英国ウェールズの海辺から
昨日の夜からイギリス ウェールズを訪問。
朝から仕事が目白押しで、日本の仕事、イギリスでの仕事がひと段落して今はカーディフの海辺で執筆しています。
(ここは湾になっているのでこれを海辺と呼ぶのかは分かりませんが笑)
ところでカーディフってどこ?っていう方がほとんどではないかと思います。
カーディフは、United Kingdom を構成する四つの王国のうちのひとつ、ウェールズの首都です。
他の三つはイングランド、スコットランド、北アイルランド。
ロンドンから車を運転すること3時間。
海辺からなだらかに続く石畳、遠くに響くカモメたちの声、その美しい街並みにひと目で恋に落ちてしまいます。
少し歩けば繁華街。
「とはいえウェールズの田舎町でしょ」
と思っていた私はウェールズ市民全員に謝らなければなりません。
ロンドンのオックスフォードサーカスのような繁華街(それもロンドンよりずっと綺麗で治安も良い)が続いているかと思ったら、少し脇道に入ればメリルボーンハイストリートを彷彿させるような可愛い店が次々と新参者の私を温かく迎え入れてくれます。
夜の帳が下りる頃、街を歩けばカモメたちがずいぶん内陸までやってきて、陽気に飛び回ります。
子どものこぼしたポップコーンをめぐって争うカモメたちを見て、
「カモメもハトみたいな食生活か…」
と、ハトが嫌いなわけでもないのにちょっぴりがっかりする私。
カモメからしたら放っておいてくれ、ですよね。
ハトからしたって失礼な話です。
でも、真っ白な体に黄色いクチバシ、水かきのついた足でペタペタと歩くその様はやっぱりちょっと滑稽で、かわいいものです。
カーディフで過ごすのは3日間。
忙しい仕事の合間にちょっと見て回るにはあまりにも魅力が溢れる街でした。
通算したら一体何年になるだろう、というほど何度も滞在しているイギリスだというのに、
恥ずかしながら今だ1度も足を踏み入れたことのなかったウェールズ。
大学院の卒論を提出し、いよいよイギリスを離れ日本に本帰国する直前のこと。
イギリス人の友達からの質問への自分の答えにショックを受けたことを今も覚えています。
友達「イギリス国内ではどこに旅をしたの?」
私「う〜ん、あんまりイギリス国内は旅しなかったなぁ」
友達「とは言え、さすがに3年もいたんだからいろいろ旅したでしょう?」
私「…」
そう。
本当にお恥ずかしながら、イギリス国内で行った場所といえば、大学院留学前に見学に行ったリーズとブラッドフォード、あとはイギリス近郊のウィンザーや、天文台で有名なグリニッジくらいしか無かったのです!
きゃ〜
まぁ、でも大学院の勉強は本当に大変だったので、勉強ばかりしていた、と苦しい言い訳もしてみたいと思います。
イギリスを去る直前に、イギリスを旅していなかったことに気づいてしまった私。
今はイギリスへ来るたびに、リベンジとばかりに英国国内を旅するようになりました。
10年前に家族と旅行で来たときはストーンヘンジとニューカッスルへ。
サッカー観戦をして、この地での名物…極寒の中でもミニスカートをはく若い子たちを見ては、寒そうすぎて私がブルブルと震えました笑
2年前、息子のサマースクールでイギリスに2ヶ月滞在したときは、
スコットランドはエディンバラへ。
他にもハロウ、ケンブリッジを訪問。
そして今回は運良く仕事でウェールズ首都カーディフへ。
ご存知でしょうか。
ウェールズではウェールズ語(Welish)が母語として話されています。
ケルト語を語源としていて、英語とは似ても似つかない言語です。
それでも、街中の看板から政府の公的文書まで、あらゆる場所でウェールズ語が先に書かれているのです。
放っておけば、英語に淘汰されてしまう。
外国から移住してくる人は、滅びゆくマイナー言語は基本的に学びません。
だからこそウェールズ人は意識してウェールズ語を使用して、絶滅を防いでいるのですね。
生きているうちに何度でも訪れたい素晴らしい街をまた発見してしまいました。
この美しい街カーディフが、これから先も益々の発展を遂げますように。
すでに夜は10度近くまで冷え込むウェールズの港から、愛を込めて❤️