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394 借り物の言葉でそれっぽく説明しない。(稲田)2023/9/13

Webマーケティングを勉強し始めた頃に「ナーチャリングで顧客育成」みたいなSaaS企業の記事をあちこちで読んで、実に嘘くさいと思っていました。「育成なんてできる訳ないじゃん。よくて期待の醸成でしょ」と。

最近になって「ナーチャリングは購買意欲の育成であり、信頼の獲得が目的」としれっと言い換えてきているのは結構忘れません。言い換えるのはいいけれど、何というか「けっきょく自分たちで獲得した言葉や思考じゃないってことじゃん」と思って信頼できない。

当時に何か書き残しているかな…と調べたら4年前にツイートしていました。

日常生活をしながら頭の片隅でよくWebのことを考えている。今朝は歯を磨きながら「何で、態度変容という言葉が嫌いなのかな…」とぼんやり考えてたら、「偉そうだし、ユーザーファーストじゃないからだ」と気づいた。偉そうな言葉にはたいてい落とし穴がある。ナーチャリングもそう。根拠ないけど。
ぼくはしつこいので、「何か嫌だ」という感じから始めて、ぐつぐつ考えて、手を動かして、「これなら現場も大丈夫」と顧客と一緒に使える視点や言葉になるまで試行錯誤したりする。海外や代理店のアイデアやスキームを分かった気になって使うと落とし穴がある。「道具」を自分の手に合わせるの大事。

ぼくは基本的に疑い深いし腹落ちしないと動けないので、この姿勢は今でも変わらない。自分でやったことも感じたこともないのに借り物の言葉でクライアントにそれっぽく説明するなんて出来ないしやりたくない。

ナーチャリングについてnoteにも書いていました。最初のモヤモヤから3年後に書いている。もやっとしたらぼくはかなりしつこく考え続けます。面倒くさい人間ですが仕方がない。借り物の言葉を鵜呑みにするよりマシなんですよね。

顧客育成より信頼醸成の方が信じられる。

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