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難民・移民フェスに行きました

11月4日に開催された難民・移民フェスに出掛けてきました。日本は難民条約 加入国で、世界に難民の受け入れを表明しています。一方で、難民認定率は0.3% …。この異常な認定率の低さと、入国管理局での非人道的な長期収容は世界的に問題視されています。

今回参加したイベント『難民・移民フェス』は、そんな難民問題への問いかけや、支援、そして日本では軽視されがちな『人権』について考えるイベントです。

この日だけは国籍を気にせずに交流できる。食べ物や音楽、交流を楽しみ、人と人同士のつながりを感じることができます。



会場の雰囲気と盛況ぶり

会場では、いくつかのテントで雑貨販売や文化交流を行っています。また、メインステージでは各国の音楽が流れたり、トーク・ライブセッションも行われています。

11時から開催された難民・移民フェス。食べ物は毎回大盛況で、今回も開始1時間ほどで売り切れてしまいました…。

私が食べたのは『バナナキュー』というフィリピンのおやつと、コンゴの『ケバブ』。どちらもとても美味しかったです。

バナナキューは、大学芋に近い風味で すごく馴染みのある味でした。(本当にバナナなのかな?)と疑ってしまうくらい、おかず感があって夕食でチラッと出してもいけるのでは…!なんて考えていました(笑)

ケバブはトマトやスパイスの旨味が溢れていて…かなり辛かったです!美味しい!辛い!

また、イラン硬貨をそのまま加工した指輪も購入して、大満足の1日でした。


目を逸らせない『日本の難民認定率』

母国が紛争中であったり、人種・セクシャリティ・宗教を理由に迫害される立場になってしまったりしたとき、外国へ『亡命する』という方法があります。『難民』として受け入れてくれる国を探し、陸路・空路・海路を駆使して逃げ延びてきます。

日本は難民条約に加入し、世界に「難民を受け入れます」と発信しています。銃刀法があり、戦争放棄を定めている国…亡命する人たちにとってこんなに素晴らしい国はありません。

でも日本の難民認定率は0.3%…難民条約の加入国であり、平和な国という情報を頼りに日本に来た 99.7% の方がその申請を却下されています。

認定されなかった場合、仮放免などの手続きができなければ不法滞在者として、差別され、犯罪者扱いされます。入国管理局での長期にわたる施設収容があり、暴力や適切な医療を受けさせてもらえない等の人権侵害があります。

また、仮放免の場合も就労許可が降りないため生活費を稼ぐことができず、生命の危機にさらされます。

今の日本は、世界に向かっては「難民を受け入れますよ」と良い顔をしておいて、必死に逃げてきた人には「祖国に帰りなさい。帰ろうとしないなら あなたは犯罪者です」「犯罪者なのだから、何をされても文句を言うな」と突きつけている状態なのです。

ニュースで取り上げられる機会が少ないですが、入国管理局での事件や事故はあとをたちません。

これが日本の難民問題のほんの一部です。


『せめてこの日だけは』というイベント

難民・移民フェスで、美味しい料理を作ってくれた人、「無料だから飲んで行って」とお茶をすすめてくれた人…みんな私たちと同じ社会を生きている人です。

せめてこのイベントのときだけは、国籍や立場を考えずに…。そもそも同じ『人』同士の交流を素直に楽しむことができます。

(でも本当は、そんなこと考えなくて済むような制度整備を進めていかなければいけませんよね。)

軽視される『人権』をもう一度考える

日本では、なぜか『人権』を軽視する傾向にあります。過度なルッキズムやそれに付随する他者へのセンシティブな発言、いじめという犯罪行為も軽く見られています。

外国人となると、さらにヒートアップしやすく、余所者を排除するために相手を追い詰め、徹底的に『叩く』傾向があります。

何事にも『超えてはいけない一線」はあります。相手を自死に追いやったり、施設に強制収容しているにも関わらず適切な処置をせず病死させたりすることは、いかなる理由があっても、明らかに『超えてはいけない一線』です。


同じ、厳しい社会を生きてる一員

今、日本経済・社会情勢は悪い状態で安定しています。多くの人が生活が厳しくなったと実感し、それぞれの厳しさのなかで戦っています。
難民・移民等のくくり以前に、一緒に同じ社会を生きているなかの、ひとり。この厳しい社会を生き抜いている人々の一員です。

狭い範囲で潰しあうのではなく、手を取り合ったり目を向けたりして、『本当に良くないことをしているのは誰なのか』を考えていければと思います。


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