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038 「顧客を知る」ということ。(稲田)2021/12/24

ぼくの業務はWebマーケ支援ですが、そのほとんどがBtoB企業です。
BtoBと一言でいっても、部品製造系、技術系、最終製品メーカーとカテゴリーに分かれます。

カテゴリーが違えば、ターゲットにしたいユーザー像や市場、ジャンルは変わってきます。顧客内で解決すべき課題や補強すべきリソース、集客のための施策、リード獲得後の動き方も変わってきます。

顧客とのMTGで飛び交う言葉

そういったBtoB企業とWeb活用のMTGをしていると、実に多くの単語が飛び交います。
たとえば、「樹脂不足」「半導体不足」「EV」「モーター」「軽量化」「トヨタが22年の生産計画通達を1カ月延期」「ホンダが主要サプライヤーにCO2排出量を2019年度比で年4%ずつ減らすよう要請」「FA機器メーカー」「半導体製造メーカー」「日本の店舗数ランキングは郵便局、セブン銀行、セブン・イレブンの順」「抗菌」「滅菌」「オーバーフローからの引き合い」「設備のリプレイス」「QCD」「EQCD」「試作」「サンプル」「生産性向上」「営業活動」「社内の顧客情報」「展示会」「社内育成」「テレワーク」などなど。

当然ですが、顧客が変われば、飛び交う言葉がガラッと変わります。

わからない言葉は「それって何ですか?」と聞きますし、何か参考になりそうな付加情報があれば、「そういえばこんなニュースを見ました」「他社で似たようなことがありました」とお伝えします。

Web活用のMTGなのに、そこで交わされる言葉の半分以上は製造業の話です。どちらかといえば製造業の話がメインで、Webはそれにどう付属させるかというMTGになります。Webの話しかできない人はたぶん付いていけません。

顧客の製品・サービス、その先のユーザーと市場

同席して議事録を取ってもらっている同僚ディレクターに、「なんで稲田さんは色々知っているんですか?」と不思議そうに聞かれたことがあります。

何でか?と言われたら、「必要だったから」という回答になります。
Webマーケ支援をするなら、顧客の製品・サービスを把握していることは勿論ですが、その先のユーザーのこと、市場のことを少しでも知ろうとしないとお話になりません。

イメージとしては下記のような階層です。

でも、最初は知らないことだらけです。だから、知らないことに出会う度に調べます。調べるとその周辺のことも知りたくなります。基本的にその繰り返しです。それを2年や3年続けていれば、少しはお客さんと話せるようになります。

Webサイトを制作する際には顧客の製品・サービスを把握することは鉄則です。でも、それだけでは「サイトを作った」で終わってしまいます。円の中央のことしかできていませんから。

Webは活用される時代になってしまった

この数年で、明らかにWebは「活用されるもの」になってしまいました。これは制作会社にとって、良い面も悪い面もあると思います。かつては「作りました。お金ください」と言えたのに、この10年でそのバリューはぐーっと目減りしてしまいました。

つまり、「作れます」だけでは付加価値がない時代です。耳タコですが。
「作れます」ではなく、「◯◯に役立つWebサイトを作れます&活用できます」のWebサイトを提供できないとこれからは食べていけません。たぶん。

そのためには「Webのことは知っている」だけでは勿論だめだし、「顧客の製品については理解した」だけでも足りません。なぜなら、成果を出すために対象になるのは「顧客製品」ではなく、その先の「ユーザー」であり、「市場」なので。

「顧客を知る」ということ

これからWebサイトの制作者を目指すのであれば、製品の先にいる「ユーザーのこと」「市場のこと」に興味を持って自発的に調べられる・学べる人が向いていると思います。それを含めて「顧客を知る」ということになるので。

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稲田英資について

株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
BtoB企業の成果に貢献するWeb活用について、Twitterで日々ツイートしていますので、よかったらご覧ください。

稲田英資のnoteはこちらです

主にWeb制作のことや、BtoBのWebマーケティングについて日々の気づきを書いています。よかったらご覧ください。

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