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隠遁生活

去年というか、1月までは、「なんとか再就職をしなければ」という焦りと不安感に苛まれていたのだが、いったん再就職活動をやめてみたところ、「別に働かんでも生きていけるじゃん」というポジティブだかネガティブだかわからない気持ちになり、それまで背負っていた重石がどこかへいってしまったように、気持ちが楽になりました。

51歳にして、世捨て人となり隠遁生活を送ることとなりました。

出かけるのは、週に1〜2回の買い物と、4週ごとの心療内科の受診に、月1の睡眠時無呼吸の耳鼻科受診だけ。
あとは、毎日、家でなんやかんややっている。

何かしらやりたいことがあるので、退屈することもなく、ひとり世の喧騒から遠く離れて、ひっそりと生きている。

まあ、生きていくにはお金が必要なわけですが、もともと貯金なんてできるような人間ではなかったので、蓄えなんかは全くないし、自己破産してるぐらいにお金にはだらしない人間ですが、最低限のお金は障害年金があるので、食べていく分には困らない。ただ、こういう時になると、家電なんかが壊れて買い替えなければならない事態が起こる。
それでも、今までの大きな悩みの一つであったはずの、「買い物依存症」がプラスに働くことになったりもする。買うことが目的になっていたため、ほとんど使わなかったり、着たり履いたりしなかった「モノ」が、部屋の中にたくさんある。
それを、メルカリに出品してみると、売れる売れる。面白いくらいに売れる。

1月2月で、働いていた頃のボーナス1回分は、余裕で超えた。ボーナスと言っても、大した額をもらっていたわけではないので、基本給の2〜3ヶ月分程度なのだが、姪っ子への高校入学祝いをあげられるくらいの余裕はできた。

2ヶ月の間で、服・靴・Apple製品・ヘッドフォン・レコード・CD・本・DVDなどを300点くらい出品したのだが、7割がた売れました。
今月は、出品していないけれど、それまでに出品していたものが、1日1個は売れて続けている感じです。
まだまだ、出品していないレコードやCDが数百枚あるので、これをなんとかしたいのだが、ちょっとばかり面倒くさいです。
写真を撮るのも、反射しないように気をつけなくてはならないし、レコードは1枚1枚「盤」に傷がないか確認して、傷があれば音に影響あるのかを聴いて確認しなくてはならない。
そして、出品するために、メルカリのサイトへ写真を上げて説明文を書くのも、結構時間がかかってしまう。

売れたら売れたで、レコードは梱包にも気を使わなくてはならない。輸送時に割れたりしたらいけないので、段ボールとプチプチで丁寧に梱包するだけで、資材に費用が結構かかるし、LP盤は送料も高くつくので、プレミアでもついていないと、LP一枚1500円で出品しても、受け取れるのは500円にしかならない。3分の1だ。

そんなこんなで、隠遁生活もそこそこすることがあるので、退屈することはないし、生活が苦しくなることも、今のところはとりあえずない。
売るものが無くなった時には、またその時考えればいいかなと、柄にもなく楽観的なのか、自分の置かれている立場を認識できていないだけなのか、わかりませんが、明日死ぬのかあと30年生きるのか、残りの人生もそんないいことなんか起こるわけでもないので、毎日時間と余命の無駄遣いをしながら生きています。

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