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サティ聴く夜の静寂に囚われて

サティ聴く夜の静寂しじまとらわれて

(さてぃきく よるのしじまに とらわれて)
季語|(なし)無季語


短夜みじかよ静寂しじまとらわれジムノペディ

(みじかよの しじまにとらわれ じむのぺでぃ)
季語|短夜

エリック・サティの「3つのジムノペディ」は、CMやドラマ・映画の挿入曲などでよく使われるので、曲名は知らなくても、一度は聞いたことがある有名な曲だと思います。
もともと、若きサティがピアノ独奏のために作曲した作品だそうです。
後に、第一番と第三番は、友人であったドビュッシーによって管弦楽曲に編曲されています。
こちらは、「3つのジムノペディ」のうちの第一番です。
原曲のまま、シンプルなピアノ独奏。🎹♫♪♬♪♫

サティには、もう一つ有名な曲があります。
「グノシエンヌ」こちらも、一度は聞いたことがあると思います。

どちらの曲も寂しくて退屈だなと思われましたか?(*´▽`*)✨
それも致し方ありません。
エリック・サティは、自らの曲を『家具の音楽』と名付け、まるで「家具のようにそこにあること(存在そのもの)を意識しない音楽」、「生活の中に溶け込む音楽」を目指していたそうです。
演奏会の休憩時間に曲を流し、観客に「決して耳を傾けないで」と注釈まですることもあったようです。
今でいうBGMのコンセプトの先駆けですね。
でも、一度聴いたら、気にならずにはいられないだけのとても印象的な旋律です。
私が子供の頃に観た、砂漠にピエロやサーカス団がいるCMでこの曲が流れていて、今でもこの曲を聴くとその光景とともに不思議な気持ちに揺り動かされます。とても家具のようには思えない。