見出し画像

2023年4月~12月授業レポート

こんにちは。
Japan Education Labの古谷です。

こちらはホームページにまとめている授業レポートの報告noteです。報告のまとめ報告です。
ご興味を持ってお越しいただいた皆様ありがとうございます。
ぜひ、気になったレポートがあれば、詳細のページ(ホームページに飛びます)もご笑覧ください。

僕らの実践している活動が、ほんの少しでも先生方の参考になれば幸いです。ご意見・ご感想もお待ちしております。


授業レポート

【キャリア】都立町田総合高等学校(2年生)

町田総合高等学校では全4回の授業を実施しました。人間と社会のコマを活用させていただき、1年生のときに産業社会と人間で実践したことが”自分の中でどんな力になっているか”を考える授業を展開しました。

授業の目的
1年生の「産業社会と人間」で学んだこと、活動したこと、挑戦したことが自分の中でどのような”価値”になっているのかを具体と紐づけをしたうえで言語化をする。

産業社会と人間では多くの実践をしてきました。しかし、それぞれが点になっている生徒がほとんどだったので、自分の中でどんな力になったかを線にできるように考えられるように積み重ねたものを見える化できるように設計しました。

生徒の感想です。

「非認知能力とは点数や数値では表せない、キャラクターや特徴などのことで、絶対的な答えがないからこそ、自分で考えを作る、自分の世界観が出来るというのが、というか、この授業そのものが、とても印象に残りました。」


【探究】都立広尾高等学校(1年生)

広尾高等学校では全4回の探究学習の授業を実施させていただきました。
1年生への授業だったので、”課題設定の方法”について授業を展開しました。

授業の目的
探究学習の意義をとらえ、どんなことをすることが探究なのか感じてもらう。自身で探究をしていくときに、どのようなサイクルが必要なのか理解する。

複数回の授業をする際の一番の課題は「前回の内容が薄れてしまう」ことです。なので、一つ一つの授業において、中身が薄れてしまわないように最低限の部分でインパクトポイントを設置し、次の授業でも少しバックステップしてから始めることで、シームレスな授業設計になるように心がけました。

生徒からの感想です。

「今まで自分の将来の夢に向けて、興味があることに向けてどのような事をやってきたら良いのか。があまり分かりませんでしたが、この授業を通して今自分がやるべきことはこれだとはっきりわかったので良かったです。」


【キャリア】柏市立中原中学校(中学3年生)

中原中学校ではプレゼン能力向上のために”伝える力”をベースとした2コマの授業を展開しました。

授業の目的
ストーリーに合わせたスライドのまとめ方を学び、例として「自分の好きなモノを相手に伝える」ために必要な要素を考えてまとめられる。

スライドは何でもかんでも詰め込みたくなるのが中学生です(笑)。それよりも、すっきりとして見やすい方が実はかっこいいというのを認識してもらいながら、子どもたちにダメなスライドを対象にどこを変えるべきか考えてもらいました。スライドづくりは自分でやるものですが、こういった授業であれば、友達と話しながら考えられるので、とても大事ですね。


【探究】神奈川県海老名高等学校(2年生)

昨年に続き、探究学習の時間にお邪魔させていただきました。今回の授業テーマは”AIと探究の接続”です。聞いたことあるけど、どんなものかを説明できないAIに触れ、探究学習に活用できるように授業を展開しました。

授業の目的
実社会に存在するAIに触れることで、自分たちが社会に出るタイミングには、今以上にAIがあることが当たり前になっていることを知ってもらう。ただ、答えのない問いをAIに出すことはできないからこそ、自分にしかできないことを探す意義があることにも触れる。

AIに興味のある子もない子もいるので、こちらの進行で余計なバイアスを与えないようにAIに触れつつ、良さや悪さのどちらかに偏りが生じないように設計をし、まずは、AIというものがシンプルにどんなものかを自分イメージが作れるように授業を練りました。

生徒からの感想です。

「実際AIに質問した時、いつもはAIサービスに頼ろうと思って頼ることは少なく、生活の一部として既に馴染んでいるなと思った。実際にAIに聞いてみると、Googleで聞いたりするのとはまた違った答え方がされた気がした。」


【キャリア】都立新宿山吹高等学校

新宿山吹高等学校では希望者に対して、”自己表現を通じた自己理解”をテーマに2コマで最後に1分間スピーチに挑戦する授業を実施しました。

授業の目的
自分の興味関心を掘り起こし、1分間スピーチの形式でアウトプットの形式をまとめる流れを通して、興味関心の核となるキーワードを言語化する。

1分間スピーチは慣れていれば簡単ですが、慣れていなければただのキツイ時間でしかないです。ただ、あくまでも自己理解をしてもらうためのワークなので、1分間スピーチのハードルを高く感じないように、自分を見つめて生まれた言葉がそのまま紡げるように授業を設計しました。

生徒の感想です。

「自分を好きになったりすることで見える世界が変わる。
知っていることによって、見えてくる形があることがわかった。」


【理数探究】都立晴海総合高等学校

晴海総合高等学校では理数探究の授業を希望者の生徒に向けて実施しました。まず大事にしたのは”どう興味を喚起するか”です。理数が苦手・嫌いな子でも楽しく授業をうけてもらえるような授業を展開しました。

授業の目的
普段から目にする”橋”に焦点を当て、自分たちでつくれるレオナルドの橋を組み立てることで、摩擦力が身の回りにどのような影響を与えているのかを言語化する。

接着剤も何も使わずに組み立てることができるレオナルドの橋の仕組みから、摩擦力と重力の分散について学び、より摩擦力を高めるためにはどのように橋を組み立てればいいかを自分たちで考え、楽しく物理に触れられるように設計しました。

生徒の感想です。

「物理は選択していなかったので、難しいことをやるのかと思ったけど、計算をしたりする授業じゃなかったので、楽しくできてよかった。」


【キャリア】校名非公表)T高等学校(3年生)

こちらの学校では自分の生活を振り返る授業を実施しました。ただ単に振り返りをするのではなく”時間の使い方”に関する振り返りを中心にし、言語化ではなく見える化することをベースに展開しました。

授業の目的
学校生活における時間の使い方を振り返り、自分にとって有用な時間の使い方を言語化し、入試までの時間の使い方、大学生活を迎えたときの時間の使い方を見える化する。

振り返りして終わりではなく、授業ではなくプライベートでも自分で時間の使い方を振り返りできるように、どうすると見える化ができるのか、今後は自分の力で振り返りと自己評価を出来るように指標を言語化できるように設計しました。

生徒の感想です。

「自分の時間の使い方を振り返って、自分で点数をつけたり評価したりすることを今までしたことがあまり無かったので、そこが面白かったです。」


【探究】千葉県立磯辺高等学校(1年生)

磯辺高等学校では探究学習の流れの中で、2回授業を行わせていただきましたが、それぞれ別のテーマで実施し、2つとも合わせると”探究学習を進めていくための要素”という形の授業を展開しました。

授業の目的(第1弾)
SKYMENU Cloudの機能を理解する
・スライド内でのテキストや図形,画像の配置・整理の仕方,伝える内容の強弱のつけ方を学び、発表するためのスライドデザインの基本を学ぶ
・他者に何かをプレゼン(伝える)するときに、何を大事にすべきかを学ぶ

授業の目的(第2弾)
インフォグラフィックスを理解し、色や形,大きさを活用した情報のまとめ方があることを理解する。
・インフォグラフィックスを自分のプレゼン・資料作りにどのように活用することができるのかイメージ化できるようになる。

第1弾ではSKYMENU Cloudを活用して完全配信型で授業を展開しました。ICTの良さは他の生徒の画面を見て学ぶことができることにあります。なので、こちらが生徒に伝えた内容がどのように表現されているかをライブで話し、生徒が楽しく授業を理解できるように設計しました。

生徒の感想です。

「プレゼンなどの作成することは苦手でしたが、今回講座を受けたことで興味を持つことができました とても楽しかったです!」


【キャリア】都立六本木高等学校(3年生)

六本木高校は東京都でチャレンジスクール(全6校)に指定された学校です。そのため、4年生に進級する子と卒業する子が入り混じっているので、両方の子に対応するために”4月からの自分の目標設定”を全員にしてもらう授業を展開しました。

授業の目的
1年の振り返りから、自身のテンションと成果にどの程度がギャップがあるのかを見極め、そこから自分にとって気持ちの良い達成ができる目標を定め、そのために必要な行動を言語化する。

目標を設定をしても意味がないことがよくあります。つまり意識をしているだけでは何も意味がないということです。絶対的に行動をワンセットにする必要があるので、目標を行動をアウトプットしてもらうために、目標の分解をしやすくなるように授業を設計しました。

生徒の感想です。

「改めて自分のしたい事がなんなのか、またこれから先の自分の人生について考えるいい機会になりました。これからも挑戦をし続けて、楽しんで人生を謳歌していきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。」


【キャリア】南光学園 東北高等学校 小松島キャンパス(1年生)

初の宮城県での実践です。そして、個別のクラスから依頼をいただくことができ、非常に有難い機会となりました。人数が少ない分、手厚くファシリテーションをすることができるので、”自己を認めてキャリアを意識する”ことを出来るように授業を展開しました。

授業の目的
楽しい未来を創造していくための自己理解とアダプタビリティを高める。そのうえで、「自身のありたい姿」を見つけていくためのきっかけとしてもらう。

進路への意識にはグラデーションがあるので、それぞれが楽しく授業を受けられるように大量の動詞や形容詞、副詞を提供し、「キャリアを探す」というよりも「キャリアを見つける」の意識下で授業に臨んでもらえるように設計しました。

生徒の感想です。

「自分のやりたいことや興味のあることについてもう一度考えてみたことで、この先の目標を達成するために必要なことに気づくことができた。」

2023年度を終えて

今年度は非常に多くの学校に訪問させていただく機会をいただくことができました。授業をさせていただいたり、講演をさせていただいたり、先生の壁打ち相談に乗ったり、研修を請け負ったりと、様々な目的で学校に訪問することで一方的な視点ではなく、多方的に学校を見ることができるので、非常に学びが多いです。

もっともっと多くの学校に足を運び、生徒のキャリアに繋がる実践を僕たちは増やしていきたいと考えています。

そして、「なぜこのような実践に至っているのか」、「なぜこのような資料を作成したのか」、「ファシリテーションで意識・具体行動したこと」等、実践を言語化しレベルを上げていきたいと思っています。
それが、ゆくゆくは先生方が所属校でキャリア教育を実践していくためのヒントになり、さらに多くの子どもたちへのキャリア教育に繋がっていけば幸いです。

僕らと一緒にキャリア教育活動をしてみたいと思ってくれる先生がおられましたら、お気軽にお問い合わせください!
時期はいつでも大丈夫です。全国津々浦々お邪魔させていただきます。まずは先生の想いをお聞かせください。


この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro

探究学習がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?