデル
…子供が注意できることは1、2個
→30代がピーク、7個
→43歳、6個
→53歳、5個
→63歳、4個
→73歳、3個

・脳の注意力と作業
…問題解決、5個
→人生に影響のある意思決定、5個

→エンジニアリング・メンテナンス、4個
→計算と分析・複雑な機器の操作、4個
→規則に従って行う操作、3個
→車の運転・階段歩行、2個
→歩行、1個

・脳の注意力と持続時間
…5つ消費する作業の集中力は 30分
→3つ消費する作業の集中力は 50分
→2つ消費する作業の集中力は 2時間

・脳の注意力を減らす要因
…午前午後3時に 1 つ減る、午前午後7時に1つ増える
→脳の疲れ・認知バイアスで1個減る
→自惚れ・時間のプレッシャーで2個減る
→長時間作業で2.5個減る
→家庭の不幸で4個減る
→重要な意思決定は朝早くに30分考える


1-20. SLLS
…脳の注意力を回復させる方法
❶作業を中断して落ち着く
❷周囲を見渡す
❸周囲の音を聞く
❹匂いをかぐ

→4つを1セットにして1分
→最良の方法は散歩、血液循環が良くなる、目・耳・鼻が違う情報をキャッチしてリラックス


1-21. 誤処理エラー
…やったことが誤っていて起こるエラー


1-22. 省略エラー
…やる必要があることをやらないために起こるエラー
→驕り・怠慢・恐れ、発生率が高い
→何もしなければ失敗しないのではなく何もしないことが最大のエラー
→仮説を疑わない・欠点を探さない・機会を作らない・機会をマネジメントしない


1-23. 努力
…人物の評価ができるだけ
→成功可能性の評価はできない
→使命感・情熱・喜びでどれだけ努力できるかは決まる
→子供の頃から情熱を傾けるよう促し努力に喜びを感じられるようにする必要


1-24. 機会
❶自ら追求した機会、55%
❷偶然発生した機会、25%
❸危機から転じた機会、15%
❹自ら創造した機会、5%


1-25. ヒューマンエラー率を低める
…知識型作業を規則型作業に転換し、規則型作業をスキル型作業に転換する

→変数が多くて難しい
→知識型作業をブロックに分割、変数の少ない知識型作業から規則型作業に変える
→規則型作業に変えてエラー率が1%を超える場合は変え方に問題がある
→規則型作業を1000回以上繰り返すとスキル型作業に変わる
→1000回以上も繰り返せないためエラーは規則型のエラーに集中する
→何か忘れていないか?何か足りないものはないか?と確認する習慣が必要
→自分を知り分析することが重要
→右脳型か左脳型か、内向型か外向型か
→MBTIも役に立つ可能性

・右脳型
…情報を広い視野・大局観から判断
→細かいところのエラーが多い

・左脳型
…情報を細部から判断
→全体的な局面でのエラーが多い

・内向型
…自分の考えや経験を重視
→コミュニケーション・人間関係でエラーが多い

・外向型
…人のやっていることを重視
→問題解決・分析・計画でエラーが多い
→外向型はフォロワーになるのが好き、イノベーションを起こすのは難しい


1-26. ヒューマンエラーを防ぐポイント
❶エラーを減らすプロセスとフロー
…経験・直感による内部フローを標準化

❷単一脆弱点の発見・保護層の設計
…全員ですべての作業の単一脆弱点を探す、冗長性、コストと利益のバランス

❸エラーを減らす人間の育成と根本原因分析
…重要なのはどういった人間がいいかではなく、どういった人間とどういった人間がどれくらいの比率で存在するとエラー数がどれくらいになるか
→脳の注意力モデル・記憶力モデル、自己診断、外部要因、❷についてのアクション

❹設備・システムの管理と根本原因分析
…エンジニアリングだけでなくエラー対処も学ぶ必要
(ⅰ)設計エラー、単一脆弱点
(ⅱ)調達エラー、人任せの基準と単一経路への依存、調達先のテストを完全に信用しない、重要な部品の調達先は複数用意
(ⅲ)設置エラー、寸法に関するエラーが最も多い、設置とテストの並行
(ⅳ)審査エラー、最も重要、正しい審査方法を知らないというエラーが最も多い、専門的技術ではなく適切に質問できる能力が必要
→概念の審査・細部の審査・運用に関する審査・仮説の審査
(ⅴ)運転操作・トラブルシューティングエラー、故障してから不具合箇所が分かっても遅い、単一脆弱点の存在場所に監視システムと保護層を設計、AI の活用で兆候を見つけて危険を排除

❺ソフトウェア・遠隔検証・横断的原因分析
…従業員から見えないところにある単一脆弱点を見えるように、単一脆弱点を発見したら報告できるように、各組織単位の傾向と全体の状況を把握

❻組織全体・仮説の根本原因分析
…❶〜❺についての仮説を考え直す


1-27. 意思決定分析
❶この意思決定にどんな長期的リスクがあるか?
❷この意思決定にどんな短期的リスクがあるか?
❸この意思決定にどんな単一脆弱点があるか?
❹この意思決定ではどんなことを検討したか?
❺この意思決定で検討していないことはないか?
❻この意思決定にどんな仮説があるか?
❼その仮説の真偽は確認されているか?
❽仮説の真偽が確認されていない場合、代替案はあるか?
❾意思決定が間違っていた場合の損切りはどこか?


2. エラーマネジメントと行動経済学 182項目

2-1. 人間は大きな労力・苦痛を避けたがる
…自己は2種類
❶経験する自己、今痛いですか?
❷記憶する自己、全体として痛かったですか?
→経験から残るのは記憶、過去の事象で自分が採用する視点は❷の視点

→損失回避性、ピークエンド効果、自然・他の動物の脅威から生き残るのに最適化された DNA、短期的な強い喜びを好み・短期的な強い苦痛を嫌う、
長期的な弱い喜び・長期的な弱い苦痛は記憶されにくい
→人の幸せは連続した全人生の幸せの合計ではなく印象的な一瞬の幸せの合計で決まる、一瞬の幸せを求める


2-2. 人間は時間認識ができない
…生物が生きるのに必要な認識は空間認識・時間認識・力認識
→人間は視覚主導の生物、空間認識はできるが時間認識・力認識はできない
→自分の時間認識は自分固有のもの、他人がどういう時間認識で生きているかはわからない、時間は不変のものだと信じやすい
→目で見えないものを考えるとは時間認識・力認識を考えることなのか?


2-3. 人間の特性から考えるヒューマンエラーの根源
…人生を死・終わりから逆算しない、平和なことはいいことだが
→人間は大きな労力・苦痛を避ける、時間認識ができない
→自分を知ろうとしない、目的を考えたくない、コミュニケーションを取りたくない
→自律性が生まれない、情報共有できない、交渉できない

→プロジェクトでも最も重要なスタートの段階で大きな労力・苦痛を避けて
問題が出たらその都度対応するというその場しのぎしかできない
→昔は宗教が仮の答えをくれた、宗教の教えはあながち間違っていない
→今はアートが仮の答えをくれるではないか?アニメやマンガを含めて


2-4. プロジェクトにおける主なエラー
…上から流れる水のようにエラーが流れてく
→一番最初にモチベーション不足・手抜き問題・学習できてないという問題に対して取り組んでも意味がない、根本原因はもっと上にある
→そしてその根源は2-3にある
→どこでせき止めることができるか

・不条理な顧客要求問題、組織、7%

→見積問題、個人、8%
→丸投げ問題、組織、16%、組織

→コミュニケーション不良問題、組織、20%

→リスク化人間問題、個人、19%
→リーダーシップ不足問題、組織、5%

→優先順位認識問題、個人、3%
→モチベーション不足問題、組織、5%

→手抜き問題、個人、9%
→学習できてない問題、組織、8%



不条理な要求問題

…要求仕様書における問題、実現不可能な短納期・低コスト、いつまでも提示されない要求仕様
→原因、交渉できない

→実現不可能な短納期・低コストに対して妥協せずタフな交渉を行う、
タスク着手前に基本部分の要求仕様の凍結を行う、
仕様検討期間中に要求仕様の疑問点・不明点をすべて解消する

2-5. 最初から間に合わない納期
…最初から失敗しているプロジェクトと同じ
→見積りで妥当な実行期間を得る、要件定義の早期凍結をしない
→タフな交渉が必要、人間臭い行為から逃げるな


2-6. ヨーロッパの経済・社会
…人間が神を信じて、同じ神を信じる人間を信じることで成り立つ
→契約精神、契約とは神の現れ、人間を信じるのではなく契約を信じる


2-7. 日本の経済・社会
…人間が人間をお互いに信じることで成り立つ
→契約精神がない、人間関係を重視する
→精神的な圧力を与えることを避けたがる、察してくれというコミュニケーション
❶原則を明確にして対決するより原則をなくして全員一致を求めるという潜在的欲求が出る
❷話し合いの主導権を握る方法は1つ、経済・合理性の問題を道義・倫理性の問題にすり替える、倫理性には反論できない、すり替えたということは証明できない
→何が欲しいのかどれくらい欲しいのかを伝えない、考えなくなる


2-8. 日本人には契約精神がない
…共通の目的・目標達成の責任感よりも感情的な人間関係が重要視される

→契約が遂行されないというより契約という観念が存在しない、依頼する人・依頼される人の両者
→寄りかかり的な相互依存の関係が多い、この領域は任せたからちゃんとやってください、お金を払っているので
→問題の原因を他者にばかり求める態度
→責任の丸投げ、責任を丸投げした方は実務能力・責任感は劣化し続ける、
責任を丸投げされた方はモチベーションが下がる


2-9. 最初に要求仕様を更新して承認を得る
…契約上の関係者が同意をしたら最初にやることは要求仕様書を更新して承認を得ること
→時間制約で承認を得ることができない場合、
設計・タスクを始める前に要求仕様書を更新することから始める、
設計・タスクへの変更を完了する前に要求仕様書の更新の承認を得る
→毒の循環、最上流の要求仕様の欠陥は毒となって設計に流れてさらに大きな毒となる、設計からタスクに流れてさらに大きな毒となる、最終的には猛毒となってマーケットで炎上してお客様に流れる


2-10. 要求仕様調査
❶仕様の全体像を把握
❷疑問点・不明点を見つけてすぐに要求者・わかっている人に質問して解消
❸仕様検討の段階で要求者と徹底的に検討、背景・意味を明確にする
❹仕様決定の質問はフェイストゥフェイスで確認
❺内容をドキュメントで他のメンバーに伝える
❻設計着手前に仕様を凍結する
❼基幹の仕様が未決定なら開発着手はしない


2-11. お客様のためにではなくお客様の立場で考える
…お客様の言うことをなんでも聞くのがお客様の満足になるとは限らない、思考の放棄
→お客様の満足になることを考えると疑問点・不明点が見つかる場合がある
→お客様にとって不都合でも変える、自分にとっては不都合でも変える
→目的を明確化することが重要


2-12. 全か無か思考
…2択で考えてしまう
→できるかできないかで考えてしまう
→最初にできませんと返事をしてお客様を大きく失望させる
→プロの仕事とは困難な問題の解決に実行条件を提示できること、
最初にできませんという返事をするとお客様を大きく失望させる
→一度持ち帰って実行条件を洗い出す時間をもらう


2-13. 受け入れ難い要求に対しては柔らかなお断りをする
…言葉・口調・仕草を使って心からの感謝を示し、残念そうにはっきり言い訳しないでノーという
→将来別の関係を作るきっかけを示す
→自分の弱みを見過ぎると対抗手段が見えない
→相手の弱みも見に行く、敵を知り己をしれば百戦危うからず、全か無か思考というデジタル思考をやめて相手を知ることでタフな交渉が可能となる


2-14. システム 1
…人間の直感に関わる認知機能、判断スピードが速い、感情的・無意識的
→生物の脳には悪いニュースを優先的に処理するメカニズムが組み込まれている、捕食者を一瞬で感知して生き残るための DNA
→自分が反対する意見が表明された時にも現れる
→話し合いで反対意見を言えない場合、その内容の前提・条件について相手の方が知っている、悔しいという感情に流されずに論点に関する知識を学んで相手を超える知識を獲得すべき


2-15. 詭弁
…誤った論理展開を故意に用いて都合よく導き出された結論
→合意においては論理的推論の整合性よりも聞き手に対しての言説の説得性の方が効果的
→説得・交渉ではプロパガンダ・マインドコントロールのテクニックとして詭弁が使われる
→そのテストの役割を超えた役割を求めるお客様、単体テストを結合テストだと思え、結合テストを総合テストだと思え、総合テストを稼働だと思え
→タスクの役割を超えた役割をタスクに求めるという論理的整合性の破綻は異常な結果を生む
→プロの仕事はタスクの役割を明確にしてその役割を1つ1つ実行すること、
タスクの役割を超えた役割をタスクに求めることではない


2-16. 砂上の楼閣
…一見立派だが基礎がダメで長く維持できないもの、実現不可能なもの
→要求仕様がしっかりしていない人の発言は二転三転する
→要求仕様という基盤に時間をかけること


2-17. 足尾鉱毒事件
…足尾銅山での公害事件
→政治家の田中正造が国家に問題提起するものの稼働し続けた、現在でも影響が残っている、2011 年の東北大震災の影響で川から基準値を超える鉛が検出される
→いつまでも雑に扱われる要求仕様の早期凍結、発注者・受注者・ステークホルダーがその毒に汚染されているのに直さない、バカは死ななきゃ直らない


見積問題

…見積回答書における問題、仕様調査不足、ヌケモレ、リスク考慮不足、短時間回答要求
→原因、時間認識ができない、自組織・他組織・他人の存在目的を考えない

→時間意識・目的意識を持って丸投げしない、わかっている内容だけ見積もる、わかっていない内容は見積りに含んでいないことを明記する

2-18. 見積は契約行為
…見積回答書を発行して発注書を受領した時点で契約が成立する、
ヒト・モノ・カネ・時間を規定する
→組織・担当者の実力が映し出される、見積の失敗はプロジェクトの失敗に直結する
→利益をあせることなくどこに妥当な落とし所があるかを探る、人間臭い行為
→契約交渉は双方が自分自身を見つめる絶好の機会


2-19. 見積で必要な能力
…お客様が要求する仕様を実行するために必要な金額・期間を正確に見積もる能力、お客様が要求する金額に合わせる能力ではない
→妥当な金額を正確に見積もれなければ、提示金額のカットが必要な場合の根拠を見出せない
→高いと言われ続けてもお客様が要求する金額ありきで考えない
→一見よさそうな数値ばかりが並んで根拠が見当たらない見積に注意する


2-20. 着手前に必要な事前準備
…要求仕様の不明点・疑問点の払拭、妥当な開発費・開発期間の獲得、妥当な人材の配置、コンティンジェンシープランの策定


2-21. アウトプットだけでは構造は見えない
…まともなドキュメントが整備されていないチームではアウトプットが仕様確認の唯一の根拠
→アウトプットをすべて解析するのは時間的に不可能、勘・度胸・経験だけの見積は首を絞める


2-22. 時間は究極の有限のリソース
…目的を達成する人は時間こそが普遍的な制約であることを知っている、
ヒト・モノ・カネは代わりがある、時間は代わりがない

→計画ではなく時間からスタートする、何に時間を消費しているかを明らかにする
→無駄なことをちゃんとやっても意味がない、時間を無駄にしたと後悔するだけ


2-23. 人生は全部本番
…本番であるのに半端な姿勢で行動した結果が失敗を生む
→手抜き、言い訳は時間がないから
→愚痴、手遅れになって後悔した段階で言い訳する、時間がないからの理由を探す


2-24. プロジェクトの時間原則
❶組織・メンバーの目的を明確化して自律性を作り、メンバーが必要とする環境・支援を与える
❷価値あるアウトプットを早く継続して提供する
❸お客様の要求の日々の変更に対応し続ける
❹数週間〜数ヶ月の短い時間軸で繰り返しリリースする
❺毎日共に作業する
❻重要度が高いことはフェイストゥフェイスのコミュニケーションを行う
❼関係者は一定のペースを維持する
❽単純化を磨く、不要なタスク量の削減を行う
❾定期的にフィードバックをして行動を変更し続ける


2-25. 時間を無駄にする方法
❶間違う
❷期待する、苛立つ
❸手順の組み立てが悪い
❹時間を節約しようと基本方針を守らない
❺完璧主義に考えること
→何が妥当かを考えれば時間を大幅に節約できる
→許容範囲を考える、量・質・時間
→自分勝手に許容範囲を設定しない、当たり前のことを勝手に決めない、
当たり前のことが何かを認識していないと時間・エネルギーをさらに無駄にする、時間・エネルギーの無駄は破滅をもたらす


2-26. 時間を短縮する方法
❶適材適所でリソースを準備する
❷自分・自組織がするべきタスクに集中しあとは任せる
❸自分がするべきタスクに関しては指示を待たない
❹問題が発生したらその場・その日で決着させる
❺1つのタスクを始めたら中断させない、中断する際はメモを残す
❻シフト・時差を利用して24時間をフルに使う


2-27. ナスに向かって早くなれといくら叫んでも意味がない
…水をあげて肥料を与えて雑草を取り除いて病気・虫も取り除いた後でやっと収穫できる
→焦らない、先人の知恵によってプロジェクトの守るべき手順が示されている、基本部分に手抜き・検討不足があるとプロジェクトは無事に終わらない


2-28. 目には目を・歯には歯を、
…短時間の雑な見積要求に対してはたくさんの条件がついた超々概算見積しか出すことはできない


2-29. とりあえず『高い』と言う人種
…商売人、購入者の賢い交渉方法は最初に『高い』と大声で言うこと

→賢い販売者・見積者は消費者心理を織り込んで3割増の価格設定をして2割負ける、購入者は1割高いものを買う
→さらに賢い購入者は販売者・見積者に対して見積り金額の下がった根拠を求める、高い安いより内容の妥当性を検証する


2-30. アンカリング効果
…価格交渉の極意、売り手がまず価格を提示する、最初のアンカーが絶大な効果を持っている
→お客様が途方もない値段を提示してきた場合は席を立つ、そんな数字を基に交渉を続ける気はないとはっきり示す
→『この仕事いくらくらいかかりそう?』という会話はしない、利害関係者同士の見積についての会話は書面で行う、依頼する人が愚かなら言い値で高く支払う・依頼される人が愚かなら安く押し付けられる


丸投げ問題

…組織の行動規範の問題、説明責任欠如、相互義務不履行、
自分の失敗の要因を他人に求める、他人の失敗の要因を追求する

→原因、自律性がない、自分・自組織の存在目的を考えない
→組織は自組織の目的を理念として明確化して個人に伝える、
個人の存在目的を考えさせて引き出し続ける、
目的を考えようとしない個人・組織と付き合わない、
失敗を恥じるのではなく失敗に向き合わない自分を恥じる

2-31. 丸投げ
…無関心・無責任

→丸投げは猛毒、自分・自部署・他人・他部署を破滅させる
→破滅への経路、モチベーションダウン・スキルダウン・クオリティ悪化・スピードダウン・コスト増加・損益悪化・人材劣化・関係者との協調関係の破壊・協力者の離反・組織の崩壊
→丸投げが起きるのは自律性が作られていないから


2-32. 自律性
…目的・目標・ルールと自分のスキル・アイデンティティを照らし合わせて
自分の役割を自分で読み解いて責任感が作られること

→自律性を生むものは目的・目標への共感

→自律性が生まれない組織、
目的・目標がない、
目的・目標があってもメンバーに届いてない、
目的・目標がメンバーに届いても共感されない、
メンバーに人生の目的意識がなく共感できる人間ではない

→自律性が生まれてない人間に自己責任を強く追求すると過剰に自己防衛するようになる、他人をリカバリーするという文化はなくなる
→自分の失敗責任は最小化、他人の失敗責任を最大化、自分の失敗という現実を直視できずに失敗の原因を他人・モノ・サービスに求める
→他人の失敗は他人ごとのままで組織は弱体化する、自分ごとにできないプロジェクトは失敗する
→人生の目的意識がない人間はルーティンワークだけやるしかない、プロジェクトにとっては害悪でしかない、AIに代替されそうだけど大丈夫?


2-33. 後知恵バイアス
…結果だけで評価していたのに結果が悪いと前兆に気づかないのはなぜかと他人の責任を追求、責任追求という言葉で他人への攻撃を正当化する、
他人の代わりに意思決定をする人間が陥りやすい
→他人に答えを言わせた後に自分の態度を改める、
失敗報告に対して文句をつけて次のアクションを提示しない


2-34. 脚下照顧
…玄関で脱いだ靴をきちんと揃えて上がりなさい
→自分以外に色々言う前にまず自分について考えろ
→他人ごとではなく自分ごとから考える癖をつける
→学習で言えば知識が増えたかどうかではなく知識で認識が変わったかどうかを大切にする、人間は全体から個々を推論しようとしない、個々から全体を推論しようと熱心になる


2-35. 目的は行動の動機、〜のために
…目標は目的を実現させる手段

→目的が曖昧であれば目標は明確にならない、プロジェクトは目標設定の段階で失敗している
→求めよさらば与えられん、目的があれば無関心ではなくなる、
何かを手に入れたくてもそれがどんなものかという本質を掴んでいなければ
何かを手に入れても望んでいたものとは似て非なるものである確率が高い
→人生の目的は他人からの評価を捨てることで見出せる、手本となる人間はほとんどいない


2-36. 目標を設定・実行するために
…何度も言うが目的が曖昧であれば話にならない

❶目標の見つけ方
…目的に対しての過去の失敗を振り返る、過去の失敗を振り返れるまで抽象度を上げる、歴史・他人

❷目標の立て方
…過去の失敗の問題点を数値化、問題点の構成要素を明確にして改善策を立てる、改善策の効果に見合った目標数値を設定する


2-37. 理念
…目的、存在意義


2-38. ビジョン
…目標、目指す姿


2-39. 『理念を考える余裕なんてないからとにかく具体的な行動を考えないと』という人種
…手段を目的化した人、how ばかりを語って what・why を語らない

→自分・組織は何を目指すのか・存在価値はどこにあるかを考えることから誰も逃れられない


2-40. スローガン、キャッチコピー
…目的・目標を数値化せずにざっくり簡潔に表した言葉、がんばろう!
→目標ではない、目標達成のための掛け声
→目標は具体的な数値


2-41. メンバーの役割・それぞれの関係性をはっきりさせてそれが納得できるものである必要
…メンバーの役割が不明確で関係性がはっきりしない場合、
自分は一部にしか関わっていないと責任の分散が起きる、
メンバーの匿名性が高いと責任の分散はより起きやすくなる
→自らの貢献は何かという問いからスタートするとき人は自由となる、
他人の評価で自分の行動を決めるのは他人に縛られること、
自分の損得で自分の行動を決めるのは自分に縛られること


2-42. 非注意性盲目
…目の前の現象が圧倒的なものだった場合、注意力の100%をそれに集中させるため目に映ったものを脳は認識できない
→1人では圧倒的なものに立ち向かうのに限界がある


2-43. 連帯精神
…集団を作ることが大事、災害の多い農業社会に最適化されたDNA、
災害が起きた時に周りの人間に嫌われたら死ぬ

→恥の文化、集団の中での自分の評価は自分の生命線
→相互扶助、豊かでも貧しくても想像していなかった不幸が起きた場合は誰もが平等

→日本文化の中では最も愛すべきものだが、予測不可能な世界を生きるために必要な部分・必要ではない部分がある

❶孤立しない、知らない人でも敬意を払う
→予測不可能な世界で恐怖に打ち勝てる

❷驚くほど他人に敏感で注意深くなる
→予測不可能な世界で自律性を持てなくなる、自分で目的を設定して行動できない、手段が目的化される


2-44. 恥の文化
…自分に対する恥・侮辱は家族・先祖に対する恥・侮辱とみなす

→人を指差す・レッテルを貼ることは恥・侮辱とみなされて激しい感情を引き起こす、誹謗中傷は命懸けで払拭しなければならないと思ってしまう、名誉毀損
→自分に対する恥・侮辱を家族・先祖に対する恥・侮辱とみなすのは自分勝手、家族・先祖に対する恥・侮辱を見極めて対処する


2-45. 日本の組織
…年功序列を守って人間関係をうまく保てば能力に応じて羽を伸ばせる、
怠けようと思えば怠けられる、有能者も能無しも同じように養っていける
→上位の人は義務が大きく報酬が大きい、下位の人は義務が小さく報酬が小さい

→一見弾力性がなくて硬直した組織に見えるが驚くほど自由、リーダーは部下に自由を与えることができる
→組織が長く続く、依存関係が蔓延する、上位になった人が自分が偉くなったと勘違いする
→権限移譲という丸投げ、誰かがやるだろう、報酬が小さい下位の人に義務を押し付ける
→アウトソーシングという丸投げ、多重請負構造・オフショア発注で発生しやすい
→誰もやらない・やりたくない領域ができて大失敗につながる
→仕事を完全に任せるなら組織の関係性は階層ではなく円の方がいい、
全員に責任があるという状態、全員生きるか全員死ぬか


2-46. 年功序列
…在籍年数に応じて役職や賃金を上昇させるシステム
→腕力を競う無用な争いを減らすいいシステム、腕力を競うことはサルでもできる、腕力でのし上がるサルはリーダーになれない、同じやり方でその座を追われる
→ただ在籍期間が長ければいいというわけではない、組織の中で組織・弱い者を守るという行動を行った期間が長ければ評価される

→縦軸は自由に動く、横軸は縦軸が0<なら1マスずつ動く、1番最初に右上に到達したらクリア
→問題は年功序列のシステムではなく、クリアした人がいなくならないこと


2-47. 護送船団方式
…大企業を先頭にして中小企業を従えて1社も落ちこぼれを出さないようにする体制、運命共同体

→グローバリゼーションの競争にさらされる、過激なコスト下げ競争、
大企業がアウトソーシングという名のもとで中小企業に大きな負担を強いる体制に変わった

→多重請負構造、利益の中抜き、連帯精神は上位の企業が身を守るために使われるようになる
❶利益配分の異常な不均衡、元請けが多く、下請けが非常に少ない
❷情報共有の阻害、各層間でコミュニケーションギャップが発生
❸元請けの実務能力・責任意識がなくなる
❹クオリティ悪化
→利益・情報・責任・人間関係が分離分断された、人間の孤立化
→日本人の連帯精神が変わる、孤立していて驚くほど他人に敏感で注意深い、予測不可能な世界で生きるのに最も適さない
→護送船団方式のアップデートは何か?


2-48. 合理的計算のもとの非効率性
…制度が完備されて特に人事制度が明確になるとどうすれば昇進できるのかが明確になる
→昇進制度に忠実な他律的エリートが育成される、既定路線を走ることに熱心になり自分の意志と責任の下で行動する
→他律的なので合理的に非効率な結論が導かれて組織は負ける、目先のチマチマした効率性
→自分の役割・責任をはっきり自覚してやるべきことを愚直に実行する


2-49. 大人は子供に重すぎる夢を負わせる
…子供は働くイメージが持てずに窮屈で行きにくい世の中になる
→前へ前へ進もうとする、ロールモデルを見つけてすぐ真似しようとする、英語のビジネス用語はproから始まるものが多い
→一歩下がって世界を広くみること・遠回りして人と違う冒険を始めることも重要、偉人は誰でも最初は失敗だらけ
→遠回りするととてつもなくいいものにぶつかることがある、その出会いにこそストーリーが生まれる、そのストーリーに人は心を動かされる


2-50. 困難な問題を解決できるのにやらない
…責任を取る人間がいないから
→困難な問題は失敗の連続だがサラリーマンは月給少なくなったりクビになったりするのが怖い
→時間不足の問題、それは生産性が低いのではなく準備のタイミングが遅すぎることからきている
→プロジェクト期間の鉄則、神の御業に備えて計画にはゆとりを持たせておく必要がある、神にとっては私のプロジェクトより大事なものがあるかもしれない
→ゆとりとは自分たちで生み出すもの、苦しいのは自分たちだけではない


2-51. 依頼する人・依頼される人の相互義務
…依頼する人は何を依頼しているのかはっきりさせる、依頼される人ははっきりしている依頼を実行する
→相互義務に関する事柄をドキュメントとして残す
→共依存によって相互義務が消えていき丸投げになる


2-52. 共依存
…自分と相手がその人間関係に過剰に依存して好んで囚われる状態
→共依存する人はネガティブな状態にある人を回復させる自分に価値を見出す
→イネーブリング、一見献身的・自己犠牲的に見えるが実際には相手が回復させる活動を拒む
→やるべきことをやらない組織にはまずやってもらうよう要請する、
能力がなくなっている場合は自分たちに取り込むしかない


2-53. 他人から期限を提示されないようにする
…情報収集に努めれば自分から期限を提示できる
→主導権を握るにはプロジェクトを成功させ続けて信頼を獲得するしかない、最初のプロジェクトを始める段階でバックが必要


2-54. 仕様について説明できない人種
…仕事が雑用化して流れ作業になった人

→すぐに調べて教えてくださいと要求者に伝える、調べるまで何度でも言う、仕方ないと放置すれば自分も丸投げ人種の一員になってしまう
→前と同じ仕様でお願いしますは私はよく分かりませんと同じ、
こちらから改めて具体的な仕様提案をしてお客様の承認を得る


2-55. 『こうなっちゃいました』という人種
…自分の手に追えない失敗の責任を他人に丸投げしている人

→自律性がない、他者依存からの脱却から始めよう


2-56. 『それは私の担当ではありません』という人種
…専門分野の知識でしか判断しない人
→分業が進みまくった組織・訴訟の文化があれば『それは私の担当ではありません』は必要、自分の身を守る、ヨーロッパ・アメリカ
→教養が必要、教養は情報の理解度の深さ・広さを作る


2-57. 『〜したい』という人種
…何も行動しない人

→日頃どのような取り組みをしてますかと質問をしても、ほとんどの人は『めんどくさいので何もしてません』と答える
→日頃の些細な取り組みなしに〜したいは達成できない
→『〜したい』ではなく、『〜した』、やりたいならやれ


コミュニケーション不良問題

…情報共有不足・交渉不足、相互理解の不足、情緒的で口頭依存的なコミュニケーション
→原因、コミュニケーションを取りたくない、傷つきたくない
→ドキュメントベースでのコミュニケーションのルールを確立する、
コミュニケーションを体系化に理解する

2-58. 情報化社会を勝ち抜くには何が必要か?
…コミュニケーションスキル、スピードという人は多いがコミュニケーションスキルが一番重要
→記憶・経験をコンパクトな文字にまとめる圧縮技術、
圧縮された情報をみずみずしく解凍する読解技術
→読書しろ


2-59. 組織にとって最大のリスク
…粗悪なコミュニケーション、時間不足になる、リスク化した人間を作る
→密接なコミュニケーションとはたくさん情報共有すること
→静かで争いごとのない組織はコミュニケーションがないこと自体がリスク


2-60. 忘却曲線
…人間の記憶忘却度を示す
→20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後に77%、1ヶ月後に 79%
→情報伝達の基本はドキュメント、記憶に頼らずに記録に頼る、口頭依存的なコミュニケーションを取らない


2-61. ドキュメントと会話の違い
❶伝達
…ドキュメントは文字・図解で意味の伝達という役割に集中し抽象度が高い
→会話はボディランゲージ・態度で感情の伝達という役割に集中し抽象度が低い

❷記録
…ドキュメントは記録性・正確性が高く複雑で大容量な情報の伝達ができる
→会話は記録性・正確性が低く単純で小容量な情報の伝達しかできない

❸時空間
…ドキュメントは時間・空間の同一性の制限がなくほぼ無数の相手に伝達ができる
→会話は時間・空間の同一性の制限があり少ない相手への伝達しかできない


2-62. 時間不足の根本原因はコミュニケーション能力不足
…ドキュメントを作成できない・ドキュメントの更新をリアルタイムで行えない場合
→記憶でタスクを実行するが完了できない、複雑になるほど
→時間不足となる、ドキュメントを作成・更新できない
→やり直し・トラブルが発生
→さらに時間不足となる


2-63. 『そのつもり』『そのはず』と言う人種
…記録ではなく記憶でコミュニケーションをとる人、発言は追及する、
本人がウソだと思って言っていないためウソか見抜くのは難しい


2-64. 認知容易性
…認知のしやすさ、認知負担が少ない
→人間は認知しやすいものに親近感・信頼感・快感・楽さを生み出す、幸せな気分の原因・結果


2-65. ウソでも本当に思える文章を書く方法
…真実性の錯覚を使う、人間は認知容易性で判断するため認知しやすければウソでも本当に思える

❶認知負担をできるだけ減らす
…活字と背景のコントラストをはっきりさせる、短い単語、冗長的な文章にしない

❷何度も繰り返す
…聞きなれたことは認知しやすい、全部を繰り返す必要はない


2-66. システム 2
…人間の論理に関わる認知機能、判断スピードが遅い、感情抑制的・意識的
→人間は言語・数字・ビジュアライズを発明、理解して他人に伝えるためのツール
→脳の負担が高くほとんどの人間は苦手とする
→インターネットの世界の影響で直感的・情緒的・感情的なシステム 1 に支配される
→言語・数字・ビジュアライズを自分で使えない
→プロジェクト能力は最低レベル、プロセスの定義がなく無秩序、
優秀なメンバーがいればプロジェクトは成功する、
優秀なメンバーがいなければスケジュールが遅延する、無謀な計画で合意し後で放棄される


2-67. はじめに言葉ありき
…人間を人間にしている条件は言葉にある、雑な言葉は人間性を弱める、ヨハネによる福音書

→ドキュメントも会話も弱くなると人間として成立しない
→文章の曖昧さを避ける方法
❶主語を加える
❷可能な限り短い文章にする、断定する
❸並列的表現は箇条書き
❹過去・現在・未来の時制を明確にする
❺1度理解力のない人に読み聞かせる
❻単位・期限・対象範囲などの基準を明確にする、%表記は何を 100%としたのかを明確にする
❼程度・強調・推測は数値で表す


2-68. 積小為大
…小さなものをこつこつ積み上げて大きな成果を生み出す
→人が見向きもしない小さなドキュメントでも有益なものを積み上げていけば社会全体を動かす利益を生み出せる
→懸命に働くのではなく賢明に働く、目先の利益を追うな、短期的で簡単なコスト削減による利益か、長期的で地道な売上アップによる利益か
→人を安く使う・人を切るというコスト削減は目先の利益を追うこと、
クオリティが悪化しお客様が離れる
→暗黙知を積極的に文章・数値・ビジュアライズにして形式知に変える、
マニュアル・手順書・ガイドラインは大きな武器となる、あくまでコスト削減
→インダストリアル・エンジニアリング、標準化・量産化
→多く売って使ってもらう場所がなければいけない、他社よりお金をかけて大規模にしなければ意味がない、ヨーロッパ
→ほとんどの企業は勝てない、売って使ってもらう場所がない、他社よりお金をかけられない


2-69. プログラミングにおける翻訳
❶要求仕様書、お客様の要求を自然言語で記述
❷設計書、❶を専門的な自然言語に翻訳
❸プログラム、❷をプログラミング言語に翻訳
❹オブジェクトコード、❸を機械言語に翻訳
→翻訳によるクオリティ悪化を防止するためにレビュー・テストが必要になる

→翻訳におけるミス
❶独特な表現・分野で変わる言い回しの解釈が変わる
❷ドキュメント化する人間の表現力で解釈が変わる
❸ドキュメント化する人間の独特の省略語によって解釈が変わる
❹複数の解釈が考えられるドキュメントが作成される
❺ドキュメント化する人間の好みで内容が偏る
❻コピーアンドペーストによるミス
❼用語の不統一
→行間が発生する、ヌケモレ、最初でヌケモレを出さない、要求仕様書・設計書・テスト仕様書


2-70. 『行間を読め』という人種
…情緒的姿勢な人、妄想好き、妄想ではプロジェクトは進まない

→文字を書いてその意味を知ることは知的労働の基本中の基本、識字率は科学の発展の基礎


2-71. インターネットの恩恵で人間はドキュメント化を疎かにし始める
…短い文章、主語がない文章、形容詞・副詞など情緒的表現が多い文章、
複数の解釈ができる文章、時制が曖昧

→単調な思考回路が形成される
→文脈から切り離された断片知識がリンク・投稿という形でひっきりなしに流れてくる、単調な思考回路の人間に無限のネタを供給する、断片が意味する全体像を立ち止まって考えない
→知識は情報量で脇に追いやられて文脈はどうでも良くなる
→想像力だけ強くて本質が見えない人になって判断を誤る


2-72. 行間を読むのではなく文脈を読む
…文と文の関係・単語と単語の意味的関連から文章の内容のつながり具合を考える
→文脈力があると
❶文・単語の意味を捉えることができる
❷相手の文脈・場の文脈に乗れる
❸自分の文脈を伝えられる
❹文脈を逸れても元に戻れる
→読み書きができても文脈が読めるようにはならない


2-73. インターフェースの鉄則
…互いに情報をやり取りする際に接する部分、相互のコミュニケーションチャネルは1つに絞る
→検討が必要な範囲は互いにオーバーラップさせる
→インターフェースは境界面であり共有領域、個人・組織の孤立分断化が進むと境界面という意味が強くなり共有領域という意味が弱くなる
→共有領域という意識がなければ有効なコミュニケーションは取れない、おせっかいをやくこと、必要とされているおせっかいでなければいけない


2-74. コミュニケーションをとるべき相手を間違えない
…自分の心A・相手の心Bの間に他の人物Cが存在する場合、AとBの最短距離を選ぶ
→間違えると混乱が生じる


2-75. フェイストゥフェイスの会話
…信頼を得るためのコミュニケーション、信頼を得るにはフェイストゥフェイスの会話しかない

→雰囲気・声など言葉意外から何が重要か・何を伝えたいのか・何を理解していないかがわかる
→重要な問題についてのコミュニケーションはメール・電話でなくフェイストゥフェイス、デジタルではなくアナログで済ませる、自動化できない時短できない
→重要ではない問題についてのコミュニケーションはメール・電話、自動化して時短できる部分がある
→フェイストゥフェイスの会話はエネルギーを大きく消耗する、めんどくさい、ITによってフェイストゥフェイスの会話をする能力が著しく下がっている


2-76. 日次のミーティング
❶人間同志の交流は自動化すべきでない
❷情報を集めるためではなく相互にコミュニケーションをとるためのミーティング
❸肉声を発する場所、助けを申し込むこともできる
❹互いにフェイストゥフェイスで問題を管理する、
勇気・正直さをもって問題解決のプレッシャーに打ち勝てる
❺信頼関係を構築する、メンバーが次に何を行動するか全員の前で約束する、行動の信頼性・信憑性が上がる
→オープンで親密な会話、チームの協調性・柔軟性を育てる


2-77. 信頼・良いコミュニケーションはカネで買えない
…幸せはカネである程度買える、ドーパミンを出すだけだから

→民信なくば立たず、食料・軍備を十分にして民には信頼を持たせること
→捨てる順番は軍備・食糧・信頼、軍備・食糧がなければ人は死ぬが、
昔から誰にでも等しく死はある、信頼がなければ安定しない
→信頼の裏切り、モチベーションが著しく下がる、フェイストゥフェイスのコミュニケーションを絶やさずに仲間意識を共有することが重要、
自分の正当性を主張するのは20%に抑える必要、事実に主張させる
→単純接触効果、集団の基礎、心理的安全性・社会的安全性の基盤


2-78. 3現のすすめ
…現地・現物・現人

→複数の人間を経由する情報には必ず歪みが生じる、歪みの原因は認識の歪み、性能が悪い人間がコミュニケーションというコピーを繰り返すたびに情報が変質・減衰・単純化
→失敗・間違いは当事者視点からでしか伝わらない
→失敗・間違いを隠さずに伝えてもらう仕組みが必要、どんな行動をしてどんな感情だったか、人間は失敗・間違いを隠そうとする
→学習に対する時間不足が問題点、仕事環境・心理的環境に踏み込む必要


2-79. 探偵の法則
…相手の質問から必要な情報を手に入れろ
→どこからそんな質問が出てくるのか自分ではわからない場合、
相手が隠しておきたいことから質問が出てきている
→相手の質問の意味がわからない場合、自分の理解力が低いと感じたら相手に伝えて教えを乞う、そうでなければ沈黙して話題を変える
→沈黙は答えたくない・答えにくいというシグナル、深追いはしない、
人間関係がうまくいかなくなるのは沈黙が理解されなかったとき、
言葉が理解されなかったときではない


2-80. 質問する方法
…相手に言いたいこと・不満に思っていることを言い切ってもらう、
その後に自分がちょっとだけ質問する
→5分間の法則、依頼する人は自分の問題の解き方を知っていてその解答を最初の5分間に口にする
→相手の言葉が理解できない場合、自分の利益を中心に相手の空気を読もうとしている可能性


2-81. 会話とは頭の中身を陳列し合うこと
…誰もが自分の中身を並べるのに忙しく相手が並べている中身を見る余裕がないのが普通

→何も行動に繋がらない会話があるかどうか振り返る必要
→ミーティングにはルールを設ける、メンバーに前もって論点・意見を提出する、メンバーに論点・意見を提出してもらう


2-82. エラーの相関性の排除
…複数のソースから最も有効な情報を得るには 1 つ1 つのソースを独立させる必要
→バイアスのかかっていないソースが相互に影響を及ぼすことを避ける
→本質は他人の立場から見なければ見えてこない


2-83. 他人との垣根を低くする
❶相手の話を熱心に聴く
❷相手の話に口を挟まない
❸初対面の人の名前はすぐ覚えてできるだけ早めに多く使う
❹相手の言い分が間違っていてもそっけなくやり込めない
❺自分の方が偉いという態度を見せない
❻自分の言い分が間違っていれば素直に謝る
→対人関係に臆病なことを自分の性格のせいにしない、人と接するのに緊張する人は誠実である証
→まずはあいさつから始める、おはよう・お疲れ様・お願いします・ありがとう、積極的になどと自分に余計なプレッシャーをかけない


2-84. 仁義礼智信
…思いやる、私利私欲に捉われない、敬意を持つ、知恵を重んじる、誠実である
→5つ身につければ対人関係の大方の問題は解消する、1つや2つできるようにしたい
→たとえ相手がバカでも悪人でも人の道は教え続けなければならない
→自分が正しく相手が間違っていると思っても異なった意見を無視して独断的に完結させない、理解できるまで根気よく話をする、誠意を尽くすことは自分も立ち相手も立てること
→誠意が難しければせめて丁寧さだけでも保った方がいい


2-85. 交渉・プレゼンなどのコミュニケーションで一番大事なこと
…相手が何を求めているかを考えること
→うまく話そう・説得しようは自分の利益・欲望で頭がいっぱいになっている状態、常に目先の利益しか追っていない状態


2-86. 落語家の話し方
…相手の頭の中にビジュアライズが出来上がるように話す
→要素を時系列などで並べて話す、言葉にも形・色・配置があると考えればいい、前菜・スープ・メインディッシュ・デザートをミキサーにかけて出すな

→話の間を意識する、話と話の間に挟む沈黙は重要、時間がない中で話すときは熱が入り過ぎないように気をつける
→キャッチボールで大切なのは投げることではなく受けてもらうこと、豪速球を投げても意味がない
→話に間がない人、過剰な同調、いい人を演じて仲間から弾き出されないように必死になっている、コミュニケーションが粗悪
→自律性の放棄とは合理性の放棄である、いい人ではなくいい仕事をする人を目指す
→善人の指針、誰にでも好かれる必要があるのならそのプロジェクトから手を引け


2-87. 忠告とは最小単位の貨幣
…『あなたのため』は『自分のため』、自分の利益を隠す・自分を満足させる・思いつき
→負うた子に教えられて浅瀬を渡る、経験のないものに物事を救われることもある、下位の人の忠告は聞いておいて損はない


2-88. 知っている情報を伝えない人種
…閉鎖的な人、情報に自信がない、余計なリスクは追いたくない、自分のだけがうまくいけばいい

→孤立してタスクが遂行できなくなる
→日本人は個人学習はできるけど組織学習ができない、組織学習に必要な情報共有をしない
→AIで組織学習を効率化させようとする、人間の自律性を奪う可能性


リスク化人間問題

…個人の行動規範の問題、情緒的姿勢、目的・目標がわからない、想定に基づく行動、納期不明、統一的なタスク・プロセスがない
→原因、自律性がない、自分にある認知バイアス・認知の歪みを考えない、
自分・自組織・他組織・他人の存在目的を考えない、丸投げ・コミュニケーション不足による

→自分の認知バイアス・認知の歪みを認識して自分がリスクの原因になっているか常に考える、情報共有不足を解消する

2-89. リスク化した人間
❶目的を共有・理解しない
❷お客様の求める価値がわからない
❸改善する気がない・知恵がない、同じやり方しかできない

→リスク化する人の特徴
❶自分の責任に勝手に境界線を作る
❷他人の意見を聞かず自分の善の判断基準がある
❸誰かがやるだろうという無責任性
❹チームプレーができない
❺自分・チームの持ち時間がわからない


2-90. なぜ自分の存在目的を考えないのか?
…自分を知ろうとしないから、知ろうとするふりをしているだけだから
→自信がない、感情に流される、環境に流される
→情緒的姿勢、リスク判断が認知バイアス・認知の歪みに犯されやすい


2-91. 人間のリスク判断は感情に近い
…認知バイアス・認知の歪みによって関係なことに簡単に惑わされる
→低い確率・無視できるほど低い確率の差を見極められない、リスクの評価は属人的、人間がイメージするのは確率計算の結果ではなく確率計算の分子だけ
→興味がないということはリスク、自分に関係ない・愛着を持てない


2-92. 見ようとしたものがすべて
…見たものではない、無関心なものは視界に入っても見えない、
人間は物事を目で見ているのではなく脳で見ている

→閉鎖的で自分に入る情報が少ないと極端な判断基準を作り出す、少数の法則、視野が狭いとは思考のフレームが狭い

→日本人の潔癖性と審美眼、農業社会に最適化された DNA、
貯蓄の中で 1 つでも腐るとすべて腐っていく、
腐ったものを 1 つでもおいておくと死ぬ・貯蓄がなければ死ぬ

→日本人は極端から極端に振れやすい、過度に圧力を加えられると追い詰められて過剰に自己防衛するようになる
→陽気な調和性か陰気な攻撃性、集団行動か孤立分断、寛容的か排他的、正直か隠蔽、恩情的か功利的

→短納期・低コストという過度に圧力を加えられたプロジェクト、丸投げか丸抱え、自滅のサインである焦り・諦めが漂う
→短納期・低コストという過度に圧力を加えられたプロジェクトという環境を作らないための交渉


2-93. 日本人の両面性
…臆病で慎重、勇敢で猪突
→子供時代の教育の不連続性から生じる、恥という道徳観の教育を上塗りされた後も意識の中には小さな世界での神様だった時代・駄々をこねても許された時代の深い痕跡が残っている
→階層制度の中で従順な態度を示すがなかなか上からの統制に従わない、
訓練に従順だが軍隊には不従順
→大人になってからロマンティックな恋愛にうつつを抜かすかと思うと
急に手のひらを返すように家族の意見に無条件に服従する
→仕様決定の遅延でその後のプロセスが崩れた経験を何度もしているのにおとなしい、愚痴を言いつつ頑張るだけ、責任者・組織にクレームをつける勇気もない奴隷根性


2-94. 貧すれば鈍す
…人間は貧乏になると賢い人でも愚かになる、暮らしが貧しくなれば心まで貧しくなる、毎日その生活のことばかり考えるようになって知恵・頭の回転が衰える


2-95. プロスペクト理論
…不確実性の中でどのように予測・行動するかを考える理論

→利益の出ている場面から損失の出ている場面に変わると意思決定の仕方が大きく変わる
→なんとかなる、失敗が小さい場面で何の対応策もなくリスクを過大に取る際の発言
→リスクは単独で発生するよりも連鎖して発生することが多い、
リスクが小さい場面では 1 つのリスクだけが顕在化している、
これからリスクが連鎖して失敗が大きくなる可能性が高い
→リスクが小さい場面で博打的なリスクを犯して大失敗してリスクが大きい八方塞がりになって絶望的なリスクを犯して取り返せない失敗をするのが人間

→人間は小さなリスクに対応できない、全か無か思考、リスクを完全に無視するか過剰に重大視するかの2択で中間がないことがほとんど
→失敗が小さい場面で要素・経路を洗い出して対策を考えて共有することが重要


2-96. 希望
…欲望と期待を丸めて1つにしたもの

→希望的観測は必ず裏目に出る、自分が求めること・相手が求めることは必ず食い違う
→そのために契約が存在する


2-97. 自信過剰バイアス
…自分の知識・経験は非常に優れていると過大評価をして判断をしてしまう傾向
→自分の知っていることを強調して自分の知らないことを無視する
→成功確率を過大評価、成功は事象が特定されていてイメージしやすい、
失敗は事象が無限にあってイメージしにくい、未来のイメージに競争相手がほとんど登場しない


2-98. 驚き
…自分の世界をどう理解し何を予測しているのかを端的に表す
→自分に自信がなくて不安な状態では過剰に反応して驚く、過剰な自己防衛
→不安の原因を見極めて現実的な対応に力を注ぐ


2-99. 溺れる者は藁をも掴む
…人間は困ってどうにもならなくなると役に立たないものにさえすがって必死に助かろうとする


2-100. 人間の世界解釈の3原則
❶人間は同じ環境世界にいてもそれぞれ意味を見出して別の世界に生きている
❷人間は与えられた環境世界で最も苦痛の少ない状態で生きようとする
❸人間は自分中心の世界が存在するという思い込みがあってそれに気づかない

→まだともう、判断が正しいかは偶然性・情報の広さ・情報の深さに左右される
→偶然性はコントロールできないが自分の行動に関しては偶然性が影響を及ぼす余地はない、経験による情報の広さ・情報の深さが決定的な影響を及ぼす、その判断は妥当性が高い

→正常化バイアス、自分の悪い情報を無視・過小評価、最悪の出来事も日常生活の延長上の出来事として捉える
→『まだ大丈夫』、『前例はない』、『今回は大丈夫』、『自分は大丈夫』
→病膏肓に入る、取り返しがつかなくなる
→取り返しがつかなくなる前に正常化バイアスを克服する必要、
最悪の出来事は日常生活の延長上の出来事ではない


2-101. 『やればなんとかなる』『やってみなければわからない』という人種
…ほとんど何をやってもどうにもならない状況にある人

→『じゃあ何をやるのか?』『何をやればいいのか?』を問う、精神主義ではなんとかならない
→わからない・屁理屈を言わないで頑張れなどと具体的な回答が得られなければ離脱した方がいい
→コミュニケーションが機能しない、情報の受容・解釈に独善性が見られる


2-102. リスクの原理
❶人間はリスクの発生源でありリスクの排除者
❷リスクの排除はリーダーによって自律的に実行される必要
❸リスクの排除は人間関係が絡むストレスの多い活動、ストレスを負う覚悟が必要
❹リスクの排除がなければ価値ある目標は達成されない
→全てのリスクは人間にあるためリスク解消には必ず人間関係の摩擦が生じる、人間関係の摩擦を恐れて何もしないと時間ばかりが失われてリスクは現実の問題に変わる、取り返しのつかない問題は自分も他人も潰れるため言いにくいなどという素人的感情は捨てる

→リスクの排除力の構成要素
❶個人の能力、教養・経験
❷組織の文化、集合知
❸手法
❹組織体制


2-103. 選好
…何を選択するかという思考回路、利益・損失が大きい局面ではたらく

❶利益が基準より小さい・損失が基準より小さい
→無視

❷利益が基準より大きい、高い確率で発生する見込みがある
→リスク回避的になる、期待値を下回っても確実に利益を手に入れようとする

❸利益が基準より非常に大きい、非常に大きいとなる基準がある
→リスク追求的になる、非常に低い確率を無視する

❹損失が基準より大きい、高い確率で発生する見込みがある
→リスク追求的になる、期待値を下回っても利益を手に入れようとする

❺損失が基準より非常に大きい、非常に大きいとなる基準がある
→人間はリスク回避的になる、非常に低い確率を無視する


2-104. 選好の逆転
…1つの評価対象のみを評価する場合・複数の評価対象を評価する場合で、
判断基準の逆転が起きること
→自分の選択において並べる評価を決める立場の人が既得権益を持っている場合は注意、選好に大きな影響を及ぼしてくる
→アップルトゥアップル、モノ・サービスは同じ価格帯同士で比較する必要、A社の高級機種とB社の中級機種を比較しても意味がない


2-105. 柔軟性があるとは?
…リスク対応能力があるということ
→柔軟性がない人、知識の引き出しがなく解決策の引き出しもないのでリスクに対応できない人
→柔軟性・臨機応変は本物のプロフェッショナルだけが持つ特性、重大リスクを自分の責任で発見・排除する、目的を共有・理解している、お客様の求める価値がわかる、カネだけが判断の第 1 優先ではないことを理解している、利益の生み出し方がわかっている


2-106. 死亡前死因分析
…重要な意思決定を実行する前に致命的なリスクを洗い出す

❶プロジェクト計画が公表される前にプロジェクトの主要メンバーに集まってもらう
❷今がプロジェクトの完了時期と仮定し計画の実行が大失敗に終わったとする
❸プロジェクトがどんな風に失敗したのかという経緯を 10 分でまとめてもらう
❹主要メンバーそれぞれがまとめた失敗の原因を分類してその発生頻度・重要度を考える
❺発生頻度・重要度の点数が高い順にリスク対応内容を検討して対応者・実行期限を決める
❻リスク対応を実行する
→意思決定の方向性がはっきりしてくると集団思考に陥るが、それを克服して致命的なリスクを洗い出せる、事情をよく知っている人の想像力を望ましい方向に解放して致命的なリスクを洗い出せる

→コンティンジェンシープランの策定
→万が一危機状態になってしまったときのマインド、
『悪い習慣を断ち切るチャンスとして活かさないといけない』


2-107. 不安を大切にする
…常に変化する環境に対して自分が不適合であるという警告
→不安感を数値化する、不安を和らげて行動に繋げる


2-108. 不安感・恐怖に振り回されない方法
…まず打てる手をすぐに打つ、感情的反応をなるべく後にのばす


2-109. ユーモア
…不安を嘲笑うこと
→不安の中で笑うことへの勇気が必要、不安の中で他人を助けるという行動につながる、不安の中で他人を助けられないのは人間ではない
→もの柔らかな返答は相手の怒りをそらせる、相手の怒りには怒りで返さない、敵を愛せなくても許してさっさと忘れろ
→即興性・柔軟性の発揮は辛い、自分の感情を変えるのは難しいが行動を変えることは可能、柔軟性・即興性は自分との戦い、自分の感情を変えられず行動だけ変えなければいけない

→窮すればすなわち変じ、変ずればすなわち通ず、不条理・困難に直面したらまず自分の態度・行動を変えた方がいい、他人のせいにして逃げるか
自分を変えて違う方法を探して 2 択を避けて妥当性のある 3 つ目の選択肢を探すか
→逃げてばかりいると逃げ癖がついて負け犬根性が身に付くが、
対応が無理なら逃げることも選択肢となる


2-110. ブラインドサイト
…人間は人間の表情に反応する
→余裕がなくても笑顔になれ、言葉の壁があっても笑顔は通じる


2-111. リングワンデリング
…悪天候の際に登山者が前に進んでいるつもりでも同じ場所に戻ってきてしまうこと
→目標ではなく左右どちらかに偏った方向に見るくせが引き起こす、
周囲の風景が閉ざされる条件では同じ風景が続き迷いが始まる
→木を見て森を見ず、一旦迷いが生じると目の前のタスクに追われプロジェクトの方向性を見失う
→スケジュール遅延、二転三転する仕様変更、仕様の整合性を見失った責任者、パニック状態


2-112. 迷ったらとにかく引き返す
…しばらく考えてから引き返す、自分の歩いてきたルートの特徴からどこまで引き返すのかなどを考えてから引き返す
→登山者が迷う原因の筆頭は目標を見失うこと、何のために何をしたのかわからないままやっと決まった仕様との大きな乖離を埋めようとする


2-113. 着眼大局、着手小局
…一手の差を慎重に最善を尽くす人が勝ちに行く、一手くらいと言って気楽にする人が結局負ける
→イチかバチかは勝負師ではなく賭博師


2-114. 選択と集中
…目的を単一化してその目的達成のためにリソースを集中させる、作戦の基本
→目的が複数あって兵力が分散されるのは負ける条件、目的と手段は適合していなければならない


2-115. ベルケの空戦8箇条
…弱者の戦法、危機に直面したらまず止まって敵を見定めろ、
そして素早く行動しろ、敵に背中を見せるな
❶攻撃する前に有利な情勢を確保しろ、できるだけ太陽を背にする
❷一旦始めた攻撃は完遂しろ
❸攻撃は至近距離からのみ行え、正確に照準できる目標だけ攻撃しろ
❹敵から目をそらすな、敵のトリックに引っかかるな
❺どんな攻撃でも敵の後ろから攻撃するのが最も重要
❻敵に降下攻撃をかけられた際は回避しようとせずに敵に向かいあえ
❼常に離脱ルートを頭に叩き込め
❽4機・6機による編隊攻撃の原則を忘れるな、単機戦闘に分離する際は1機の敵に複数がくっついていかないよう注意せよ


2-116. 危機に陥っても妥当な選択をする方法
…高度の平凡性の発揮、日常的な平凡性の延長線上にある思考・行動を選択する
→新しい行動が現行の行動の延長線上で逸脱していないか判断する
→知恵・才能は大事だがそれより大事なのは平凡、些細なことを疎かにしない


2-117. 失ったリソースを数えるな、残ったリソースを最大限に活かせ
…ああすればよかったという後悔は自分でモチベーションを下げるだけ
→一発逆転を望んではいけない、地獄連鎖のリスクテイクの始まり


2-118. 一定の規則性が存在しない状況で直感は機能しない
…頭のデータベースの引き出しから類似事例を探す、
一定の規則性があっても人為的な結果である可能性
→一定の規則性が存在しない状況の直感はその場しのぎ、やるべきことをやらない、やってはいけないことをやる、やるべきこととやってはいけないことの区別もつかない
→何もしない方がマシと考えるようになる、何もしなくなる、ニヒリズムが生まれる


2-119. ニヒリズム
…既存の価値・権威をすべて否定する考え方

→無力感による思考停止、問題を自分の問題として考えたくないから目を逸らす、問いを作らない
→無知は知識がないことではなく問いを作れないこと

→無知の負債が大きくなる
→最後に死ぬのが希望、すべてを失っても希望は残る、希望を失ったら終わり


2-120. 似て非なるもの
…一見似ているが本質は異なるもの
→提出者にとって概算見積は概算見積
依頼者にとって概算見積は正式見積

→健全な企業にとって残業は例外的な特別対応時間
不健全な企業にとって残業は通常勤務の延長時間

→用心深く考えて行動するのが慎重
用心深く行動しないのが臆病

→みんなのために理由をつけるのが道理
自分のために理由をつけるのが屁理屈

→迫られなくても言うのが理由
迫られた時に言うのが言い訳

→型があって状況に応じて型に捉われないのが臨機応変
型がなく稚拙な行動を正当化するのが場当たり的


リーダーシップ不足問題

…マネジメント能力不足、リーダーの私利私欲の追求、リーダーの過剰負荷
→原因、マネジメントの体系的な知識がない、毎日の行動の積み重ねがない
→知識をつけて毎日リーダーの資質を磨く

2-121. 目標を達成しにいくのがチーム、人間として成長する環境にあるのがクラブ
…自分はどんな人間になってプロジェクトをするのかを重要視
→1〜10まで教えない、日常的に深く考えることで勝ち負けを超えることができる
→1〜3まで教えてあとは自分で考えては無責任、孤立化による挫折感を味わう
→相互に感謝することが必要、教える側は話を聞いてくれてありがとう、
教えられる側は話をしてくれてありがとう


2-122. 分業
…1つの仕事を複数の人間で役割分担して行うこと

→分離分業、情報共有がなくそれぞれがバラバラに行動して 1 つの仕事にまとまらない分業
→共有分業、情報共有がありきちんと 1 つの仕事にまとまる分業
→共有分業を行うためにはプロジェクトマネジメントが必要、タスクフォース、相互に欠けている能力を保管するために組む組織


2-123. システム
…バラバラなものをルールに従ってまとめて目的に対して機能するようにしたもの

→システムの本質はまとめること、それを人間で行うのがマネージャー
→まとめる規模に限界がある


2-124. ダンバー数
…集団の統制可能な人数は150人まで、150人以上はルール・規制・監視が必要になる
→1人が統制可能なのは7人まで
→150 =2*3*5*5 =3*7*7


2-125. 障害許容力
…システムエラーを防ぐ上で重要なのは人間はエラーを犯すことを前提にしたシステムを作ること

→ヒューマンエラーが起きてもすぐ対応策が打てるシステムを作る
→システムの優劣は異常系の処理で決まる、異常な時にきちんと処理できるか


2-126. 新しい酒を古い革袋に入れるな
…革袋は破れて酒と革袋の両方を失う
→新しい思想に基づくプロジェクトは新しい組織体制で行う


2-127. 私利私欲は心に生える雑草
…私利私欲が出てくる環境は土が肥えている証拠、
ただこまめに取り除ける人間が中心にいないといけない
→利益は自分に・損失は他人へという考えは組織を滅ぼす
→日本的なルール、社会・文化は仲間との連帯を保つためにあるものだった、善なるものは利ではなく仁義礼智信
→資本主義、善なるものは仁義礼智信ではなくすべて利になった
→今では日本的なルールは一方的な義務となる、利益は自分に・損失は他人へという考えを押し付けるための言い訳になった、大企業は下請け企業に責任を押し付けて下請け企業の上司は部下に責任を押し付ける


2-128. 利を貪れば上下共に滅びる
…種をまいて、芽が出た瞬間に芽を摘んで、枝が出た瞬間に枝を切って、
穂が出た瞬間に穂を摘んで、実が成熟する前に実をとれば決して収穫はない
→トップが利益で自分の欲望を満たそうとすると組織は滅びる、メンバーを育てることを放棄して中途採用即戦力という他人のふんどしで相撲を取ろうという考えの組織
→メンバーが育ちきらない間に組織を拡大すると実力が伴わずに失敗する、お客様が離れる、無理強いされたメンバーも離れていき結局利益はない


2-129. ゼロサムゲーム
…利益を得る人がいれば損失を被る人がいる、喜ぶ人がいれば悲しむ人がいる
→他人のことを考えずに自分のことばかり考えて一喜一憂するのは半人前の適当な仕事
→自分を考えると衣食住にたどり着く、宗教・政治・法律も全てこの3つの安全を図るために他ならない、それ以外はただの枝葉に過ぎない


2-130. バランスが大事
…天道に従うだけでは生きていけない、私利私欲に従うだけでは社会の役に立たない
→天道に従う・天道に逆らう・私利私欲に従う・私利私欲に逆らうという 4 つのことが大事
→私利私欲は夢の中にある、夢で水を飲むのと同じ、水を飲んでも渇きは満たされない


2-131. 三方よし
…近衛商人の理念
❶義を先にし利を後にすれば栄える
…利潤は追求するものではなくついて回るもの

❷利は勤むるにおいて真なり
…不当競争・投機商売・政治との結託による荒稼ぎではない商売がいいよ

❸陰徳とは目に見えぬかげの間にて人のためになるよう
…徳は人の知らないところで行うもの

→譲り合いがなければ自分も他人も滅びる
→スマトラのドバ火山噴火、寒冷気候・食糧不足で全人類の人口は 2 万人になった、
飢餓状態で生き残ったのは譲り合った人、黒曜石の分布は協力関係の証
飢餓状態で食糧を独り占めにした人は1度2度勝ち残れたが生き残れなかった


2-132. 仕返し
…仕返しをしてはならない、仕返しは高くつく
→嫌いな人については考えないようにする、正義と悪ではなく正義と正義、どちらも正しい
→相手の欲しいものと自分の欲しいものを考える、
相手の欲しいものを自分が譲れるなら第3者経由で譲って貸しにする


2-133. 保有効果
…自分が関わる人・モノの価値を高く見積もって判断をしてしまう傾向
→売ってもいいという値段と買ってもいいという値段が異なる、
売ってもいいという値段は高く、買ってもいいという値段は低い

→手に入れる快感・手に入れたものを手放す苦痛で損失回避性が働く、他人に譲るのは損なこと
→相手の欲しいものを自分が譲れるのに譲ろうとしないのは保有効果のせい、相手を動かすには自分から動かすしかない

→貧乏な人は貧乏な人に譲る、富裕な人は貧乏な人に譲らない、
富裕な人が貧乏な人に譲る場合、名誉が得られる、譲らなければもっと多くのものを失う
→譲って破産する人は少ない、無謀に浪費・投資して破産する人は多い、
他人に譲らずに自分で使ったところで失敗するのでは
→他人を助けるか否かは余裕があるかどうかではなく助ける気があるかどうかで決まる、余裕があっても他人を助けれない人はいる

→人助けの実験、助けを求める声を聞いている人が他にもいるとわかっている場合は人を助ける責任を感じない、助けを求める声を聞いたときに他人より先に行動できるかが重要


2-134. 講
…江戸時代にできた共済
→村の飢饉の対策として不可欠だった、念仏を唱える人が集まる、
個人の信仰の上に個人同士の信用が成り立つ
→手を差し伸べるのは神、実際に命を助けるのは人間、
神が恐怖の中でも他人を助けるように人間を導いてくれる
→細菌同士でも本能的に共同する、違う遺伝子のグループでも集合体を作れる生物は人間だけ、欲の一部をみんなのために差し出すだけで共同して生き抜くことができるのに争いが絶えない
→市場原理が人間の共同体として持つ側面をなくす、ケチとせこさで身を滅ぼす人間は細菌以下


2-135. 自業自得
…自分の行動の報いとして自分にネガティブなフィードバックがくること
→他人の不始末を自分が助ける道理は基本的にない
→義理・恩がある場合、その程度に応じた支援をする
→義理・恩がない場合、他人の不始末が自分に影響し不始末を助ける能力・余裕が自分にあれば運命だと思って支援をする、自分に返ってくる可能性


優先順位認識問題

…割り込み作業などの優先順位の誤認識、必須タスクに優先順位はないという認識の欠如、納期が第1優先という誤認識
→原因、交渉できない、時間認識ができない、自組織・他組織の存在目的を考えない、コミュニケーション不良・リスク化人間・リーダーシップ不足による
→自分の手持ち時間に対する交渉を行う、緊急度・重要度の判断基準を明確にしておく

2-136. 人間の基本スペック
…シングルタスク、複数の問題が降りかかる・複数の敵に遭遇するとパニック状態に陥る

→緊急度の高い順で順番に処理する、手持ち時間を割り振ってマルチタスク的に進める
→困難な問題から手をつける、目的を達成するために多少道に外れた手段・方法が必要

→タスクの優先順位の設定
❶タスクの意味・意図・背景を最初の時点で正確に把握する
❷タスク内容をブレークダウンしてそれに優先順位をつける
❸緊急度の高いものから処理する
❹緊急度が低いものは重要度が高いものから処理する
❺優先順位が判断できない場合は上司・お客様に相談する
❻タスクに許される自分の手持ち時間を毎日意識する
→自分の手持ち時間に対する交渉が不可欠、自分の手持ち時間が不足すると焦って事前着手する、手戻りタスクを発生させて複数のタスクを同時に処理しなければならなくなる、複数のタスクを同時に処理できずに失敗する


2-137. トリアージ
…患者の状況を分類して色分けする、優先順位を決める
→重症者でも治療の優先順位がある、命に優先順位はないが治療に優先順位はある、全員を助けるために


2-138. 鶴の一声
…大勢で議論しているときに否応なしに従わせるような有力者・権威者の一言、周囲を威圧するように甲高い
→優先順位は外部の有力者の鶴の一声で入れ替えさせられる、合理性・妥当性は見当たらない、何度も鳴かれるとプロジェクトは進まない、ひどければ黙らせるのがマネージャーの仕事


2-139. 招かれざるお客様
…呼ぶのを忘れていたお客様、呼んでないのに押しかけてきたお客様、共通点は大事で逆らえない
→タスク、呼ぶのを忘れていたお客様はやり残していたタスク、
呼んでないのに押しかけてきたお客様は間違い対策のタスク
→いずれも過去の自分の不始末の借金の請求書、借金の大きさは予兆・事実を無視したり隠したりして得をしたつもりになっている300倍くらい


2-140. 節約は借金をした後にやっても役に立たない
…収入が1000円、生活費が1000円
→収入が1000円から900円に減る、借金を100円
→100円を返済すると収入は800円に減る、
こうなってから節約して生活費を900円にしても借金が100円

→次の年の収入は700円に減る、これを繰り返して滅亡する、
運が悪いと嘆くが実際は節約が遅れて借金に負けただけ
→収入が1000円から900円に減ったときに800円で暮らす


2-141. カネの切れ目が縁の切れ目
…カネがあるうちは慕われるがカネがなくなると急に冷たくされて関係が切れること、親しい人間関係も結局はカネ次第
→人間の真の能力はカネの獲得とその使い方に現れる


2-142. スーパーカミオカンデ
…ニュートリノの観測施設
→センサーが破損する事故、誰が悪いのか?何が問題だったのか?という詮索に注目が集まる
→戸塚教授の答え、『破損していないセンサーを使って今まで通りの観測を続けます』、事故が与える影響の本質を捉えていた、解決志向、このまま動かなくなったらどうなるのかという論点が一番の問題点
→どうしたらいいかから考えて問題を修正する


2-143. 複雑系
…問題は単純なものが組み合わさってできたもの
→最初は単純だったが人間の認知の歪み・欲望がそれをわざわざ複雑なものにする
→単純なものに分解するために広い視野と分析能力が必要、好き嫌いでの判断する人は無関係な要因を加えて単純なものを複雑なものにする

→緊急かつ重要な問題は少数精鋭の人間で処理する、関係者が増えるほど無関係な要因が加わって問題が複雑化して解決ができなくなる
→チェックリストが効果的、大きな構造・枠組みをチェックして小さい項目をチェックする
→難しく考える癖をやめる、4年生の算数より難しいことをしていればやり方が間違っている


モチベーション不足問題

…タスクを完了できない、改善できない、失敗を共有して学習できない
→自律性がない、裏切り・約束違反・体調不良が多い、心理的安全性がない、丸投げ・コミュニケーション不良・リスク化人間・リーダーシップ不足による

2-144. 馬を水飲み場まで連れて行くことはできるが、飲みたくない馬に水を飲ませることはできない
…モチベーションがなければ人は動かない
→モチベーションは人生の目的からくる、メンバーの人生の目的が何かを考える必要
→人生の目的が定まってない人間が多い
→人生の目的を植え付ければうまく経済は回りそうだがあとで大きいツケが回ってくる可能性


2-145. モチベーションを上げる要素
…自分が期待する獲得利益、心理的安全性


2-146. モチベーションを下げる要素
…裏切り、約束違反、体調不良


2-147. ネガティブな気分の要因
…時間がない、孤独、上司が近くにいる、他のメンバーとうまくいかない、周りの音がうるさい


2-148. 群を抜く方法
…当たり前のことを当たり前ではない情熱で行う


2-149. 当たり前のこと
…簡単にできることがめんどくさいくらいにたくさん集まってそれでも簡単そうにできること
→1つ簡単なことで失敗すると当たり前のことができないということになる
→当たり前のことを行うのは難しい


2-150. PPOODDF
❶計画、Plan、目的達成のプロセスを可視化して計画
❷準備、Preparation、目的達成のための情報収集とリソース準備
❸観察、Observation、目的達成のための状況・リスクを把握
❹状況判断、Orientation、目的・状況から手段を選んで目標を明確にして共有
❺意思決定、Decision、目標達成のための手段から行動を決定
❻実行、Do、目標達成のための行動を実行
❼フィードバック、Feedback、目標達成のための行動の結果を評価して❶〜❻を修正


→❸〜❻は自律性の特性、リズム
→チームの自己組織化、チームは要件とスキルと機能に変換する、
メンバーの自律性がチームの自律性になる


2-151. マネージャーはペースメーカー
…複数のメンバーが同じ目的に向かう際には足並みを揃えて一定のペースを保つ必要がある
→情報を共有することが重要、コミュニケーション
→自律性でリズムが刻まれ、チームのリズムを生み出す、
リズムが同調するようになるとスピード感をもたらすようにな


手抜き問題

…責任感が薄れる、慣れ・焦りで注意力が低下して失敗する
→自律性がない、交渉できない、時間認識ができない、丸投げ・コミュニケーション不良・リスク化人間・リーダーシップ不足・モチベーション不足による

2-152. リンゲルマン効果
…共同で作業をする人数が増えると各個人の作業のパフォーマンスが低くなってしまう傾向

→1人で100、2人で93、3人では85、8人では49
→ブレーンストーミングも同じメカニズムで効果が落ちる
→1人でできることは1人でやるべし、社会的手抜き、1人でやっている時は真面目でも集団で同じことをやっている時は手抜きになる


2-153. 役割の自覚
…少ない人数でプロジェクトを進めると役割を自覚してタスクを進めれる
→人数が増えるとタスクが細分化されるが 1人1人のタスクに溝ができる、
全体的に見ると方向性がバラバラになっていることが多い


2-154. ヒューリスティック
…直感的判断
→問題を解決しようとしている時は最初に見つけた解決策に固執するな、
不可能だと思っていることも多分そこにある
→問題を探している時は最初に見つけた問題に固執するな、
絶対に違うと思っていることも多分そこにある

→早合点による失敗、〜だと想定していたが実際は違った、
〜できるはずだったものが〜できなかった、口頭確認だけで処理したものが不具合になった、修正しても他に影響がないと思った
→人間は見たものがすべてと考えやすい、頭を使うことをめんどくさがる、
とりあえず目の前の問題を解消しようとする
→手抜きのプロセス、粗末なドキュメント、本質は仕組みにある


2-155. もっともらしさ
…最も代表的に見える結果と人間が結びつくとストーリーができる
→ストーリーがイメージしやすいと確率が低くても確率が高いと勘違いする、もっともらしさと確率は同じだと勘違い、もっともらしいから起こりやすい
→もっともらしいから起こりやすいということはない


2-156. 人間は習慣に支配されている
…何かに慣れると無意識にそればかり行う
→水の低きに就くがごとし、人間は楽な方を選ぶ、慣れたことが現実に合わなくても変えようとしない、簡単・便利・コピペ的な感覚
→100人に同じ情報を与えると99人は事実として受け入れるが
1人はこれをこうした方がいいと考える
→自然界では 99%は何の変化ももたらさず1%が突然変異して進化に繋がる


2-157. 損失回避性
…利益・損失を比較すると損失を極端に嫌って判断をしてしまう傾向
→サクランボが山盛りの器にゴキブリが1匹いると台無し、
ゴキブリが山盛りの器にサクランボが1つあっても何も感じない

→日本人は逸失利益に鈍感・機会損失に敏感、
他の国家に侵略されにくく定住できる農業社会に最適化された DNA、
周りの人間に嫌われたら死ぬ・貯蓄がなければ死ぬ

→何かを備えて・先手を打って失う損失を過大評価、
何かを備えて・先手を打って得られる利益は取り返しがつかなくなるまで過小評価

→現状維持バイアスが強い、短期的に守れないものを認識する、
長期的に守れるものを認識できない


2-158. 現状維持バイアス
…現状維持をしようと判断をしてしまう傾向
→変化で機会損失を被る人が政治的な影響力を持つ場合、思っているよりも変化のコストは高く効果は低い、潜在的な負け組は潜在的な勝ち組よりも積極的に影響力を行使するため
→現状維持が招く哀れな自滅、改善を立案・実行できずに効果のないやり方で失敗を繰り返す
→新しいことは学びたいが既に知っていることから十分なリターンを得ているため身動きできない
→伝統とは革新の連続、現状維持の連続ではない、革新が起きないようにずっと続けても伝統にならない
→革新は地道で継続的なノウハウの共有からしか生まれない、突然起こるということはない


2-159. 人間の防衛本能
…ナワバリを脅かす侵入者が現れた場合、間違いなくナワバリの主の勝利に終わる、それも数秒以内に決着がつく
→変化の難しさ、変化しなくてはならなくても今あるものを守ろうとする


2-160. 人間は後ろ向きに未来へ入っていく
…未来に入っていく人間には過去・現在だけが大きく見えている


2-161. 日本人はあきらめがいい
…しょうがない、自分では解決できないのでその不条理な状況を受け入れますという意味、他の言語には訳しづらい
→不条理な顧客欲求も受け入れます、弱い人が生きる知恵だが江戸時代の百姓と変わらない
→現代では自分が不条理な状況を受け入れると他人まで被害を受けることになる、他人のしょうがないで自分が被害を受けることになる、
しょうがないで片付けずに行動を起こすことで状況が良くなることも多い

→あきらめからあきらめないに向かう
❶他人に対する不信感をなくす
❷自分に対する不信感をなくす
❸不安を取り除くのではなく不安の原因を取り除く
❹苦手意識から自分を解放する
❺完璧を目指すのではなく妥当さを目指す
❻希望・欲を発見する
❼自分の一番安心できるホームポジションを持って心のコンパスを働かす
❽とらわれから自分を解放する


2-162. 人間は意識的に変化させるだけでなく無意識的にも変化しなければならない時がある
…人間は無意識的な変化を受け止められずに言語化できないため苦しむ
→ストーリーが人間を変化の苦しみから解放する
→ストーリーがない文章、前置き・弁解・言い訳で始まる、
その人の思考が整理されておらず意味をわかってないため自主的に動けない人、So what?が必要


2-163. 悪魔信仰と細菌説
…病気治療の第1ステップは悪魔信仰を細菌説によって生理学的理論に置き換えることだった、これが希望の始まり、変な夢を全て打ち砕いた
→進歩は段階を追って多大な労力を払って遂げるもの、持続的で根気強い取り組みが必要
→レビューは構造を再確認することが目的、バグ・間違いを見つけることではない、それができないためマーケットで障害が繰り返される


2-164. ノーをやっつける
…ノーは手軽で簡単だが非生産的、敗者が好んで使う

→なぜと問いかける、新しい認識を生み出して環境適応力のある柔軟性の高い自分を作り出す
→なぜという問いかけが少なくなったら自分の想像力・開発力が衰退したと思った方がいい


2-165. 本質の把握には量・質(%)の把握が必要
…分母の無視とは質の無視を意味している
→分母が分からなければ問題の緊急度・重要度はわからない、量だけで判断した場合は誤った対応をするリスクが非常に高くなる
→テストの法則、量は質をカバーしない、テストすべき箇所をテストしなければ質は上がらない、自分の安心のためにテストパターンを増やしても質は上がらない、時間・コストの無駄


2-166. 問題を隠す
…合格値に達さないデータを合格値に改ざん、今すぐ問題が起きるようなものではない
→運用上ありえないという発言、運用を知らない人が発言する、
問題はのんびり修正していいレベルだろうか?
→放置している間に問題が大きくなって焦る、本来の段取りを無視して些細なことに手をつける、根幹の問題の進捗を阻害する、手をつけたものが無駄になる


2-167. 逸脱の法則
…規則的すぎるデータ・美しいグラフは虚偽のデータだと考えた方がいい


2-168. 見ざる・言わざる・聞かざる
…他人の悪い行動を見ざる・言わざる・聞かざるという意味
→他人の悪い行動を無視していいことはない、成長しない


2-169. 結合の法則
…結合すると必ずバグが発生する
❶バグのあるものとバグのあるものを結合するとバグのあるものになる
❷バグのないものとバグのあるものを結合するとバグのあるものになる
❸バグのないものとバグのないものを結合するとバグのあるものになる

→バグはバグのような顔をしてはいない
→簡単・便利・コピペ的な感覚がもたらす災害、バグの拡大再生産、無検証、自分が作ったものと思い込む、設計思想がボロボロでコメントが役に立たない
→使う前に使えるかを確認する
→高い設計スキル・テキストから思想を読み取るコミュニケーションスキルが必要


2-170. ブルシットジョブ
…存在を正当化し難いほど無意味で不必要で有害で不適切なタスク


学習できてない問題

…人材育成不足、失敗・ノウハウ共有不足、失敗が繰り返される
→自律性がない、ドキュメントによるコミュニケーションが行われない、丸投げ・コミュニケーション不良・リスク化人間・リーダーシップ不足・モチベーション不足による

2-171. ハインリッヒの法則
…大きな失敗と小さな失敗の構造は同じ
→1件の大失敗があり、その陰には 30 件のクレームが起きる失敗があり、
その陰には300件のヒヤッとした失敗がある


2-172. 安全性
❶本質安全
…安全装置がうまく作動しなくても大きな危険を及ぼさないようにする考え方

❷制御安全
…安全装置を取り入れて危険を防ごうという考え方
→重視するのは❶、テクノロジーが発達すると❷を重視しがち、❷はあくまで❶の補助的な考え方

→専門バカとは小さな失敗をすべて避けようとして大失敗する人のこと、
失敗が起きた箇所の修正が終わったのに他の似たような箇所を修正して別の失敗になった、1000件の評価項目のうち95%の 950件が終わったところで疲れて手抜きをして、残り5%の50件に重大な失敗が含まれていた
→分別をわきまえる、自然界は人間の都合のいいようにできていない、
1000件のテスト項目を短い時間ですべてレビューすることは不可能、時間の見積が甘い
→人間の限界を冷徹に認識することが重要、精神論に頼らない


2-173. 失敗の学び方
…同じ失敗をまたしたくないと思うだけの人、
同じ失敗をしないために経路を出して対策を立てて実行する人
→多くの人間は前者止まり、自分の精神的なダメージを乗り越えられない
→失敗に学べない個人・組織の特徴は閉鎖的・孤立的
→恥の文化、日本の組織は江戸時代以来同調圧力が強い、
組織外に弱みを見せたくないとして失敗が隠される、失敗に学べない
→ピンチに陥った時に他人がどう思おうと自分は自分と思えるかどうかが重要


2-174. サンクコスト効果
…これから支払うコストより既に支払ったコストを重視して判断をしてしまう傾向
→日本では恥の文化によって失敗・ミスをすぐに訂正できない人が多い、
恥じないように費やしてきたコストが大きい
→過ちては改むるにはばかることなかれ、失敗・ミスに気づいたら自分の体裁にこだわらずにすぐに訂正すべき
→過ぎたるは及ばざるに劣る、過大な状態は過小な状態より悪い、過大さは身を滅ぼす、少し足りないくらいがちょうどいい
→経済・社会・企業が栄えるために個性的な人材が必要という考えはご都合主義で短絡的、自分の都合のいいものをいくら集めても多様性とは言えない、目先の利益を追求している
→目先の利益を追求すると同調圧力もさらに厳しくなる、
個性的な人材を潰し目先の利益すら手に入れられない


2-175. 失敗は共有資産
…また起きないようにするために失敗の現物を動態保存して組織で共有する必要

→失敗で1000万の損失
→その失敗を5つのプロジェクトで共有、同じ失敗をしなければ5000万円の逸失利益が生まれる、最初の損失を引いても4000万円資産が増える

→その失敗を5つのプロジェクトで共有しない、時限爆弾になれば5000万円の損失が生まれる、合計で6000万円負債が増える

→失敗が生まれた経路を解明することが重要
→多くの場合は要因と結果しか書かないため失敗が起きた状況がリアルに伝わらない、想像してくださいと他人の想像に依存する
→同じ失敗がまた起きそうな状況になっても感じ取ることができずにまた同じ失敗が起きる、経路を変えなければ結果は同じ

→同じ経路で同じ失敗が繰り返されると悪循環を起こす、ドミノ倒れ、
ドミノ倒れを防ぐにはかなりのリソースが必要だが非現実的
→最上流の要件定義は倒れてはいけない、タスクの実行が倒れないようにするために


2-176. フィードバック
…プロジェクトは失敗が多いという前提で行動して結果を振り返る、後でやろうはやらないと同じ
→失敗など負のフィードバックは苦い、失敗は見たくないのが人間

→失敗への経路・要因・対処をイメージと文章でまとめる、
何が起こって自分がどんな感情になってどう行動してどんな結果になってどんな感情になったか
→自分の行動パターンをメモする・思考回路をメモする、自分で考えると思考回路が残る、一旦思考回路が残ると他人の考えを聞いた時も早く処理できる
→思考回路を共有する、短い時間で一気に考えて共有できる、
誰かが決めたことを真面目に守る・たくさん覚えて上手に使うという発想法とは異なる
→AIで失敗を収集・蓄積・検索・抽出できるシステムが生まれる可能性があるが、あくまで失敗という資産を作るのは人間


2-177. 失敗の伝わらなさ
…失敗は忘れ去られやすく伝わらない、津波がくるから家を建てるなという石碑と同じ
→ビジュアライズの力を借りる、言葉だけでは伝わらないものを簡単に認知してもらう、例え話・イメージ画像


2-178. 喉元過ぎれば熱さを忘れる
…最初は失敗についてあれこれ考えるが報告書には簡単な説明・修正・評価済みの記述があるだけ
→報告する人も報告される人も失敗の経路が必要だと認識していない


2-179. 失敗直後の対応
…緊急度が高い時はルールに従う、緊急度が低い時は一旦考えることをやめる、精神的なダメージから乗り越える時間を作る、もうダメだという状態で次の行動を考えない
→支援を頼む、残りの手持ち時間と支援を頼むタイミングが重要、
デッドラインを超えると次のデッドラインを超える原因となってデッドスパイラルに陥る、プロジェクトは失敗し参加できるプロジェクトの可能性が狭くなる
→天は自ら助ける者を助ける、すぐに他人の助けを借りようとする人間に世界は冷たい、助けてもらう第1条件は状況を良くするためになんでもするという覚悟


2-180. なんでも 1 人でやるならチームは必要ない
…チームはプロジェクト・役割を複数人で分け合って遂行するためのもの、
孤立精神より連帯精神が重要
→自分を育成し至らないメンバーも育成することがプロジェクトの負担を減らす方法
→生成AIは人間を育成できるのか?至らないメンバーを切り捨て続けると人間の機械化が起こる
→世界は生成AIがアウトプットしたジャンク的知性のようなものばかりになる可能性
→驚き・喜びは少数の人間が生み出せる


2-181. 弱みを自覚することが大事
…弱みがないと思う人はそれが弱点

→評価基準は環境・条件で変化する、永遠の弱みは存在しない

→弱みの対応
❶現実的に克服可能なものは克服する
❷弱みと思われたものが強みになる環境に移動する
❸弱みが人間の本質でないと思えば弱みを抱えたまま生き抜く覚悟を持つ


2-182. 明日のことを思い煩うな
…今日1日だけを精一杯に生きるのなら対して苦にならないし昨日を忘れられる
→人間は他人の行動をあれこれ批判する、
そんな人間を気にして息を詰めて生きると時間がもったいない、
自分も他人をあれこれ批判して生きると時間がもったいない、
言いたいことは言う、いいと思ったことはやる


おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
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