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アステロイド・シティ【Jシネマレビュー#39🎬】

今回は、独特な世界観のある作品を世に送り出す、ウェス・アンダーソン監督の新作を鑑賞してきました!

↑あくまで個人の感想です

・内容     8
・演技演出   9
・視覚効果   13
・音楽     10
・エモーション 10

正直この作品は、大衆的な映画を好む人には、あまりおすすめできないですね😅

共感を求めない作風でもあるウェス・アンダーソン監督の「らしさ」全開といったところでしょうか?

個人的には、パステルカラーをベースとした50年代の描写と、あえて現代描写をモノクロで描くといったコントラストのセンスが面白いなと思いました。

撮影方法も横流しやズームイン・アウトなど工夫した技法が用いられていました🎥

↑フライヤーはこちら

"動く美術館"

⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。

アステロイド・シティの街並みや一つ一つのオブジェの色使いというのが絵画的というか、動く美術品を鑑賞しているような感覚に陥りました🎨

ウェス・アンダーソン監督の作品にありがちなアートの要素というのは、本作でも惜しみなく発揮されていたと思います。

1950年代のアメリカが舞台の作品ですが、核実験などが行われる描写も、どこか他人事というか、まるで違う世界の話のように挿入されており、語り部が冒頭で強調したフィクション性が出ています。

もちろん、途中から宇宙人が登場したりして、より一層カオスな世界へと展開していくわけですが…

宇宙人はいかにもアニメチックというか、すこし異質なタッチの描かれ方でしたが、それがかえって非現実性を高めていたと思います!

アート的といえば、ティム・バートン監督の作品などは、色彩の豊かさやダークな不気味な雰囲気が美術的といえるかもしれませんが、ウェス・アンダーソン監督の作品の場合は、アートの中にも、時折センシティブであったり、切ないセリフや描写が組み込まれているところがひとつの特徴と言えるかもしれません。

社会的に批判的な思考が簡単に広がるようになってしまった現代において、映画監督という立場からしても、どんなに優れた作品を作ったとしても、どこかしら批判の的になる描写が生じてしまいます。

現代社会のさまざまな事情を考慮した結果、本作は50年代アメリカを舞台に、なおかつフィクションであるということを前説で強調するという造りになったのかもしれません🤔

みなさんも、あまり内容は深く考えず、動く美術作品を鑑賞するつもりで、ウェス・アンダーソンワールドを楽しんでみてください!

キャスト
オーギー・スティーンベック
-ジェイソン・シュワルツマン
ミッジ・キャンベル
-スカーレット・ヨハンソン
スタンリー・ザック
-トム・ハンクス
グリフ・ギブソン将軍
-ジェフリー・ライト
ヒッケンルーパー博士
-ティルダ・スウィントン
コンラッド・アープ
-エドワード・ノートン
シューベルト・グリーン
-エイドリアン・ブロディ
J・J・ケロッグ
-リーヴ・シュレイバー
サンディ・ボーデン
-ホープ・デイヴィス
ロジャー・チョー
-スティーヴン・パーク
モンタナ
-ルパート・フレンド
ジューン・ダグラス
-マヤ・ホーク
ハンク
-マット・ディロン
ポリー・グリーン
-ホン・チャウ
ソルトツブルク・キーテル
-ウィレム・デフォー
テレビ女優
-マーゴット・ロビー

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