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小円筋の触診

前々回は棘上筋、前回は棘下筋の触診について整理していきました。回旋筋腱板は肩関節で評価・アプローチする機会が多く、しっかりと触り分けができるようになっていきたいですね。触診できることで、評価とアプローチの有効性と再現性が向上していきます。
前回までの触診方法はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は小円筋の触診について整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

小円筋の走行を確認していきましょう。
起始:肩甲骨外側縁
停止:上腕骨大結節(後縁下部)

スクリーンショット 2021-11-22 6.28.59

(引用:visible body 2021)

走行を確認することで作用である外旋運動が生じることがイメージできます。この回旋運動は非常に重要であり、肩関節は運動時に骨頭に内旋または外旋が生じるため、しっかりと評価・アプローチできる様になっておきたいですね。

スクリーンショット 2021-11-22 6.32.50

(参考:整形外科運動療法ナビゲーション)

2 特徴

小円筋の走行をもう一度確認すると肩甲上腕関節の後方を走行していることが確認できます。この走行から、棘下筋同様、後方の安定性に寄与しています。
また、小円筋の一部は関節包に直接付着しています。
(参考:後方腱板(棘下筋・ 小円筋)と肩関節包との結合様式について)
そのため、小円筋は大結節へと停止する線維群による支点形成機能の他に,関節包側の筋線維群による肩関節外旋運動時の挟み込みの防止および肩関節挙上時における静的支持機構の補助機能が考えられます。

3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
走行をイメージスルことで触診の正確性が向上します。
① 肩関節を外転させ、肩甲骨の外側縁を確認
② 外側縁と大結節を結ぶ線に指を置く

③ 肩関節の外旋で収縮を確認
④ 収縮を確認した箇所を触れ筋腹を確認
⑤  もう一度外旋させ、収縮で確認

スクリーンショット 2021-11-22 6.44.32

4 まとめ

筋の走行を確認すると、その筋がどのような役割を担っているのか?が理解できます。作用と走行を同時に確認し、しっかりと触診する意義を整理し臨床に臨みましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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