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そんなこと

砂場で
三人の子供たちが
自分たちよりも大きな穴を
掘っていた
そんなことわかってるよ
と言いあいながら
子供たちは
自分たちが掘った穴を
覗き込んでいた

どうしても
こころが通い合わない
そんなことがある
書いた手紙を
出すかどうか迷う
そんなことが
君にもあっただろう
やりたくない
そんなこと
人生はそんなことで満ちている
その気になれば
変えることができる
そんなこと
砂場の子供たちよ
掘った穴の底に何か見えたかい?

そんなことないよ
愛してる
雲に約束した
とにかく約束した

(詩集『月のピラミッド』第4章「ラバー・ソウル」より)
note投稿に際し一部修正した。


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