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【北海道旅行記】鉄道で北海道一周旅Part4

Part3はこちら

2021/9/29
北海道旅も後半戦。
朝食は宿泊した旭川のホテルでたっぷり頂く。
今回の旅唯一のホテルでの朝食だ。

やはりここでも海鮮丼。イクラ、ホタテ、サケなどの具材もバイキングで食べ放題だからついつい貧乏性が全開になり朝っぱらから海鮮丼を2杯頂く。

お腹が十分過ぎるくらいに満たし旭川駅へ。本日も長旅である。旭川は人口的には北海道第二の都市ではあるが、観光名所の旭山動物園が緊急事態宣言の影響で休館中の為か駅前は閑散としていた。昨夜到着したときもそうだった。そんな旭川は宿泊地としてのみの利用で先を急ぐ。

特急『オホーツク』に乗車。終着の網走を目指す。

特急『オホーツク』のキハ183系はJR北海道の現役特急車両で最古参。座席だけは新しくしているようだが、内装は国鉄時代の昭和感が漂う。

汽笛の音色もなかなか味がある。頑張って走っている感が伝わる。ブラインドも昔懐かしカーテンである。

旭川から上川へは40分程ノンストップ。今回、停車駅間でもっと長いのでは。

そして上川から遠軽まではJR北海道で最も列車運行本数が少ない区間だ。スケジューリング的にも今回の旅の最難関となった。また、石北峠超えの為、速度も特急列車らしからぬ「特に急がない」速度で走る。
そんなゆっくり走行エリアな為かウトウトしてしまい小一時間程度寝る、遠軽到着の手前で起きる。
遠軽ではかつての路線の名残でスイッチバックの為、座席を乗客自らがクルクルと回す。面倒くさいと言えば面倒くさいのだが、これも1つのエンターテインメントとして楽しむ。この作業のおかげで眠気も多少は飛んだか。

進行方向変わり遠軽出発。後の車窓に期待して遠軽→網走で進行方向左側になる座席を取った為、遠軽までは陽光が眩しかったがそれとも漸くおさらば。尤も、ガラガラだったから自由席で良かったのだろうが。
生田原から旧金華駅(現金華信号場)までにある曰く付きの常紋トンネルも何事もなく通過。

旧金華駅周辺にある慰霊碑を見届け、石北本線第二の難関である常紋峠を越える。

沿線最大の都市、北見。

終点が近づき、網走のプランをあれこれ立てる。

網走着直前で網走湖を望む。

そして旭川出発から4時間弱で『オホーツク』終着の網走に到着。

下車して改めて『オホーツク』の車両を見たが、気候の厳しいところを長年走っていることもあってかなり満身創痍だった。

そんな満身創痍な車体に鞭を打つかのように懸命に石北本線を駆ける『オホーツク』の旅はなかなか印象深いものとなった。遠軽での座席クルクルなども含めて。
石北本線は常に廃線の話が浮上する路線である為『オホーツク』の未来も明るいとは言い切れないが、やはり可能な限り残して欲しいものだ。

次の列車まで3時間弱ほど乗り換え待ちの時間がある為ちょっと網走観光。
高倉健の映画は見たことない私でも「網走=刑務所」のイメージが強い為、博物館網走監獄に行く。かつて網走刑務所として使用していた建物を移設した博物館である。普段ならバスでアクセスできるのだがご時世的な問題で運休だったのでタクシーで向かう。喋るタイプの運転手さんだった為、雑談して情報収集。
で、博物館網走監獄に到着。

蝋人形が結構リアルで普通の人と間違えそうになる。

駆け足で見学。時間的にキツキツかと思いきや1時間少々でサクッと見終わった。

多少時間に余裕ができたので遅めの昼飯。

現在の網走刑務所で収容者が実際に食べているメニューを再現した「監獄食」なるものを頂く。本来は番茶であるところを味噌汁にしている点以外は大体同じなのだとか。今回はほっけが主菜な方を頂いたが定食として普通に美味しかった。

まあ、ほっけの定食であれば『やよい軒』とかで同様の価格で食べられるので特段大したことはないが、話のネタとしては良いだろう。
というかコレ、普通に美味しいので、「食事が普通に食べられるのなら、日々辛い思いしながら働くより刑務所入った方が良いのでは?」と感じる人もいるかもしれない。何とも難しいところである。
そして、監獄食を頂いている時にちょうど自民党総裁選をやってた。河野さん残念。

更に時間に余裕があったので食後の運動ということで帰りは歩いて網走駅へ。

途中、現在の網走刑務所を望む。網走刑務所と言えば極悪犯罪人の入る厳しい環境というイメージがあるが、現在はそこまでではなくかなりマイルドになっているらしい。

更に途中、レノファ山口の監督退任のニュースなんかを知る。レノファもなかなか大変だ。
そんなこんなで博物館網走監獄から40分ほどで網走駅に到着。

網走に着いたらちょうど総裁選決選投票をやっていた。派閥の論理で岸田さんが無事自民党総裁に選ばれる。

そうこうしているうちに時間になったので釧網線に乗車。この区間は特急列車がない為、初日に乗車した『はこだてライナー』以来の普通列車である。

なお、『ルパン三世』ラッピングの車両であった。

1両編成だが座席が特急な感じ。テーブルもリクライニングもある。静岡に住んでいるせいで在来線=ロングシートの認識だったが、これは良い。

国鉄のマーク(JNR)の入った扇風機。味がある。

また汽笛の音色もも良い感じだ。
網走の次の駅、桂台で地元の学生がそこそこ乗ってくる。

窓を開けてオホーツク海の海風に当たりながら車窓を楽しむ。

人生で初めてオホーツク海を望む。時期と運が良ければ流氷が見れるアレだ。

知床斜里でオホーツク海とはお別れ。
斜里岳を望む。

トイレに行ったついでに背面展望を楽しむ。
広大な大地に延びる1本の線路。いかにも北海道らしい景色である。

清里町辺りで学生とかは居なくなる。
緑→川湯温泉で40km/hぐらいに減速して森の中を突き進む。野上峠越え。

磯分内辺りで日が暮れる周囲が暗くなる。
標茶で学生が結構乗ってくる。釧路通学圏に入ったか。
車窓が良い釧路湿原を走るが外は真っ暗で何も見えない。釧路湿原は次回北海道を訪れた時のネタとして取っておこう。
稚内か根室、どっちかを行かなければ今回の旅は北海道を右回りで回って釧路では湿原ノロッコに乗るコースもできただろうが。
そして、網走出発から3時間半ほどで釧路に到着。

10分程度の乗り換え時間で急ぎ駅弁と酒を買い求める。
次の乗車も普通列車。花咲線(根室本線)で最東端の街・根室を目指す。
釧路駅の売店で買い物してる間に1両しかない花咲線の車内は学生で埋まる。
さすがにボックスシートとはいえ隣に高校生がいる状態で晩酌するのもアレだから高校生が捌けるまでクロスシートで待つ。
釧路から約1時間、厚岸で高校生が大量に下車。
釧路側の花咲線は厚岸からの通学路線としての役割があるのか、なるほど。
そして、満を持してボックスシートへ移動。

釧路で買った かきべんを頂く。

言うまでもなく酒に合う。在来線の普通列車で酒を飲むのもまた一興。田中慎弥のエッセイにそういう描写あったな。

外は真っ暗で車窓を楽しめない。だからスマホで、石田亜佑美&佐藤優樹によるモーニング娘。10期10周年のインスタライブを見る。が、通信環境が不安定なエリアを走る花咲線車内の為、映像が途切れ途切れになる。
で、気付いたら乗客は私含めて5人程に。
そして、釧路出発から3時間弱、網走出発から数えて都合6時間半で終着の根室に到着。本土最東端の街だ。

到着後、駅前で営業していたのは交番のみ。
ということで、ちょっと歩いて最寄りのコンビニであるセブンイレブンへ。
やっぱりセブンイレブンいい気分である。

そこで酒と2日連続となるやきそば弁当を買ってホテルで改めて晩酌。本日終了。
今回の主目的である「鉄道で北海道一周」も明日で最後である。
そういえばこの日、根室で宿泊したホテルは今回の旅で利用した中で最も支払った値段が高かった。ただ、見た目な寂れた廃墟みたいな感じで、中もバブル崩壊前後みたいな古さのある感じだった。函館や札幌で止まったホテルは根室の半分以下だった。根室のホテルがそれの2倍の価値かと言われると地理的要因を除けばそれはないような。競争原理が働いてないということだろうか。

【行程】
8:35旭川→12:17網走 (オホーツク1)
網走駅→博物館網走監獄 (タクシー)
博物館網走監獄散策
博物館網走監獄→網走駅 (徒歩)
15:10網走→18:45釧路 (釧網本線 普通)
18:56釧路→21:39根室 (花咲線(根室本線) 普通)

【出費】
網走駅→博物館網走監獄のタクシー代:1,330円
博物館網走監獄入場料:990円
監獄食(ほっけ):900円 
かきべん:980円
宿泊費(ホテル):8,600円
その他つまみ、酒、飲み物:1,400円
ーーー
計:14,200円

【北海道旅行記(鉄道で北海道一周)】
Part1(静岡→函館、函館山) 
Part2(函館→札幌) 
Part3(札幌→稚内→宗谷岬→旭川) 
Part4(旭川→網走→網走監獄→釧路→根室) ←イマココ
Part5(根室→納沙布岬→根室→釧路→帯広→札幌)
Part6(札幌→小樽→札幌→羊ヶ丘展望台→すすきの→丘珠空港→静岡空港→静岡)

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