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Youは何しにJDSCへ?~文系出身データサイエンティストの挑戦~

今回は、インターンから正社員として入社したデータサイエンティストの松井佑馬さんにインタビューします。

松井 佑馬
東京大学文学部国文学科卒業後、大手銀行に入行しRPAによる業務効率化などを担当。そこでIT業界に興味を持ち、BIツールに強みを持つSIerに転職する。その後、AI、データ分析系の知識を身につけたいと思い、立教大学人工知能研究科修士課程に入学、現在も在籍中(2024年3月修了予定)。2023年3月、JDSCでインターンを開始し、2023年8月より正社員として入社。

ー まず、松井さんがIT職に興味を持ったきっかけを教えてください!

東京大学文学部卒業後、新卒で銀行に入行しました。恥ずかしながら、学生時代は自分がどのような仕事をしていくのかという問題に真剣に取り組まず、銀行は扱う領域が広そうというなんとなくの理由で就職したんです。

入行後は、バックオフィス系の部署でデータ管理チームに配属になったのですが、実は学生時代まではITと無縁の人生で、正直かなり苦手意識を持っていました。体系立ててエンジニアの学習をしてこなかったこともあり、仕事に早く慣れようと、最初は周りにいる常駐のSEに教えてもらったり、本で勉強もしたりしていました。そして、実務で学んでいく中、初めてSQLやRPAツールのコーディングに触れたとき、論理的に成立しているコーディングの世界は意外と自分に向いているかもしれないと思いました。

ー 文系の方でも、自分で作成したものが動く「ものづくり」的な観点で「面白いな」と感じられる方はIT職に向いているかもしれませんね。IT職経験から、データサイエンティストを目指すきっかけは何だったのでしょうか?

ITの道を極めたいと思った私は、銀行からデータベース領域に強みを持つSIerにSEとして転職しました。そこではクライアント先に常駐し、ETL処理作成やBIレポート作成など、主にデータの整形や可視化業務を行っていました。

データサイエンティストを目指したきっかけは、2020年頃の話なんですが、すでにAI分野が注目されていて、AI人材不足が深刻化しているというニュースも話題でした。そのニュースを見聞きするうちに、AIやデータサイエンスという最先端の響きに漠然とした憧れを持つようになったのが始まりです。
それからネットをいろいろ調べたのですが、「文系未経験から◯ヶ月でデータサイエンティストになる方法」といった、データサイエンティストになることをゴールにしている記事が量産されている印象を持ちました。そんな中、一番心を動かされたのは、下記の「『これさえやれば3ヶ月で文系未経験DSになれる』的な記事に対する注意喚起」をしていたサイトです。

※引用
・「未経験文系から3ヶ月でデータサイエンティストになって一発逆転」はここで終わり(Hatena Blog「todo-mentor’s diary」より)
https://todes-mentor.hatenablog.com/entry/help_todesko#f-ea2e8fe6

・データサイエンティストに王道無し 
(Hatena Blog「渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ」より)
https://tjo.hatenablog.com/entry/2020/07/27/170000

どちらの記事もDSに必要なスキルセットなどを説明しながら、DSとして仕事をし続けるのが大変という点が強調されていて、DS方面に進む覚悟という意味ではかなり参考になり、「データサイエンティストになってからが始まり」という覚悟を持つことができました。

その後、立教大学大学院人工知能研究科が文系学部出身者でも入学を受け入れているという情報を聞き、AI方面へのキャリアチェンジを見据えて2022年4月に入学しました。

ー なるほど、「データサイエンティストになってからが始まり」という覚悟を持てたことが大きな転機となったのですね。キャリアチェンジのために大学院に入って勉強するという動きも、松井さんの覚悟の表れだなと感じました。その後、約1年後にインターンとしてJDSCに入社されたわけですが、なぜJDSCを選ばれたのでしょうか?

修士1年次は機械学習・深層学習の基礎を重点的に学び、修士課程修了までにはAI・データ分析の職につきたいと思っていたため、修士1年の終わりごろに実績作りのために国内のデータ分析コンペに参加しました。そこで多少面接でアピールできるくらいの成績を取ることができたので、力を試せる職場探しを始めました。

そのとき「AI・データ分析」と検索して出てきたのがJDSCだったんです。東大発というかつて味わいきることのなかったアカデミックな響きと、求人の福利厚生からみえるベンチャーらしい自由な雰囲気が印象的でした。また「UPGRADE JAPAN」というミッションに惹かれ、こんな会社で働けたらなと思いました。

でも、取り組みやnoteで発信されている記事を見て、今の自分が受けるには応募要件が高いと感じ、正直受けるかかなり迷いましたが、「背伸びしてでもまずは挑戦してみて、ダメだったらまた考えよう」と、飛び込んでみることにしたんです。正社員で応募しようかとも迷ったのですが、大学院との両立を考え、まずはインターンとして選考を受けました。年齢的には学生インターンとは言いづらかったのですが、過去に社会人インターンから社員になったという方がカジュアル面談をしてくださったことが心強く、無事に通過することができました。

ー 1歩踏み出してご自身で縁を掴みに行ったのですね。まずは挑戦してみる姿勢は、JDSCのUPGRADEにも活かされていると思います。選考を受ける前は「背伸びしないといけない」という印象だったようですが、実際に働いてみてどうですか?

予想通り、背伸びが必要でした(笑)。 社員もインターンも優秀な方ばかりで、入社当時は引け目を感じていましたが、皆さん暖かく迎えてくださり、自分が弱い部分はかなり手厚くサポートしていただきました。

それから、JDSCに入って驚いたのは、環境構築でわからないことがあったとき、社内ツールのクローズドなDMで質問していたら、オープンなチャンネルで質問するように促されたことです。『自分のわかっていないところはいつか他の誰かが引っかかるところなので、こんな簡単なこと聞いていいのかな、と思ってもオープンな場でどんどん質問してね』と言われたんです。おかげで質問もしやすくなりましたし、「自分でも考えてみよう」という気持ちになれました。

JDSCは個々人の能力を信じ、より高いパフォーマンスが発揮できる環境作りが根付いていると感じます。今できること、しなくてはいけないことに集中して取り組めているのは、ポジティブな気持ちで仕事に望めるようなコミュニケーションが実践されているおかげです。

ー ただ疑問を解決するだけではなく、しっかりシェアして組織力を上げていくことが、組織全体に浸透しているのだと改めて思いますよね。
インターンのときと、正社員になってから、それぞれで取り組んでいる業務を教えてください。

インターンとしては、Stable Diffusionを使った画像生成を試す仕事を与えられていました。私は修士論文のテーマも自然言語処理にする予定だったため、画像系は自信はなかったのですが、いざやってみると段々と勘どころが分かるようになってきて、いろいろな画像を生成できるようになり、社員の方にも「こんな画像は作れる?」と気軽に声をかけていただくようになりました。

現在は、空調機モデルのデジタルツイン構築案件に携わっています。まずは空調機の仕組みを理解するところから始めて、エアコンってこういうふうに動いていたんだ、という新鮮な面白さも感じました。でも、空調機の仕組みはかなり複雑で、今はデータと冷媒系統図を見比べながら四苦八苦しているところです。扱うデータもあまり馴染みのない時系列データのため難易度が高いと感じますが、統計に強い周りのメンバーの助けを借りながら案件を完遂して、多くのことを学びたいと思っています。

ー 8月から正社員になって次のステップへと進んでいると思うのですが、松井さんのデータサイエンティストとしての目標はありますか?

まだまだこれから学んでいくことばかりではっきりとしたイメージは持ち切れていないのが正直なところですが、「〇〇に強いデータサイエンティスト」を今の目標にしています。

現時点では、生成AI(画像・自然言語)に関する知見を伸ばすことが目標です。Stable DiffusionやLLMなどに関する知識を深めて、社会実装の実績を作りたいです。もちろん、生成AIに限らず、この会社には、いろんな業界・分野に強みのあるデータサイエンティストが集まっているので、経験値をためて自分が貢献できる分野を更に探していこうと思います。

ー これからどんなデータサイエンティストになっていくのか、松井さんの活躍が楽しみです!文系からデータサイエンティスト、そしてJDSCへ…どんどん挑戦している松井さんですが、最後に一言お願いします!

業界を変えたり大学院に入り直したりと、私は社会人になってからも自分探しを続けて、晴れてやっと、かつて憧れていた文系出身データサイエンティストになることができました。

今、ようやくスタートラインに立った気がします。

「UPGRADE JAPAN」という大義のもと、JDSCでより良い未来を作り上げていきたいです!


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