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5月26日 探究学習実施レポート

※授業レポートはnoteでの発信をやめ、全てホームページに移管し、以降はホームページ上にて更新をしています。

こんにちは。
(一社)Japan Education Labの古谷です。
先日、都立S高等学校で実施した探究学習の授業レポートになります。S高等学校では3回の授業を予定しており、今回の授業が1回目の授業になります。


実施前提

対象学年:1年生

学校からの依頼
・探究の入り口となる授業をしてほしい
・問いの立て方に触れる
・自分の可能性を拡げていくことは「面白いことだ」「楽しいことだ」と感じてほしい

授業の目的
探究学習の意義をとらえ、どんなことをすることが”探究なのか”をワークを通して感じてもらい、自身で探究をしていくときに、どのようなサイクルが必要なのか理解する。

授業設計
今回は探究の入り口ということで、まずは普段の生活で触れる部分から始めます。また、課題設定を急にするのは難しいので、こちらでテーマを設定し、まずは枠の中で考えることで、「疑問を持つこと」の大事さを感じてもらえるような設計にしました。

授業デザイン

(弊社では授業をデザインする際に、共有⇒認知⇒形成の流れで作ります)

『共有フェイズ』

小テーマ:コンビニの差って?『コンビニ選手権開催』
目標:大きく見れば大差ないコンビニを探究として覗くことで、まずは”興味”の目線で探究の入り口に立ってみる。また、周りと意見交換やヒアリングもしやすい内容となっており、「観察→意見交換→解釈→観察・・」のサイクルを通す練習にもなっている
内容:コンビニ選手権と題して、大手コンビニから他のコンビニにも焦点を当て、「行くコンビニに偏りがでる要素はなんなのか」を考えてもらう内容です。また、周りと考えをシェアしてもらい、他の人の着眼点を拾っていきます。

『認知フェイズ』

小テーマ:学校を発見しよう
目標:次は”課題”を入り口として探究を覗いてみる。探究をしていくことで、課題解決にもつながることを知る。学校という現場を“課題”から覗くことで、自分だけではなく社会益についても考えてもらいます。
内容:自分の学校にはどんな課題があるかを考えます。課題=文句にならないように社会益を主眼において、「それがあることによって、どんな人たちが困っているか」「それを解決することで、どんなハッピーが訪れるか」の2項目を言語化していきます。
また、ここまでの内容でまずは大きく2種類の探究の入り口があることを知ってもらいます。

2022.5.26_昭和高等学校
2022.5.26_昭和高等学校

↑「課題設定」のとらえ方をイメージ化します。

2022.5.26_昭和高等学校

↑社会にある具現化された探究活動にも触れます。

『形成フェイズ』

小テーマ:興味のタネを見つけよう
目標:自分のことや、身近なことの中で普段から疑問に思うことや感じることを挙げていき、探究のタネになるものを言語化していく。何か大きなものをアウトプットするのではなく、どんなモノ・コトでも探究する道理が重要であることを理解する。
内容:下のスライドの項目を埋めていきます。興味と課題はMECEではないので、今今はそういった枠で考えるのではなく、自分を主語として身の回りのことを探究のタネにしていきます。まずは探究という授業が重すぎないようにとらえてもらい、ここで挙げたものに色んな手法を用いて、「観察→意見交換→解釈→観察・・」を繰り返していくことを学んでもらいます。

2022.5.26_昭和高等学校

授業の結果

生徒からのコメント

「コミュニケーションをとる時間があって友達の意見なども聞けたので自分の考えの幅が広まりました!ありがとうございました!!」
「お話もスライドも分かりやすくて、意見交換の時間やスマホを使ってのアンケート、親しみやすい内容で飽きずに聞けました!!
ありがとうございました!!」
「このような授業の時間をもうけてくださり、ありがとうございました。普段の疑問を探求に繋げようと思うきっかけになりました。」

授業の総評

探究学習は生徒たちにとって、「イメージしづらく、結果何をしたら探究なのかわからない」というような授業です。まずは探究への心のハードルを下げることから始めたので、そこについては大いに貢献できたように思えます。
弊社では「生徒が些細に思っているような意見だとしても正面から拾ってあげること」を探究のなかで大事にしています。内発的に授業に臨ませるためには、”楽しい”や”面白い”などの正の感情を情動し、タイムリーな承認が求められると考えているので、300人を超えるような生徒規模でも僕らが率先し、これを生徒同士で双発させられるような風土設計を行っていきます。

今年度から新学習指導要領の実施が始まり、正式に探究学習の授業が始まりました。すでに始めている学校もあるので、多くの先生方、学校で見学や意見交換があったかと思います。探究のやり方は色んな方法があると思いますが、弊社では一先ずファシリテーションのレベルは度外視して、授業内容を一般化できるような内容をデザインし実践していきます。

Japan Education Labは今後も、学校ごとに授業をデザインするという強みを生かして事業を展開・推進し、授業づくりや授業後の評価数値など、先生方にとって有益な情報をまとめていこうと考えております。

これからの取り組みも、ぜひこのnoteでチェックしていただけますと幸いです。

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