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大腿二頭筋の触診

前々回は半腱様筋、前回は半膜様筋について整理をしました。立位保持や立ち上がり、歩行の時の動作筋でもあり、さらに膝関節の後方の安定性に寄与することが理解できました。臨床でしっかりと評価しておきたいポイントですね。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回はハムストリングスの外側に位置する大腿二頭筋について整理していきましょう。

1 触れることの意義

今回注目していきたいのが、内側ハムストリングスと外側ハムストリングスの違いについてです。半腱様筋・半膜様筋は膝関節を内旋する働きがあります。一方で大腿二頭筋は膝関節を外旋する働きあります。
臨床上、この内外側のバランスが整っていないと、screw home movement(終末強制回旋運動)が生じないケースが多く見受けられます。
そのためにも、しっかりと内外側のハムストリングスを評価しておくことが重要です。

2 特徴

上記の機能を理解するために走行を確認しましょう。
【起始】長頭:坐骨結節  短頭:大腿骨粗線 
【停止】腓骨頭、脛骨外側顆
今回の特徴として知っておきたのが、隣接している筋・組織です。
停止の一部は腓腹筋外側頭の筋膜へ合流し、外側頭の筋活動に影響を与えます。さらに、停止腱の一部は、外側側副靭帯を内外側より覆いながら腓骨頭に向かい、関節的に膝関節の内反不安定性を制動します。
また、膝関節90°屈曲位において大腿二頭筋と腸脛靭帯の間は外側半月板の後角の圧痛をみると良いポインとなります。

(引用:プロメテウス 解剖学アトラス)

この停止を確認することで、膝関節にどのような役割を担っているのか?が理解できます。

3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
① 腓骨頭を確認
② 膝関節を屈曲してもらい、腱が確認
③ 腱を確認したら外側にたどり、外側広筋との筋間を確認
④ 近位部にたどり、大腿末梢1/3にて内側ハムストリングスとの筋間も確認する

4 まとめ

解剖学をただ学ぶのではなく、機能と一緒に学んで見ましょう。そうすることで、臨床で注意したいポイントが整理できてきます。
ぜひ1度整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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