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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー【Jシネマレビュー#31🎬】

ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマン亡き状況で迎えた続編作🎬

ティ・チャラへの哀悼の意と感謝が込められたアツイ作品になっていたと思います。

↑あくまで個人の感想です

・内容     15
・演技演出   15
・視覚効果   11
・音楽     11
・エモーション 18

冒頭のオープニングロールに、エンディングのシュリが兄を思い浮かべて涙するシーンと、ジーンとくる演出が印象に残りました😢

確かに主演である国王が亡くなってしまったわけですから、ワガンダ王国に悲しみと混沌が溢れていたことは容易に想像できます。

ブラックパンサーシリーズは、アフリカ系をイメージした伝統や慣習のエッセンスを散りばめ、他のMCU作品とは全く空気の違う独特な世界観が素晴らしく、今作でもそれは継承されていました。
しかし、科学技術に頼りすぎたのか、戦闘的な部分では原始的な良さが薄れていて、一部期待とはズレてしまった部分もあり、個人的には上記のような評価となりました…


フライヤーはこちら

"ティ・チャラへの哀悼"

⚠️ネタバレがあるのでご注意ください。

キャストの一人一人がティ・チャラそしてチャドウィック・ボーズマンへの哀悼の意と感謝の気持ちを込めて、この作品ができあがっているように感じました🥲

MCUシリーズの前作のマイティ・ソーでも、癌をテーマとしたストーリーがありましたが、本作でも故チャドウィックの病死を隠すことなくそのまま描くことで、王を亡くした後の、国の失意、混乱、再建がリアルに感じられました。

変に隠すのではなく、ありのままを題材にすることで、作品としても自然な構成になっていたかと思います。

お馴染みのオープニングロールは、ティ・チャラ一色でしたし、葬式の儀も細かく作り込まれていました。
最後の、静寂の中でシュリが兄を思い浮かべて涙するシーンは、観客も涙無くしては観られないでしょう😭

ラモンダの死もあり、国家としてはかなりの変革期へと入りましたが、シュリやティ・チャラの息子の今後も楽しみなところです!

リキャストするのではなく、チャドウィック・ボーズマンの功績に敬意を示しつつ、このように続編を作ったことは、正解だったのではないでしょうか?

"ヒーロー映画が迎える新時代"

今作はワガンダ王国とタロカン帝国の闘いが描かれているのですが、最終的に両国は和平交渉により、争いを終えます🤝
決してヴィランが死ぬというわけでもありません。
前作のマイティ・ソーでも同じでしたが、ヴィランであっても命を守り、改心へとつなぐのです。

これは、現在、世界で起きている戦争への社会的な意味でのメッセージ、配慮を孕んでいるのかなと思います。

ラモンダ女王も生前に言っていましたが、戦争は望まないというのは、まさにその通りで、最終的には交渉により落ち着くという結末を迎えました。
激しい戦闘シーンはありましたが、国民が巻き込まれることはなく、大西洋の海上で戦士だけが戦い合う構成になっていましたね🪖

私たちが観てきたヒーロー映画というものは、ヒーローがヴィランを倒すという勧善懲悪なストーリーでしたが、これからの時代はヒーローがヴィランを正すという方向に向かうのかもしれませんね🤔

それに合わせて、私たちのヒーロー映画の展開に持つ先入観も変えていかなければならないでしょう。

このように、アメコミヒーロー映画の先端を走るマーベルが、ヒーロー映画の作風を変えていくということは、社会的にも意味があるものだと思いますし、時代に合わせて構成を変えていく改革には非常に興味が湧きます🔥

劇場でぜひ、ワガンダ・フォーエバー!!

キャスト
シュリ
-レティーシャ・ライト
ナキア
-ルピタ・ニョンゴ
オコエ
-ダナイ・グリラ
エヴェレット・K・ロス
-マーティン・フリーマン
エムバク
-ウィンストン・デューク
リリ・ウィリアムズ / アイアンハート
-ドミニク・ソーン
アヨ
-フローレンス・カサンバ
アネカ
-カエラ・コール
ラモンダ
-アンジェラ・バセット
ネイモア
-テノッチ・ウエルタ
ナモーラ
-メイベル・カデナ
フェン王女
-マリア・メルセデス・コロイ
アットゥマ
-アレックス・リヴィナリ
マカトゥ
-ダニー・スパーニ
商人族の長老
-ドロシー・スティール
フランス国務長官
-ジジ・バーミンガム

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