記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ナイル殺人事件【Jシネマレビュー#19🎬】

アガサ・クリスティの小説の再映画化で、オリエント急行殺人事件に続く、ケネス・ブラナー演じるエルキュール・ポワロシリーズの第2弾ということで、楽しみにしていた作品です🎥

探偵ものですが、本作ではそこに、「愛」というテーマが加わり、ミステリアスさを一層引き立てています!

↑あくまで個人の感想です

・内容     14
・演技演出   16
・視覚効果   17
・音楽     12
・エモーション 14

ナイル川と、その周辺の自然の広大さや、古代エジプトのピラミッドをはじめとした遺跡群などが、CGではあるものの、非常にリアルで、別世界に飛び込んだような錯覚に陥りました🏞

その広大な世界の開放感と、その中を進む客船で繰り広げられる秘密と愛に溢れた魅惑的なミステリーの緊張感が、対をなしていて良かったと思います!

内容的に言うと、原作に基づくものなので評価しにくいのですが、モヤっとした終わり方をするので抑えめになりました😓

そして、ポワロが珍しく声を荒げたり、銃を放ったりと
冷静さを失うところや、最後になぜか全員が黒服を着ているという演出の浅さが少し引っかかりました🤏

演技の面で言えば、ジャッキーを演じたエマ・マッキーが魅惑的であり、なおかつ怒りや憎しみの表現がよく、輝いていたかなと思います✨


フライヤーはこちら

”愛の裏に隠された秘密と陰謀”

⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。

オリエント急行殺人事件の続編シリーズということもあり、どうしても比較してしまいますが、今作ではそこに「愛」という答えの見えない命題が加わって、ミステリーをより一層、謎めいたものとしています🤔

冒頭で、戦時中のポワロのシーンを数分だけ入れたのも、この愛というテーマを前面に持ってきたかったからでしょう。
人間離れした妙な探偵であるポワロでさえも、一途に思った人が、かつてはいたのだということを表しています😌

しかし、このシーンからは、意外にもポワロが口髭を蓄えた理由も伺えて、ちょっぴり面白かったです😆

今回は、大富豪の娘であり、絶世の美女であるリネットを巡って、その周りでさまざまな動きがあり、最終的にリネットが殺されるという事件が起きます…

それを紐解いていくと、リネットに対する恋愛感情であったり、妬みであったり、相続への企みであったりと、彼女に対するさまざまな思いが彼女を殺すという結末へと導いていきました。

リネット自身、信頼できる人がいないとポワロに助けを求めるような不安な言葉を漏らすシーンが何度か見られます。
富めるものを持ちすぎると、かえって苦労がつきまとうのかもしれないですね😓

もちろん、メインはリネットとサイモンとジャッキーの、意図的に作られた三角関係にあるのですが…

しかし、次々と主要人物が殺されていき、ポワロも困惑する中、親友のブークまで殺されてしまうとは思いませんでした…
オリエント急行殺人事件でも鉄道会社の重役として出てきてましたからね…
終いには、リネット、サイモン、ジャッキー全員が死にますからね…😓

愛の交錯が最悪の事態を招くという、なんともモヤッとした終わり方で結末を迎えます…
最後のシーン。
サロメの歌う姿を見て、髭を剃り落としたポワロは何を思ったのでしょうか…

”名探偵ポワロシリーズの醍醐味とは”

探偵ものといえば、ロバート・ダウニーJr.演じるシャーロック・ホームズであったり、ダニエル・クレイグ演じるナイブズ・アウトなど面白いシリーズ作品がたくさんありますよね🕵️

それぞれの探偵、作品に個性があるということもあり、シリーズ化されていますが、名探偵ポワロにも同様のことは言えると思います!

卵を二つ並べたり、奇数を嫌ったり、それに神経質というキャラクターもクスッと笑ってしまいました笑

オリエント急行殺人事件シリーズから引き継ぐ、名探偵ポワロシリーズの醍醐味について考えてみます🤔

オリエント急行殺人事件も本作も、犯人の候補となる人が数多くでできます。
ナイル殺人事件の原作では、本作の倍近くの登場人物がいるそうで、凄いスケールです笑

二つの作品に共通することですが、ポワロは流れるように、一人一人に事件への関与について次々と尋問していきます。

そして、それが根拠と説得力を持ってのことであるため、観ている側からすると、全員が犯人なのではないかという錯覚に陥ります。
(オリエント急行殺人事件では、事実全員が犯人でしたが…)
一見、全く関与していないかのように思える人たちも、ポワロの鋭い尋問によって、まるで真犯人であるかのように感じ取れてきてしまうところが、ポワロの推理の鋭いところであり、ひとつの醍醐味とも言えるでしょう。

ミステリーというものは、最後の最後かつ些細なところにもアンテナを張って観るべきであるという面白さを、ポワロの探偵シリーズは教えてくれます🔎

続編も作られるという噂もあるので、今後のシリーズにも注目したいと思います!!

キャスト
エルキュール・ポアロ-ケネス・ブラナー
リネット-ガル・ガドット
サイモン-アーミー・ハマー
ジャクリーン-エマ・マッキー
ブーク-トム・ベイトマン
ロザリー-レティーシャ・ライト
ブークの母-アネット・ベニング



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?