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【投句】私の渾身の一句

なごり雪融け合うふたり猫の恋


(なごりゆき とけあうふたり ねこのこい)
季語|猫の恋、なごり雪(名残雪)

このたび、下記のラベンダーさん主催の俳句企画に参加しています。

あらためまして、十六夜(いざよい)と申します。よろしくお願いします。

「私の代表句」または、「渾身の一句」というお題でしたが、この句は新作です。

暦の上では春を迎えた雪の日に、ふと、以前から気になっていた「猫の恋」という季語で俳句が詠みたくて、想いを巡らせて詠んだ句です。

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なごり雪が降り積もる中、融け合うように愛し合う「ふたり」
それは、文字通り「二匹の猫の恋」であり、猫のようにじゃれ合い融け合うように愛し合う「二人」であるかもしれない。

時の過ぎ行くのが、名残惜しいふたりの切なくも儚い想い、刹那的な恋も、「なごり雪」という言葉に込められています。

「名残雪(なごりゆき)」とは、その年の冬最後に降る雪のことです。
もうこれ以上雪が降ることはないと思われるくらい暖かくなってきたとき、春を迎えてから降る雪。
または、春になっても消え残っている雪。
同意語に終雪(しゅうせつ)、残雪(ざんせつ)、残る雪、忘れ雪、涅槃雪(ねはんゆき)、去年の雪(こぞのゆき)、雪の果て、という言葉があります。

どのような恋をしている「ふたり」かは、そういった言葉からも連想され、いろいろな想像も膨らむかと思います。
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皆様には、どんな情景が思い浮かびますか?



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