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上腕三頭筋の触診

前回の上腕筋の深層線維が前方関節包に停止し、肘関節の前方の安定性に寄与しているが理解できましたね。では、後方の安定性はどのようになっているのでしょうか?
今回は肘関節の後方の安定性に寄与している上腕三頭筋をテーマに整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

まずは起始・停止を確認していきましょう。
【起始】
長頭:肩甲骨関節下結節
外側頭:上腕骨後面
内側頭:上腕骨後面
【停止】
肘頭

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(引用:visible body 2021)

走行を確認すると、肩関節と肘関節の両方に関与していることが予測されます。実際に作用として、肘関節の強力な伸展の他に、長頭腱は肩関節の伸展にも作用します。
つまり、上腕二頭筋と同様、肩関節の介入時にも、肘関節の介入時にも触診・評価・介入をしておきたいポイントの一つですね。

2 特徴

今回の注目するべきポイントは停止部です。

スクリーンショット 2022-01-18 8.47.57

(引用:visible body 2021)

内側頭の最も真相にある線維群は、そのまま肘関節の後方関節包に侵入します。これにより、肘関節が伸展するに伴い、後方関節包の挟み込みを防止する関節筋として作用します。
つまり、肘関節が安定して伸展するためには、上腕三頭筋がしっかりと働くことが重要です。
そのため、臨床では、
・上腕三頭筋の触診(上腕筋との筋間の滑走性)
・肘関節伸展のMMT
・肘関節屈曲での肩関節の屈曲

で評価を実施し、上腕三頭筋の状態を把握していきます。

3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
① 肘関節伸展し、上腕の後面で収縮を確認
② 筋腹を確認したら、前面に指を動かし上腕筋との筋間を確認
③ 触診しながら近位まで触診し、三角筋まで辿っていく

スクリーンショット 2022-01-18 8.56.19

4 まとめ

前回の上腕筋と同様に起始停止をしっかりと確認すると、その筋がどのような役割を果たしているのか?がわかります。
触診の意義がわかると、練習も有意義な時間になります。
ぜひ、触診と解剖学は一緒に学んでみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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