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旅の準備とモノの話【6冊目:手放す練習 / 7冊目: [新訳]老子】

旅においては身軽さが行動力の源であり、「少ない荷物でありながら、必要なモノは全て持っている」のが旅上手であるということ。
                            -手放す練習 ※1


今回は旅支度とモノの所有についてのお話。
本日のお供は『手放す練習』と『[新訳]老子』からの一節です。
『手放す練習』は物量から解放されて身軽に生きる方法を、『[新訳]老子』は柔らかくしなやかに生きるための心得についての記載されています。
共通することは、「どう生きるか」。
そして、「足るを知る」ことだと感じます。


私は身の回りを整えたい、変えたいという思う時に、定期的に「ミニマリスト」「片付け」系の本を読みます。
私が抱くミニマリスト像は、自分の所有するものや環境を潔く精査厳選し、不要と判断した物全てを切り捨てていくという、とても力強く活動的な印象。
色々なしがらみがある中で、「自分の好きなこと、嫌いなこと、やりたいこと、やりたく無いこと」が明確化でき、さらに主張できるのが羨ましい。
もしかしたら江戸時代の僧侶兼歌人でもある良寛さんのように、「托鉢でもらった三升のお米と、一束の薪があれば充分。足をゆっくり伸ばして、満ち足りているんだよね、今」みたいな境地に至った方もいるかもしれません。
活動量の違いはあれど、「満ち足りている」感じは共通なのだろうと思います。
満ち足りている感覚があるからこそ、自由になれる。
足るを知るからこそ、どんな状況でも対応できる。
それが私には、羨ましく、眩しく思うのです。


所有物の量を把握し、選別する作業はなかなか大変。
巷には色々な片付け方法が溢れていますが、私は旅支度をきっかけにするのも一つの手のような気がします。
実際に旅に行かなくても、想像でもいい。
旅に出ている間は、基本的に自分で持ち運びが出来る物量しか保有できないので、当然荷造りも慎重になります。
家では際限なくモノを所有することはできても、旅先では限度がある。
どうせなら荷物は軽量で行きたい。
お気に入りを使いたい。
けれど旅先で快適に過ごしたい。
旅先だからこそ「これ使うかもしれない」と思い荷物が増えがちになることもあるけれど、持てる量を考慮することで、自然と荷物は精査されるはずです。
そして手元に残し、旅行先で使う物が、きっと今の自分にとって必要な物であるはずなのです。


さて、そんなことを思いながら、近々一泊二日で福岡に行くので準備をする。
旅の目的は、リラックス。
だから荷物は出来るだけ軽い方がいい。
お土産も買いますしね。
使う鞄はLongchampのトートバック(A4サイズがギリギリ入るサイズ)。
私が所有する中でそこそこの容量が入る鞄は、スーツケース(機内持込みサイズ)以外にはLongchampしかないので、他に選択肢がない。

1.スマホと充電コード
2.カードケースと小銭入れ
3.下着
4.ヘアアイロン
5.スキンケア用品(日焼け止め、保湿クリーム、カッサ、ウエットティッシュ、ハンカチ)
6.メイク道具(アイブロウ、マスカラ、ビューラー、口紅)
7.短歌集1冊
8.エコバック
9.折り畳み晴雨兼用傘
10.マスク予備
11.メッセージカード、ペン1本

今回は1人なので、服装については気にしなくてもいい。
化粧水などのスキンケアは宿泊先のアメニティをフル活用、もしくは必要に応じて現地調達予定。
ヘアアイロンは荷物になるのだけれど、癖っ毛の私には気分を上げるためにも必須アイテム。
普段遠出する時は本を持参しないのですが、今回は現地で読みたい本を見つけたので持って行きたい。もしかしたら総重量みて諦めるかも。
マスクは今のご時世無くても良いけれど、室内が乾燥している時などにも使えるので持っていく。
財布代わりに使ってるカードケースと、神社参拝用の小銭ケース。
あとは、メッセージカードとボールペンは必要。
毎回宿泊先に対して御礼メッセージを書く癖があるので、忘れずに。



不要な物を全て切り捨てれば、確かに物量で言えば身軽になる。
けれど、必要なものだけでは、心が満たされないこともある。
私はミニマリストではないけれど、私なりの身軽さで、お気に入りだけを持って、素敵な場所に出向き、素敵なことを体感したい。
旅の支度を通して、ワクワクしながら物の持ち方を再認識する。
その手元に残したものを中心に、モノを選別していく。
「これがあれば私は大丈夫」というものを選び取る旅支度は、自分にとって何が必要なのかを客観視できる良い機会になり得るのかもしれません。



足るを知るーこれで充分だと思える心は、幸せの基本なんだよ。
                           -[新訳]老子 ※2



[引用]
 ※1
  書名:手放す練習 ムダに消耗しないための取捨選択 (電子書籍)
  著者: ミニマリスト しぶ
  発行:株式会社KADOKAWA

 ※2
  書名:[新訳]老子 雲のように、水のように、自由に生きる(電子書籍)
  編訳者: 岬 龍一郎
  発行:株式会社PHP研究所
                             (敬称略)


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
皆様が素敵な本や言葉に出会えますように。
良い時間をお過ごしくださいませ。

Izumi

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