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ベルリンっ子から見たハンブルグとは

ドイツで一番の大都市、いえヨーロッパ一の大都市、ベルリン。
その規模はその他の都市との比較だけでなく、ドイツの第二の都市・ハンブルグと比べても大きさも人口も別格です。
例えて言うならばベルリンが「メトロポリス」なら、ハンブルグは「ただの大きな街」という程度かもしれません。

ドイツの北東に位置するベルリン。ベルリンからはさらに東へ100km足らずでポーランドとの国境と、かなり東に位置しています。
ハンブルグはユトラント半島の付け根、ドイツの北部に位置しています。

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↑ ベルリンとハンブルグの間は距離にして直線で約300km、新幹線のような電車で1時間半から2時間、バスですと3時間半くらいです。
距離は違いますが、ベルリンとハンブルグは感覚的には東京と横浜のような感じだと思うと、しっくりきます。

私は昔ベルリンに住んでいたこともあるので、仕事で展示会がなくても今でもたまに友達に会いにベルリンに行きます。
ベルリンは大好きでしたし、少し前まではずっとベルリンにいたかったなとたまにくよくよと考えたりしていました。友達に会うと別れ際はいつも名残惜しくて「今度みんなでハンブルグに遊びに来てね」といつも私は本気でそう言っています。

ただ正直にいうと実際にベルリンの友達がハンブルグに遊びに来てくれたことは数えるほどしかありません。まぁ十中八九か十中九割八分くらいは
「うーん、ハンブルグ寒いし暗いし天気悪そうだし、いつも霧で霞んでそうだし」(←ベルリンもですけどね)
「魚以外に食べるものある?あ、ホルスタイン牛はあるよね笑」
「ハンブルグ…って昔は漁村だったとこだよね?笑」(←ベルリンは昔はただの沼地)
とかそういうイメージなようです。
たいていの場合、時間とお金があれば、やはり皆さん南のほうへ行きたいのが純粋に普通のドイツ人なのでしょう。

ベルリンの人たちにとって、ハンブルグとはなぜか寒くて暗くて天気が悪いところということになっています。あながち間違ってもいませんが、正確には内陸部にあるベルリンのほうが夏は暑くて冬は寒く、年間の寒暖の差が激しいです。

ドイツには色々と別の州や地域を少し茶化すような、冗談ともつかない言い合いのようなものが結構多いのです。ハンブルグに住んでもう何年も経ち、気がつけば私はいつの間にかベルリンの友達にちょっと上から目線でハンブルグのことを言われると、そんなことないよ、ハンブルグもいいところだよという気持ちが湧くようになっていました。

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↑ これは昨日か一昨日の夕方の気温です。
この気温差を見たとき、もういいよわかったよベルリン、どうせエアコンがないなら私はハンブルグがいいんだわ、うん、ハンブルグ最高と本気でそう思いました。

もう今はベルリンの友達には「なんとでも好きなように言っておくれ」という気持ちです。10日以上も30℃を越える気温が続いたあとですから尚更、私は涼しいほうがいい。そこには一瞬の悔いも迷いもありません。

…なにはともあれ、ドイツでも日本のようにエアコンが普及する日を私はとても待ち遠しく思う毎日です。

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