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大円筋の触診

前回までは回旋筋腱板の触診方法について整理していきました。今回のテーマは回旋筋腱板に含まれていませんが、肩関節を評価・介入する際に見ておきたいポイントの1つである大円筋です。
前回までの触診方法はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は大円筋の触診について整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

大円筋の走行を確認していきましょう。
起始:肩甲骨後面下角部
停止:上腕骨小結節陵

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(引用:visible body 2021)

走行を確認することで並走している小円筋に似ていますが、大円筋は上腕骨の前側にある小結節陵に付着します。
そのため作用は内旋運動が生じることがイメージできます。
また大円筋はQLS(四辺形間隙)を形成し、他の多くの組織と隣接していることが多いため、不全が生じやすい筋でもあります。

スクリーンショット 2021-12-06 6.42.34

(引用:visible body 2021)

肩関節周囲炎ではしばし、大円筋に圧痛、攣縮を生じることがあり、可動域制限の原因になることがあります。
そのために、しっかりと触診ができるようになり、評価・介入の正確さを向上させていきたいですね。

2 特徴

大円筋は前回触診を整理した肩甲下筋と同様、肩関節の角度により作用が変化します。
肩関節屈曲90°:内旋と伸展
肩関節外転90°:内旋と内転
こちらは走行をイメージすることがポイントです。骨模型がある人は起始と停止にテープなどを貼り、動かしてみるとよりイメージがつきやすくなります。おすすめの勉強方法です。
上記の作用を意識すると、大円筋を評価・介入する際には、肩関節を安定させて触診する必要があります。そのため背臥位にて外転90°で触診していくことが良いと考えられますね。

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3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
① 肩関節を外転させ、肩甲骨下角を確認
② 下角と小結節陵を結ぶ線に指を置く

③ 肩関節の内旋で収縮を確認
④ 収縮を確認した箇所を触れ筋腹を確認
⑤  もう一度内旋させ、収縮で確認

スクリーンショット 2021-12-06 6.54.34

4 まとめ

触診した筋の周囲はどうなっているのか?何が隣接しているのか?を一緒に整理すると、臨床で触診する意義が明確になります。
やはり解剖学が大切ですね。触診とセットで学習していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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