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CAMPFIRE×FIREBUGが創り出す、クラウドファンディングの新たな可能性

FIREBUG公式note 対談企画【Startup STORY】
第1回【前編】 CAMPFIRE×FIREBUG

当社はエンタメの力で、スタートアップ企業のマーケティングをメインにさまざまなビジネスサポートを行ってきました。スタートアップ企業が直面する課題、FIREBUGだからこそ提案できるソリューションを、事業成長の後押しとなった事例を交えて紹介する対談企画「Startup STORY」。

記念すべき第1回のゲストは、CAMPFIRE代表取締役社長の家入一真さん
【前編】では、TVCMのクリエイティブ制作におけるポイントやスタートアップのマスマーケティングに不可欠な経営者の姿勢について伺います。

株式会社CAMPFIRE
代表取締役社長
家入一真
<プロフィール>
2003年株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ)創業、2008年JASDAQ市場最年少で上場。2011年クラウドファンディングサービス運営の株式会社CAMPFIREを創業、代表取締役に就任。2012年Eコマースプラットフォーム運営のBASE株式会社を設立、共同創業取締役に就任、2019年東証マザーズ上場。その他ベンチャーキャピタル「NOW」代表、オンラインカウンセリングサービス運営の株式会社cotree顧問などを務める。

──草彅剛さんを起用したCAMPFIREのTVCMが2020年10月末から放送されています。

佐藤 昨年9月に、「CMをやりたいのですが、手伝っていただけませんか」と、家入さんから連絡をいただいて。放送開始が10月30日でしたから、実質的な制作期間は1カ月程度でしたね。

家入 まず、クリエイティブ制作に関して広くアイデアを募りたいという意向がありました。そこで、広告代理店との連携に長け、マスマーケティングの豊富なノウハウを持つFIREBUGさんにトータルプランニングをお願いして、起用するタレントさんのキャスティングから一緒に歩んでいただきました。

佐藤 スタートアップだと、マーケティング部門に十分なリソースをかけられないことも多い。そこで、僕らがマーケティングチームとして入らせてもらって、最適な予算の使い方から寄り添って検討していきます。

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家入 起用するタレントさんのキャスティング、制作、枠の買付けなど含めて、CM一本にかかる費用は決して少なくありませんし、スタートアップにとっては大きな投資になります。だからこそ、経営者自らフロントに立つべきだし、なるべく現場にも顔を出してクリエイティブ制作に関わるべきです。代理店側にもスタートアップの思いをちゃんと理解してもらい、絶対に流れ作業にならないように連携する必要がある。

佐藤 それは本当に大事なこと。影響力のあるトップが現場にいると、進行も早くてスムーズだし、なによりも思いがしっかり伝わる。大企業ほどマーケティングを現場に任せてしまいがちだけど、本当はトップが関わる方がいいと僕は思っています。

サービスの名前や特長を知ってもらう最初のきっかけになるマーケティングで、「誰を起用するか」「どんなクリエイティブにするか」を決めることは、サービスそのものをつくることと同じくらい大事。ブランドを統一するためにも、イメージ、色合い、雰囲気といった細かなニュアンスを丁寧に伝えないといけない。その共有でズレがあるとサービスとの乖離が起こってしまう。

家入さんは現場に立ち会ってくださるのはもちろん、クリエイターを尊重していることがよくわかる。これは、簡単にできることではないですよ。

家入 僕はずっと油絵を描いていたんですが、アーティストになる夢は叶わず、挫折して起業しました。だから、アーティストやクリエイターといった、ものを創り出す方々をリスペクトしている。僕自身の経験から「こういう態度で対応されると、嫌だな」という感覚がわかるんです。「いい感じでやっておいて」とか、よくあるじゃないですか。

佐藤 自らフロントに立って、リスペクトの気持ちをもって対応してくれたこと。それこそが、短期間でも素晴らしいCMに仕上がった要因です。現場に任せきりの大企業だと半年以上かかって当たり前ですから。制作に関わる全員が信じて進むことができる、いい雰囲気がありましたね。

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──草彅剛さんが何事にも挑戦する熱い男「CAMPFIREさん」に扮した「歌」篇、「驚き」篇の2作品が制作されました。実際に完成した作品をご覧になって、いかがでしたか?

家入 草彅さんは口数少なく物静かな印象でしたが、いざ本番になると「CAMPFIRE〜♪」といきなりアドリブ全開で(笑)。現場の雰囲気も一気に和みましたし、結果的にそのアドリブを存分に生かした、熱のある素晴らしい作品になりました。あのスイッチの入れ方は、さすがの一言ですよね。撮影現場で対談もさせていただいたのですが、僕が緊張しているのを察してリードしてくださる優しく温かい方でした。草彅剛さんをキャスティングしていただけたことを本当にうれしく思います。

佐藤 草彅さんの立ち振る舞い、撮影現場の雰囲気づくりは本当にさすがでした。草彅さんが醸し出す、勢い、情熱、ユーモアが絶妙なバランスで詰まった作品になったと思います。CMに対する社内の声はどうでしたか?

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家入 これが面白くて。社内の完成試写では、「めっちゃ、いい!」「これ、うちっぽくない」と賛否半々。だからこそ、「これは成功だな」と確信しました。うちのメンバーはクリエイターも多いので、被り物で「CAMPFIRE〜」と連呼する今回のCMは、美学に反するという声もあったんです。でも、CAMPFIREの名前やクラウドファンディングがどんなものかを知らない方に届けるためにはCAMPFIREらしさを理解している人が驚くくらいのことをした方がいい。そうしないと世界観が広がっていかない。結果として、これまで届かなかった層にもしっかりアピールできたと感じています。

──CM放送開始当初は370万人だった延べ支援者数が、わずか1カ月後の2020年11月には30万人増えて400万人※に達しました。今度さらにCAMPFIREを広めていくためには、どんなことが必要だとお考えでしょうか。

※2011年6月〜2020年11月の延べ支援者数実績

家入 日本でのクラウドファンディングは、この10年の歴史において、最初から受け入れられたわけではありませんでした。日本人のお金に関する常識や価値観からすると、胡散くさいと思われたり、「知らない人にお金を出してもらうのはよくない」「そのくらい自分で稼いでやれ」といった辛辣な言葉を投げかけられることも数多くありました。

そういった風潮の中で、アーティストやクリエイターといった本当に利用してほしい方々が「クラウドファンディングを使うとブランドイメージが落ちる」「失敗したら恥ずかしい」と躊躇してしまう状況もサービス開始時にはありました。でも、少しずつ時代が変わっていく中で、果敢にチャレンジしてくださる方々も増えてきた。例えば、音楽の分野でメジャーなミュージシャンが使ってくれることによって、「僕たちも使ってみたい!」と裾野が広がっていく。それは映画やアートの分野でも同様です。

CAMPFIREをプラットフォームとしてあらゆる方々に広く使っていただくと同時に、一つひとつのロールモデルを丁寧につくっていくことが僕たちの役割だと考えています。そのロールモデルをFIREBUGさんが関わっているアーティストやクリエイターの方々も交えて、一緒につくれたらいいなと思っています。

佐藤 今度、ラジオもやりますしね。

家入 面白い企画ですよね。エンタメと掛け合わせることでクラウドファンディングがより認知され、新たな可能性がグッと広がると思うんです。その結果として、多くの方々が「こういう使い方ができるのか」「自分もこんなことをやってみたい」と、それぞれの夢の実現に活用してくれたらうれしいです。

佐藤 僕にとっては、いきものがかりのマネジメントサポートもCAMPFIREのマーケティングサポートも、「才能ある人をサポートする。魅力的なサービスを支援する」というマネジメント思想において同じ取り組みだと捉えています。

スタートアップが抱える課題を普通に解決するだけなら「0→100」かもしれないけど、僕たちが手掛けることで「0→1000」になる。そういう存在でありたいし、マーケティング以外にも役に立てることはたくさんあると思うので、これからも幅広くサポートしていきたいと考えています。

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家入 心強いです。エンタメ分野を得意としているFIREBUGさんだから提案いただけるいろんな使い方に期待しています。

佐藤 サービスが日常の一部になればなるほど、その使い方の幅は広がっていきます。エンタメ×クラウドファンディングでいろんな遊び方が生まれるといいですよね。

家入 うーん、さすが!締まりましたね。

佐藤 ありがとうございます(笑)。


ーー【後編】に続く。


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Writer:龍輪剛



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